header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月29日日曜日

2012年1月29日日曜日9:24
末吉です。

仮設住宅の玄関ドアを開けると
色とりどりの絵手紙が壁に飾られていました。
「明日(1月26日)がね~私の誕生日
お友達が私に送ってくれた
お誕生日のおめでとうカードなの~
うれしいよね~」

















笑顔の吉田時子さんがうれしそうに
話してくれました。

「お~お~!おめでとうございます」
「ふふふ~ありがとう~」

壁に飾られている絵手紙には
やさしい絵がたくさん描かれています。




















津波火災で、家族8人で暮らしていた自宅は焼失。
思い出の品々も無くなってしまいました。

「家族みんなが無事だったからね」

震災後、家族の介護もしながら
家事と家業も黙ってこなしていた時子さん。
「愚痴くらい言えばいいのに~不満はないのかな?」
そんな思いでみていた私には
このやさしい「絵手紙」が癒しになっていたのかな?と
感じるものでした。

12月に舅さんを送った時の、穏やかな表情が思い出されます。

人間、自分が思うようにならないと不満を言葉にするけれど
表現する方向を変えると
周りに不愉快を撒き散らすこともなく
「平穏」に暮らすことができるのかな?などと
思いながら絵手紙を眺めました。

「無」のには、まだまだ遠い煩悩だらけの自分を
優しさのこめられた、相手をいたわる気持ちの
「絵手紙」に省みた気がします。

















あれから10カ月。
生き方を考える時期に至っているのかもしれません。

(平成24年1月29日)