こんにちは、Chocoです。
「ありがとう」ポスターをご覧になったことがありますか?
このポスターは宮城県が制作しているもので、東日本大震災の風化防止や、全国からの支援に対する感謝の気持ちの発信、被災地への中長期的な支援の必要性に対する幅広い理解してもらうことなどを目的とし、昨年の9月から県内各地を舞台に制作されています。
全国の県庁や市町村役場、公共施設などに貼り出され、高速道路のSA・PAやJRの主要駅などにも順次、貼り出される予定です。
今回私が紹介するのは、その舞台の一つ、東松島市奥松島地区です。
ここの農地では、震災後、3年半ぶりに試験栽培が始まりました。
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東松島市西側にある野蒜地域洲崎地区。
ここは海から約1kmのところです。
以前は、辺りには住宅地が立ち並び、田んぼ畑が広がるのどかな地域でした。
それが津波による地盤沈下で約80haもの農地が浸水、水没してしまいました。
震災後も、ガレキがあふれ塩害を受けた田んぼは、復旧が難しい状態でした。
そして、ガレキが撤去されても辺りは手つかずの状態で、雑草も生え、荒地が続いていました。
それでも農家の人たちは諦めませんでした。
「ここに田畑を再び復活させる!」
そんな強い想いが実現されました。
今夏、災害復旧事業による農地復旧工事も行なわれ、来年度の再開に向けて始動したのです。
今回の試験栽培は、ソバ、水稲、大豆です |
8月22日。
復旧工事が完了した農地で、試験栽培のためのソバの種まきが行われました。
当日は、たくさんの地元の人たち、東松島や石巻のJA(農協)、東松島市長も集まって、復活を願い試験栽培を祝いました。
「自分たちの心の中にはふるさとの記憶がずっと残っているので・・・
また思い出せるくらいきれいになってくれたら良いと思っています」
生まれ故郷、そして嫁ぎ先となった東松島市奥松島地区に住んでいる2人のお母さんとお話をしました。
今回は、種植えの手伝いをしに来たと言います。
「ここは、今じゃ分からないと思いますけど、田んぼ畑や住宅が広がる場所でした」
辺りを見回すと田植えの試験用地以外は、雑草が無造作に生えていて、住宅地だったと言われても想像つかない状態です。
被災地には、あちらこちらに同じような景色が見られます。
元々更地だったと思っていたら、実は震災前にはたくさんの人たちが住んでいた住宅街だったという場所も珍しくありません。
「それでも、だいぶ復興しています」
お2人は言いました。
「宅地住宅の整備もされ、住宅が建つ場所も決まってきました。
進んできているのが目に見えているのでとてもうれしいです」
今回の農地の復旧も地元の人たちにとって大きな第一歩なのです。
塩害がひどく、農業の再開は長引く一方ですが、それでも少しずつ少しずつ進んでいく姿を見ることができて、うれしいことです。
「私達の故郷、東松島はこれからも 以前のようなのどかな街になるように 皆んなで頑張ります!!」 真実さん 由紀さん |
「ありがとう」 泉己くん、一貴くん、風斗くん、はやみくん、 ゆりなちゃん、ひさきちゃん、拓杜くん |
子どもたちもたくさん集って、復活する姿を眺めていました。
これから試験栽培をして、来年には本格的に農業再開となります。
1年前の夏には石巻の釜谷地区での「豊作祈願祭」を取材しましたが、
ここでも同じように首を長くして復活を待っていた人たちがたくさんいました。
今年は豪雨や猛暑と異常気象が目立った夏でしたが、そんな災害に負けずに生産者のみなさんの熱い思いできっと、すくすく育っていきます。
皆さん、東松島の人々が笑顔で拳を掲げている今回の「ありがとう」ポスター、
見かけたら、立ち止まってじっくり見てみてください。
地元の人たちのねばり強さが伝わってくると思います。
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ポスターのデザインと関連記事を、こちらでご覧いただけます。
宮城から感謝をこめて 2014
https://sites.google.com/site/kanshamiyagi2/
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(取材日 平成26年8月22日)
ここでも同じように首を長くして復活を待っていた人たちがたくさんいました。
今年は豪雨や猛暑と異常気象が目立った夏でしたが、そんな災害に負けずに生産者のみなさんの熱い思いできっと、すくすく育っていきます。
皆さん、東松島の人々が笑顔で拳を掲げている今回の「ありがとう」ポスター、
見かけたら、立ち止まってじっくり見てみてください。
地元の人たちのねばり強さが伝わってくると思います。
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ポスターのデザインと関連記事を、こちらでご覧いただけます。
宮城から感謝をこめて 2014
https://sites.google.com/site/kanshamiyagi2/
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(取材日 平成26年8月22日)