2月17日、「気仙沼天旗(てんばた)まつり」が2年ぶりに開かれました。
震災前は気仙沼湾の入口にある気仙沼商工岸壁で開かれていましたが、震災の影響や災害時の避難が難しいために高台にある気仙沼小学校の校庭が会場になりました。
多くの人が2年ぶりの開催を喜び、天高く上がる大小のたこを見上げて歓声を上げていました。
震災前からを手づくりたこを作って「気仙沼天旗(てんばた)まつり」に参加している鈴木さん親子は
「今年で7回目の参加です。商工岸壁の近くのおばあちゃんの家は津波で流されてしまいました。去年はたこ揚げも中止になって残念でしが、今年はたこがうまく揚がってよかったです」
と笑顔で話ました。
気仙沼伝統の「日の出凧」や「気仙沼凧(たこ)の会いちよん会」の大きな「恵比寿凧」も天高く揚げられました。
気仙沼の日の出凧(たこ)の絵柄 |
空を舞う恵比寿凧(えびすたこ) |
県内や他県からも多くの凧(たこ)愛好者の団体が凧揚げに参加しました。
「能代べらぼう凧(たこ)の会」の田畑修さんは、
「朝5時に能代を6人で出発してたこ揚げの応援に来ました。沿岸の様子を見ると言葉がないですね。とにかく復興あるのみです。私たちができることで被災地の応援を続けていきたいです」
と話しました。
能代べらぼう凧の会のみなさん |
「NPO法人 底上げ」の成宮崇史さんは、震災ボランティアがきっかけで気仙沼に移住しました。子どもの支援活動や地元のケーブルテレビのパーソナリティをしています。
「気仙沼の元気になりたいです」
と話し、ぬかるみに足を取られながら元気にたこ揚げをしていました。
「今日は寒いね。2年ぶりのたこ揚げなので孫の碧生とたこを観に来ました。風の強さも天気の良くて本当によかったね。毎年天旗まつりが楽しみだったよねぇ~復活して本当によかった。少しずつだけど、復興にむかってみんなの力で力を合わせてがんばっていきましょう!」
と小野寺秀子さんは寒さに体を震わしながら空を舞うたこを見上げて話しました。
唐桑産カキ・ホタテの炭火焼きやとん汁が無料で振舞われ、長蛇の列ができていました。
気仙沼の名産品もたくさん売られました。
気仙沼の名産品も売られました |
気仙沼市の観光PRのために公募され優秀賞に選ばれた作品のデザインで作られたハッピが披露されました。最優秀賞作品のハッピはこの日には間に合わず次回のイベントで発表されます。
優秀賞作品のデザイン画 |
「孫と一緒に楽しめて本当によかった」
会場には親子連れだけではなく祖父と孫が連れそい、たこ揚げを楽しむ姿もたくさんありました。
多くの人の努力で震災前に開かれていた行事が1つずつ復活しています。
(取材日 平成25年2月17日)