気仙沼市唐桑町の御崎神社は、千年以上の歴史を持つ神社で、「おさきさん」と呼ばれ、気仙沼地方の人たちに信仰されてきました。
縁結びや大漁祈願などのご利益があるといわれています。
御崎神社本殿 (平成27年1月11日撮影) |
毎年、1月中旬行われる御崎神社の祭典では、宵祭りで、虎舞や七福神舞などが奉納されます。
少し前の話題ですが、気仙沼市民に親しまれている年中行事の一つとしてご紹介しましょう。
参道には多くの出店が並びます。
唐桑地方の民芸品、「はじきザル」や「サッパ船」も販売されています。
「災厄をはじきザル」として人気のある縁起物の「はじきザル」 |
海上安全のお守り「サッパ船」 |
「サッパ船」は、海上安全のお守りとされています。
気仙沼地方では、東日本大震災後、復興工事の影響や「どんと祭」を行える十分なスペースの確保が困難になったことなどが影響して、小正月に、各神社で行われていた「どんと祭」を中止や休止する神社が増えました。
境内では参拝に訪れた人たちが思い思いの願いを込めて かしわ手を打っていました |
この日、御崎神社の境内は、参拝客や、お正月に玄関先に飾った「しめ縄」などを納めに来た人でにぎわっていました。
例年、気仙沼地方では小正月の「おさきさん」の頃が、1年で一番寒いといわれます。
今年の「おさきさん」は、暖かく、風も強くなかったため参拝しやすかったです。
東日本大震災後、高齢化や、地域の過疎化などで、地域の鎮守の神社の祭典の簡素化、中止や休止が続いています。
復興する町の中でも、人と地域がつながる、ひとつのツールとしても地域文化が継承されていくことを神様にお祈りしてきました。
(取材日 平成27年1月11日)