2012年も明日のみとなりました。
皆さん、「師走」は本当にあっという間に過ぎる月です。
1年の最後の月は、1年のまとめの月でもあります。
そんな中、ボランティアとして石巻に来て2度目の冬を送っていた私にとって、とても新鮮なお話を聞かせてくださった方がいました。
今年の最後は、その方のお話をしようと思います。
この間の12月16日、毎月第3日曜日に石巻まちなか復興マルシェで行われている、「てづくり市nomaki」に私たちの団体が初参加をしました。
今月はクリスマスということから、ドイツ人のカッちゃんとオーストラリア人のデイブに頑張ってもらいました。出店したのは、オーストラリアのミートボールとドイツのお菓子リンツァートルテ(週刊ココロプレス第27号で紹介されていたお菓子ですhttp://kokoropress.blogspot.jp/2012/12/27.html)
今回もたくさんの人々が遊びに来ていました。
手作りクッキー(おいしかったです) |
流木のアート(1つ1つがとても可愛いんです) |
そんな賑わいの中、私たちのブースに立ち寄ってくれた1人の女性がいました。
仙台市内在住の高橋幸恵さんです。
「若いころから海が大好きで、暇があると・・・暇がなくても、海が見えるところまでバイクを飛ばしていた」と、お話ししてくれた高橋さん。
震災前から、ツーリングで石巻や女川に来ていたそうです。
「いつも海を見に来ていた。海を見ると落ち着く」とお話ししてくれました。
震災後は、見に行くことができなかったそうです。
しかし、被災地で頑張っている人々をテレビで見た高橋さんは、テレビを見た翌日には石巻へ向かっていたそうです。
ボランティアをしたいから・・・という「何かをしたい」というよりは、「行こう」という想いで車を走らせていました。
「自分は、ボランティアとかそういうのは苦手で・・・けれど、思い立ったら即行動するんですよ」
と、笑いながら、石巻に来た経緯を説明してくれました。
案の定、テレビで見た浜に行くと、「誰だ?」という顔で見られたそうですが、
それでも何度も足を運ぶにつれて、浜の人やボランティアの人々と仲良くなっていったそうです。
毎月行われている「手づくり市nomaki」へも毎回顔を出している高橋さんは、
「このイベントに参加するために来るんです。みんなに会ったり、手作りのものを見たり、買ったりするのがとても楽しいんです」
と笑顔でお話ししてくれました。
「海と笑顔に会いたくて!」
たかはし ゆきえさん
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「楽しみがあるから、被災地に向かっているんです」
去年の夏、ボランティアとして石巻に来た私にとって、高橋さんのお話はとても新鮮でした。
ボランティアとして「何かをするために」ではなく、
「楽しみや出会いを求めて」という理由で石巻に足を運んでいるのは、きっと彼女だけではないと思います。
もう一つの支援・・・ではなく、出会い。
ボランティアとしてではなく、イベントなどへの観光客として来る人々、
被災地では、新しい出会いが広がっています。
2013年がやってきます。
皆さん、よいお年をお迎えください。
(取材日 平成24年12月16日)