こんにちは、Chocoです。
初夏真っ盛り、「暑いね」という言葉も街を歩くと聞こえてきます。
熊本大震災から1カ月、そしてネパール大震災からは1年が過ぎ、現地では倒壊した建物、亀裂の入った道路などの復旧作業が行われ、被災した方々は避難所での生活が続いています。
熊本大震災から1カ月、そしてネパール大震災からは1年が過ぎ、現地では倒壊した建物、亀裂の入った道路などの復旧作業が行われ、被災した方々は避難所での生活が続いています。
災害はいつ、どこで起こるか分かりません。
私の周囲にも災害時に起こりうる問題の対処法などの情報を発信や実際に被災地へ向かい復興支援を行うなど、「今の自分にできること」を実行する方が多くいます。
「今の自分にできること」
今野梱包さんといえば、「ダンボルギーニ」。
トライウォール(強化ダンボール)で作られた高級車(ランボルギーニ)の模型は、昨年の末にオープンした女川駅前のテナント型商店街シーパルピア女川の店舗「Konpo’s Factory」 にて展示されています。
私の周囲にも災害時に起こりうる問題の対処法などの情報を発信や実際に被災地へ向かい復興支援を行うなど、「今の自分にできること」を実行する方が多くいます。
「今の自分にできること」
梱包屋という枠から飛び出し、地域のため、人のため、会社のため、家族のため、「魅力」を追求しながら走り続けている今野梱包(株)今野英樹代表を紹介します。
今野さんもまた、災害対策を発信している方の1人でもあります。
今野さんもまた、災害対策を発信している方の1人でもあります。
トライウォール(強化ダンボール)で作られた高級車(ランボルギーニ)の模型は、昨年の末にオープンした女川駅前のテナント型商店街シーパルピア女川の店舗「Konpo’s Factory」 にて展示されています。
5カ月が過ぎた現在も、実物を見に県内外から多くの人々が立ち寄っています。
トライウォールとは、3層ダンボールで、重量物梱包材として使われていた木材、鉄、プラスチックと同じくらいの強度、耐候性があり、どの梱包材よりも軽量で環境にも優しく、コスト面や作業の効率性にも優れた数値を示しています。1952年にアメリカのトライウォールコンテナーズ社によって開発され、日本では、1974年から製造販売されました。今野梱包株式会社は2005年にこの加工事業を立ち上げ、トライウォールジャパン株式会社東北で唯一の代理店です。
トライウォールを中心とした重量物梱包材を取り扱っている今野梱包さんの本社は、石巻市の中心部から車で30分の旧郡部にある桃生町にあります。
「石巻市は市外からいろいろな人を巻き込んで新しいことが生まれ、活気も見えてきている状態ですが、それは中心部だけで、旧郡部との温度差があります。
ここ(桃生町)も新しい産業が生まれた事例もなく、ただただ過疎化が進んでいく中で、一人の父親として、地元の事業者として、若い世代のためにも魅力ある仕事を作らなければならないと思いました」
今野さんは言います。
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昨年、工場を訪れた際、携帯カバーを製作していると見せてくれました。 |
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誰かに狙われたかのような銃弾の跡がプリントされた携帯カバーは、 街中で電話をしている今野さんを見る通行人は驚くそうです。 「それがおもしろい」と笑いながら話していました。 |
アイディアを形にし続けている今野さんの製品はどれも面白いものばかりでした。
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ダンボールで作られた昆虫キット |
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ダンボールで作られた恐竜の化石 |
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1年前にお邪魔した時は、一回り小さいタイプのダンボルギーニが作られていました。 |
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「想いをカタチにできる仕事をつくり 世代をこえたネットワークでおもしろい町 関わりたい町にしたい」 |
私たちは、誰かが何かやろうと思った時に形にしてあげられる場所でありたいです」
それから数週間後に1本の電話がありました。
魅力と可能性を広げる中でも災害時の対策をしっかりと考え、発信している今野さんはこれからもスタッフの皆さんと共に、地域のため、人のため、そして家族のために走り続けます。
「トライウォールは梱包資材」という概念にとらわれず、スタッフの皆さんと共にチャレンジし続ける今野さんは、災害対策にも本気で取り組んでいます。
「防災減災だけではなく、私たちが困る状況、人が死んでしまう状況を想定した事後対策もしっかりやらなければ、同じことが繰り返される」
今野さんはそう思い、東日本大震災以前からトライウォールを使った災害対策用品の開発を進めていました。
「震災前から、宮城県沖地震が来ると言われている中で、『もし発生したら・・・』と考えました。幼少時に体験した震災の記憶を呼び起こして、私に今できることは何かを考え始めました」
「トライウォールを使って、できること・・・」
そう考えて出たのが「避難所生活の対策」でした。
避難所生活が長期間になる場合、ストレスを少しでも和らげるために必要になってくるのがプライバシーの確保です。
そして、トライウォールを使った間仕切りの製作が始まりました。
「間仕切り製作に関しては、さまざまな助言をいただきシンプルな作りにしました。
やはり、二次災害や余震が起きた時、外へ避難しなければならない場合、完全に固定する間仕切りでは、避難路が狭まりパニックを起こしかねません。
しかし、取り外しが簡単なものであれば、すぐに折りたためるのでストレスなく避難できます」
さらに布団も干せるほどの強度でありながら軽量のため持ち運びも楽にできます。
さまざまな製作が進められる中、東日本大震災が発生しました。
それから数週間後に1本の電話がありました。
ダンボールで家具を作っている会社があると聞きつけた人からのロッカー製作の依頼でした。
製作中の品もあり、瞬時に対応することができました。
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HP参照 |
避難所の間仕切りだけでなく、被災した小・中学校では、臨時教室用の間仕切りやロッカー、収納スペースボックスなどを提供し、さらにカウンセリングを受けるための隔離教室の空間作りもしました。
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HP参照 |
![]() 震災後には、実際に使われてはいないものの「これがあったら・・・」 という声から棺桶が製品化されました。 |
トライウォールは、耐久性も優れている上、設置、解体や廃棄処理も簡単にできることやその空間の構造に合わせて木材などに比べて簡単に設置できることなど、速さを要する災害時にとても重宝されました。
現在は、今野梱包さんが製作し、災害時に活用された独自の商品がインターネットで公開されています。
「誰でも見て、活用できるように」と設計図(カットデータ)を掲載する会員情報サイト「事後対策を考える〜災害が起こったその後に〜」をトライウォールジャパン株式会社と共同で立ち上げました。
「誰でも見て、活用できるように」と設計図(カットデータ)を掲載する会員情報サイト「事後対策を考える〜災害が起こったその後に〜」をトライウォールジャパン株式会社と共同で立ち上げました。
「このデータを公開したのは『常備品』として広めたいからです。
我々の持ち物にせず、この情報をより多くの人々が共有し、世界各地で起こる災害時に、その地域に根ざしている企業が自分たちの地域を助けることに役立ててほしいのです」
先月発生した熊本大震災後も事後対策の情報発信を行っています。
「『探さない物は見つからない。求めなければみつからない』という私の持論があります。
これは何事にもいえることで、行動に移さなければ何も始まらないと思い私は動いています」
これは何事にもいえることで、行動に移さなければ何も始まらないと思い私は動いています」
と今野さんは言います。
魅力と可能性を広げる中でも災害時の対策をしっかりと考え、発信している今野さんはこれからもスタッフの皆さんと共に、地域のため、人のため、そして家族のために走り続けます。
今野梱包株式会社
「事後対策を考える〜災害が起こったその後に〜」