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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年4月28日日曜日

2013年4月28日日曜日15:39
皆さん、こんにちは。スーサンです。

仙台は4月の半ばを過ぎて、ぐずつく天気が続いていましたが、青空がのぞいた19日に、花を求めて「あすと長町仮設住宅」を訪ねてみました。

ここは、JR東北本線・長町駅、仙台市営地下鉄・長町駅の東側に広がる再開発地域「あすと長町」の一角にあります。

右奥が「あすと長町仮設住宅」。左側道路は国道4号
最初に出迎えてくれたのは、出入り口の両脇にL字型にレイアウトされた大きな花壇でした。チューリップや水仙などが植えられていて、花が大きく咲くのは、このブログが出る辺りになのかもしれません。

仮設住宅の四角い敷地には南北の2つの出入り口があり、それぞれに花壇がしつらえられています。花の間には木彫によるフクロウや母子像が置かれ、思わず和んでしまいそうです。

南側出入り口に設けられた花壇の右部分
これらの花壇は、平成23年12月にボランティア団体と周辺の中学生が協力して整備したのだそうです。

「無機質なプレハブ仮設住宅の生活を、少しでも豊かに楽しくという願いです」

こう話すのは、あすと長町仮設住宅自治会長の飯塚正広さんです。

あすと長町仮設住宅自治会長の飯塚正広さん。同住宅は、
住民がさまざまな地域から集まっているにもかかわらず、新
しいコミュニティを築いていることで知られています
花壇ができてから、住民は互いに触発されたらしく、自宅前の植栽プランターや盆栽の数が増えていったといいます。

現在、復興公営住宅の着工状況から、仮設住宅での暮らしがさらに長期化することが予想されています。今後ますます、植物がもたらす心の潤いといったものが求められていると思います。

花壇は増えています。昨年11月に仙台市公園緑地協会の助成を受けて、敷地の四隅などに新たに6つが加わったのです。
敷地の四方を通りが囲んでいて、住民のほ
かに、歩道を行き交う人も見ることができる
のです
190戸に及ぶ仮設住宅の運営は6つのブロックに分けられていて、花壇はおのおので交流の場として活用されることが期待されています。

長方形に区切られた小さな花畑からは、葉ボタンやパンジーの鮮やかな黄や青、赤、紫などの色が目に飛び込んできました。

今年8月に開催する「おらが元気だ!仮設の夏祭り」では、花壇コンテストを実施する予定だといいます。

仮設住宅は敷地の周囲を通りが取り囲んでいて、「歩道を通る方にも見てもらいたいです」と、飯塚さん。

4月初旬にビオラ、パンジーなどを植栽し、夏から秋にかけての開花が楽しみといいます。

まだ幹は細いですが、美しい桜の花が咲きました
植物は、物心両面で彩りを与えてくれます
お花見では、ミニコンサートなどが開かれたそうです
(写真提供:飯塚正広さん)
同仮設住宅には花壇のほかに、桜の木がありました。昨年3月、被災者支援を続ける東京の企業「ソーケングループ」の社員によって、3本が移植されたといいます。敷地南東部の花壇そばには、桜がきれいに開花していました。

本ブログ訪問の前日には、同社が新たにサツキ40株を持参し、住民とともに植樹し、花見の集いを開いたということでした。

とても素敵な表情を見せてもらえた仮設住宅でした。これからの花の季節が楽しみです。



(取材日 平成25年4月19日)