こんにちは、エムです。
先日ご紹介しました、「やりましょう盆踊り」。
実際にはどんな感じのお祭りになっているのか気になって、8月16日金曜日、「亘理町公共ゾーン仮設住宅」に行って来ました。
連日の晴天続きで、稲も順調に生育している見渡す限りの田んぼの中に、「亘理町公共ゾーン仮設住宅」はありました。
入り口を入り少し奥まで車を乗り入れると提灯が見え、すぐにお祭り会場は分かりました。
屋台のテント。亘理焼きそばがおいしかった。 |
4時の開会式に先がけて、3時30分から始まった浴衣・帯・下駄がもらえる抽選会のテントの前には、開始早々長蛇の列ができました。
「盆踊りプロジェクト」が行っているサポートの1つ「浴衣支援」は、こうして皆さんに手渡されているのですね。
しかも女物だけではなく男物もあり、サイズもいろいろそろっている充実した品揃え。
しかも女物だけではなく男物もあり、サイズもいろいろそろっている充実した品揃え。
浴衣の抽選に並ぶ方々。 |
この日提供された90枚(女子用80枚・男子用10枚)は全て手渡されました。
当たった方は本当にうれしそうに、着付けをしてくれる集会所に向かって行きました。
着付けボランティアの方々が着付けをしてくれる第二集会所 |
着付けが終わり、テントの中で涼む方々。 |
![]() |
浴衣の柄に帯の色がとってもきれい。良くお似合いです。 |
もう1つのサポートである「踊り手ボランティア」。
7時から始まる盆踊り本番を前に、5時頃からメンバーがそろい始めました。皆さん自前の浴衣に着替え、盆踊りの練習が始まりました。
「夏祭りは昨年に続いて2回目だけど、昨年は提灯やその他の備品は、他の町内会から借りて来たり、櫓は手作りしたりでやったんだよね。でも、すごく喜ばれたんだよ。今年は河北新報さんや他のスポンサーの協力を得て、このように盛大になって良かった」
と話してくださったのは、「ふれあいの会」運営委員長の木村一行さん。
お祭りでは、「子ども神輿」「カラオケ大会」「ミニミニコンサート」「小さなテントサーカス」など、皆さんが楽しめるプログラムがたくさんありました。
7時から始まる盆踊り本番を前に、5時頃からメンバーがそろい始めました。皆さん自前の浴衣に着替え、盆踊りの練習が始まりました。
「はいここで波がザブーンザブーンと下から上に〜」 先生の的確な指導のおかげで、すぐに踊れるようになったメンバーの皆さん。 |
「踊り手ボランティア」の方たちは、仙台はもとより東京や京都から参加してくださっている方もいました。その中のお1人の京都の男性は、この「やりましょう盆踊り」に毎回参加しているそうです。
「夏祭りは昨年に続いて2回目だけど、昨年は提灯やその他の備品は、他の町内会から借りて来たり、櫓は手作りしたりでやったんだよね。でも、すごく喜ばれたんだよ。今年は河北新報さんや他のスポンサーの協力を得て、このように盛大になって良かった」
と話してくださったのは、「ふれあいの会」運営委員長の木村一行さん。
木村一行さん(左) |
現在、470世帯が住む「亘理町公共ゾーン仮設住宅」には、山元町、亘理町荒浜・浜吉地区の方々が多く暮らしています。
2011年当初は、もっといろいろな地区の方々が住んでおられ、隣の人の顔も分からず他人行儀な雰囲気だったそうです。
そんな状態を何とかしようと、交流を増やし親睦を図ると同時に、自立と再生を目指して、木村さんは地域住民組織「ふれあいの会」を立ち上げました。
少しづつ、コミュニティとしてのまとまりが出てきた昨年、副委員長の大條(オオエダ)文子さんの呼び掛けで、1回目の夏祭りが行われたそうです。
2011年当初は、もっといろいろな地区の方々が住んでおられ、隣の人の顔も分からず他人行儀な雰囲気だったそうです。
