仙台は4月の半ばを過ぎて、ぐずつく天気が続いていましたが、青空がのぞいた19日に、花を求めて「あすと長町仮設住宅」を訪ねてみました。
ここは、JR東北本線・長町駅、仙台市営地下鉄・長町駅の東側に広がる再開発地域「あすと長町」の一角にあります。
右奥が「あすと長町仮設住宅」。左側道路は国道4号 |
仮設住宅の四角い敷地には南北の2つの出入り口があり、それぞれに花壇がしつらえられています。花の間には木彫によるフクロウや母子像が置かれ、思わず和んでしまいそうです。
南側出入り口に設けられた花壇の右部分 |
「無機質なプレハブ仮設住宅の生活を、少しでも豊かに楽しくという願いです」
こう話すのは、あすと長町仮設住宅自治会長の飯塚正広さんです。
あすと長町仮設住宅自治会長の飯塚正広さん。同住宅は、 住民がさまざまな地域から集まっているにもかかわらず、新 しいコミュニティを築いていることで知られています |
現在、復興公営住宅の着工状況から、仮設住宅での暮らしがさらに長期化することが予想されています。今後ますます、植物がもたらす心の潤いといったものが求められていると思います。
花壇は増えています。昨年11月に仙台市公園緑地協会の助成を受けて、敷地の四隅などに新たに6つが加わったのです。
敷地の四方を通りが囲んでいて、住民のほ かに、歩道を行き交う人も見ることができる のです |
長方形に区切られた小さな花畑からは、葉ボタンやパンジーの鮮やかな黄や青、赤、紫などの色が目に飛び込んできました。
今年8月に開催する「おらが元気だ!仮設の夏祭り」では、花壇コンテストを実施する予定だといいます。
仮設住宅は敷地の周囲を通りが取り囲んでいて、「歩道を通る方にも見てもらいたいです」と、飯塚さん。
4月初旬にビオラ、パンジーなどを植栽し、夏から秋にかけての開花が楽しみといいます。
まだ幹は細いですが、美しい桜の花が咲きました |
植物は、物心両面で彩りを与えてくれます |
お花見では、ミニコンサートなどが開かれたそうです (写真提供:飯塚正広さん) |
本ブログ訪問の前日には、同社が新たにサツキ40株を持参し、住民とともに植樹し、花見の集いを開いたということでした。
とても素敵な表情を見せてもらえた仮設住宅でした。これからの花の季節が楽しみです。
(取材日 平成25年4月19日)