同じ宮城県の北部に位置し車で2時間の距離にある気仙沼市と栗原市。
山間部と沿岸部の気温差や季節の進む時間の違いに驚くことが少なくありません。
県内の自治体の中で面積の1番広い栗原市の山間部では11月中旬雪が積もっていました。
10月中旬の栗原市山間部 |
11月中旬の栗原市山間部 |
2008年の岩手宮城内陸地震から4年。5回目の冬が訪れました。
「今は、年も取ったので、冬のここでの生活は大変だから町に下りてまた春にここでの生活を始めるんです。今年も秋には下の家に行く準備を始めます」
戦後、この地域に入植して農業をされてきた小山さんが教えてくれました。
「1番愛される人になった様ながします。これからもがんばって末永くゆくつもり」
第二次世界大戦の敗戦後、この地に入植した時には重機もなく大きな木の切り株などを人力や馬力で取り除いて畑を作った話を聞きました。
そんな苦労をして作った畑で育てられた大根や葱を道路沿いに自分で作った直販所で小山さんが販売していました。大きな大根はとてもみずみずしく生食で食べると、とてもおいしかったです。
10月にはススキがきれいでした。
雪の白さと空の蒼がとてもきれいでした。
9月には水位が下がっていた荒砥沢ダムの水位も11月には高くなっていました。
9月セミが鳴いていました |
10月アカトンボが飛んでいました |
11月白鳥の姿を見ることができました |
育てられている作物も夏から秋の野菜に秋から冬の野菜に変化していきました。
大きな地震の被害を3度も受けた栗原市の山間部の移り変わりは沿岸部の風景の移り変わりと復興を信じる力になります。少しずつでも確実に県内の震災被災地が共に「復興」への歩みを進めていければと思います
(取材日 平成24年11月19日)