
3月11日、名取市役所前で「3.11なとり・閖上追悼イベント2016」が開催されました。
犠牲者の追悼と、復興への願いを込めて、会場には絵灯籠 1000個、電子絵灯籠 1100個、キャンドル 1000個が飾られました。
昨年までの会場であった旧閖上小・中学校は解体工事中のため、今年は市役所で開催することになりました。
今までより会場スペースが狭くなったため、置ききれなかった灯籠は東京のカナダ大使館にも飾られました。カナダの支援を受け「メイプル館」が建設されるなど、名取市とカナダは交流があります。

約180名のボランティアが集まり、会場のセッティングを進めていました。
地震が発生した14時46分と、閖上港に津波が到達した15時53分には、海岸方向を向いて、震災の犠牲者へ黙祷を捧げました。
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海岸の方向へ黙祷するボランティアの皆さん |
それぞれの思いを描いたイラストは、名取市内の小中学生や仮設住宅などに住む方々のほか、フランスやカナダの海外からもたくさん寄せられました。
今年で5回目の開催となります。
初めの頃は「会いたい」「絆」などの言葉が多かったそうですが、その言葉も少しずつ変化していると言います。私が見る限り、今年は「笑顔」がよく目に付きました。

17時過ぎ、集まった全員で灯籠に灯りを灯し始めました。すると同時に雨がポツポツと落ちてきました。「このまま降られてはイベントが…」と会場にいた人たちの胸には不安がよぎったことでしょう。
しかし全てに点火し終わると、すぐに雨は止みました。まるで犠牲者を思い、ほろほろと流れる涙のようで、少し不思議な感じがしました。(ちなみにこの日の降水確率は低い予報でした。)
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みんなで一斉に灯りを点灯 |

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■名取市観光物産協会 復興部会(なとり復興プロジェクト)
http://www.yuriage.jp/
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(取材日 平成28年3月11日)