昨日、天皇皇后両陛下が女川町の 街中を行幸されました。
両陛下は、16日から18日まで東日本大震災の被災地を視察されており、17日は石巻市と女川町をご訪問されました。
「春風も 沿ひて走らむこの朝(あした)女川(をながは)駅を始発車いでぬ」
JR石巻線全線開通した昨年の3月に、喜びの想いを込めて 皇后さまがお詠みになったものです。
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昨年3月のJR女川駅開通記念式典の様子 |
皇后さまの短歌のように温かな春風が吹き、両陛下のご訪問を待ちわびていたかのような青空でした。
女川町では、水産加工会社や昨年末にオープンしたばかりのテナント型商店街シーパルピア女川を中心にご視察されました。
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ご訪問予定2時間前の様子 |
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ご訪問予定1時間前の様子 |
両陛下は、その声に笑顔で手を振り応えられました。
そして、シーパルピア女川では、ダイビングショップや花屋、工房などが建ち並ぶエリア(アクティブゾーン)を視察し、店主一人一人へ励ましの声を掛けられました。
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女川町長は、1軒1軒をご案内していました。 |
そして「がんばってくださいね」と優しく声を掛けられていました。
予定の時間よりも長くご滞在された両陛下は、最後の最後まで旗を振る大勢の人々に笑顔で手を振り続けられました。
女川から石巻へ続く国道にも人々が待機していました。
今回のご訪問で、町内に設置された歓送迎場所は10カ所です。
どの場所に行ってもたくさんの人が旗を持ち集まっていました。
両陛下が歓送迎場所を通り過ぎるのは数秒。それでも地元の人々は長い時間待っていました。
そして両陛下をお見送りした後、人々の顔は晴れやかでした。
「お会いできて本当に光栄でした。これからもがんばろう」
そう話していた人がいました。
被災地の人々にとって両陛下の温かな想いは、活力となりました。
震災から5年。
まだまだ復興は続きます。
(取材日 平成28年3月17日)