そんな状態を何とかしようと、交流を増やし親睦を図ると同時に、自立と再生を目指して、木村さんは地域住民組織「ふれあいの会」を立ち上げました。
「身近な人がたくさん亡くなった。供養と鎮魂の為にも盆祭りをやりたかった。なにがなんでもやりたかったの」
と大條さんは話してくださいました。「昨年はとっても大変だったけど、とても喜ばれたの。 今年は華やかな感じがするわ」と話す大條さん。 |
木村さん、大條さんと共にこの夏祭りの企画運営に尽力なさったもう1人の方、事務局長の佐藤仁志さんは、浴衣の抽選会で大忙しでした。
「やりましょう盆踊りプロジェクト」からの協力が得られたとはいえ、中心となる3人の方と「ふれあいの会運営委員」の皆さんの、夏祭りをしようという熱い気持ち、そして、実現するまでに費やされた長い時間と努力があったからこそ実現したのだと、お話を聞いて分かりました。
各会場によって、関わる方の人数も気持ちも多少違っているとは思いますが、このようなイベントを実際に行うまでには、
「今できることをやっていこう」
「前を向こう」
「ふるさとを取り戻そう」
そんな強い気持ちをもった方がいてこそ成り立つものだったのです。
また、そういう方が町を、あるいは故郷を造っていくのではないかと、今回取材させていただいた事であらためて思い知らされました。
左から大條文子さん、佐藤仁志さん、「河北ウイークリーせんだい」の与野珠美さん |
お祭りでは、「子ども神輿」「カラオケ大会」「ミニミニコンサート」「小さなテントサーカス」など、皆さんが楽しめるプログラムがたくさんありました。
「こども神輿」が練り歩きました。 ウキワなどで作ったカッパの神様(?)が愛嬌たっぷり。 |
ミニミニコンサートに出演のグループの1つ 「亘理町社会福祉施設協議会ボランティアネットワーク所属/ ブラスアンサンブル なちゅらる」 若いメンバーと(ここには写っていませんが)お母さん、お父さんからなるバンドでした。 |
集中豪雨警報が出されたにも関わらず、ほんの少しの雨ですぐに止み、午後7時過ぎからはいよいよ盆踊り開始!
早く音楽が始まらないかな。 |
最初は「亘理音頭」 |
次は「相馬盆唄」 櫓では青柳照桃会のライブ演奏(太鼓・笛)と唄が始まり、盆踊りは本番に。 |
運営委員会の方のお力と、たくさんの方たちの協力で、こうして行われている「夏祭り」。
今回は「亘理町公共ゾーン仮設住宅」を取材させていただきましたが、仮設住宅とはその名の通り「仮に設置された住宅」。
来年はどうなるか分からないし、このまま5年10年続くかも分からないという不安な気持ちを抱えつつ暮らしています。
しかし木村さんは言います。
「今後ここを移り住む人もいるし、残る人もいる。でもどんな場所でも、ここでやってきた事を思い出し、基礎にしてもらって、新しい場所でのコミュニティ作りに役立ててもらえたら良いよね」
ここを故郷のような温かい場所にしようと努力をし続ける木村さんをはじめ、大條さんや佐藤さんのような方がいるのは、本当に素晴らしく、尊いことだと思いました。
参加した子どもたちの心にも、故郷の思い出として記憶に残ることでしょう。
![]() |
「会場の灯りはボクが守るよ」 そう言っているような発電機。ありがとう。 |
「やりましょう盆踊り」は特別企画として、8月21日(水)
「第33回 本町夏祭り」に会場を移し、今年開催した5カ所の盆踊りが結集します。
■締めくくりの盆踊り 「やりましょう盆踊り in 本町夏祭り」
8月21日(水)17:00~20:30 青葉区・錦町公園
夏の終わりの思い出に、参加してみてはいかがでしょうか。
(取材日 平成25年8月16日)
(取材日 平成25年8月16日)