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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年8月31日金曜日

2012年8月31日金曜日12:00

new-Tです。

「法律」という言葉を辞書で調べてみます。
「社会生活の秩序を維持するために、統治者や国家が定めて人民に強制する規範」(「大辞林』)。
強制という言葉が重く強いですね。
しかし交通法規ひとつ取っても法規則を守らなければ交通事故は激増するでしょうし、信号なんかいらなくなります。
銃の所持や麻薬に冒される人が今よりもっと多くなることは確実です。
そんな社会生活が脅かされるような大問題から個人的な生活に関する諸問題までおしなべて規範を作り、安全で円滑な生活を守るというのが法律ということになるのでしょう。

わたしたちは法律をうまく活用してさまざまな問題を解決してきた知恵をもっています。
ただその活用方法がわからない。
弁護士に相談するのにはどのくらいの費用がかかるんだろう?
借金、離婚、相続、隣家とのいざこざ等々、
このままじゃわたしの生活は泥沼だ。
そんな悩みを抱えている方々へ朗報です。
って、なんかCMのキャッチコピーみたいですが。

「法テラス(日本司法支援センター)山元」を訪ねました。
東日本大震災の被災地支援のための拠点として2011年10月に業務を始めていた「法テラス南三陸」に続き、同年12月、ここ山元町にも開所されました。




山元町役場の敷地内にあるプレハブの事務所は日当たりも良く、まさしく「法照らす」。
法律問題で困っている人々をあまねく照らしたいという思いがあふれる立地です。



法テラス山元の主幹、小泉仁さん(63歳)にお話を伺いました。
「震災後は二重ローンの相談が多くなっています。地震や津波で家を無くされた方が困っていますね」
「仕事が見つからず、仮設の暮らしが長引いていますから今後の生活設計が立たない方も大勢いらっしゃいます」
「そうなると離婚問題ですね」

そんな問題を解決するために法テラスが設立されました。
いわば法テラスはナビゲーター(道案内)ということになります。

相談の内容に合わせて、解決に役立つ法制度や地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体など関係機関の相談窓口を法テラス地方事務所で無料で案内しています。
また、経済的に余裕のない方が法的トラブルにあったときには、無料法律相談や必要に応じて弁護士・司法書士費用などの立替えも行っています。

法テラス山元では「巡回相談用車両」も配備していて、山元町、亘理町、角田市、丸森町の仮設住宅などへの巡回相談も行っています。

現在は1日に4~5件の相談者があり、60歳台の方が多いといいます。

「こんなに便利な施設があるのに認知度が上がらないんです。やっぱり法律相談というのは敷居が高く感じられるんでしょうかね、とにかく気軽に来てみてください」と小泉さん。

右が小泉さん、お隣は法テラス宮城地方事務所事務局長付の鈴木健太郎さんです

ちなみに全国では法テラス・コールセンターへの利用件数は100万件。
無料法律相談の利用件数は63万件。
そのうち弁護士・司法書士費用などの立替えを行った件数は30万件。

せっかく、国がわたしたちの税金を投入して作った親身な施設を使わない手はないと感じました。
事務所の中は明るくオープンな雰囲気で気軽に相談できそうですよ。



<弁護士による無料法律相談>
 平日10:00~16:00

<各種専門家による無料相談>
 火曜(司法書士・税理士・建築士) 10:00~16:00
 金曜(土地家屋調査士・行政書士・社会保険労務士・社会福祉士) 10:00~16:00



法テラス山元
宮城県亘理郡山元町浅生原字日向13-1
050-3383-0213
営業時間 平日 9:00~17:00(法律相談は16:00まで)



(取材日 平成24年8月28日)