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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年1月27日金曜日

2012年1月27日金曜日18:41
1月27日気仙沼市切通の小野寺容さんのご自宅を訪ねると
周りは雪に覆われて真っ白でした。
そんな中で約束の時間に、ご自宅の外まで出て
小野寺さんは私たちを待っていてくださいました。

ご自宅の門の所には
「午前8時30分~12時まで 午後1時~午後4時まで」
の張り紙がしてあります。
この張り紙のある門を通り抜けご自宅へ入ると
ゆったりした時間と穏やかなお母さんが迎えてくださいました。

小野寺さんは3カ月に一度しか気仙沼に帰れない多忙な日々の中で私たちに時間を作って下さいました。
震災当日は気仙沼の沿岸部で被災し数十秒の差で津波から逃れ中山間部のご自宅に戻られたそうです。

その後、現在の仕事とは別の個人の立場で
気仙沼の多くの方々へ支援物資を届けたいとの思いで
自分の持つ人脈を使い多くの支援を気仙沼に届け
自宅を開放して現在も支援を必要としている方々に全国のみなさんの「優しさ」を届けています。




「「自宅はブティック」「倉庫は家具屋」そんな感じです。

1人でも多くの人に物資を届けるため
1人5点と決めて配っています。対応に当たっている人も被災した方。痛みを共感できて
話せる人でもあるんです。来ていただいた方には、氏名などをご記入いただいています。
個人情報には配慮しています、私たち自身の安全の確保という理由もありますし、
次のリクエストにも応えられる関係性を作っています」



この夏には、小野寺さんが通常生活しているロスアンゼルスに子供たちを招待する計画もあるとのこと。
また大島の子供たち41人に対し3年間の支援金を続ける計画もあるとのこと。

生活支援から、子供の支援まで多くのことをしている小野寺さん。
「疲れないのかな?」そんな思いに気がついたかのように
「昨年2月に亡くなった父の意思だと思って活動しています。私自身も気仙沼が好きですし
多くの方々のためになりたいです」と穏やかに話してくださいました。
お母様が「「お金と家と車」の支援はだめね」と話ているのと笑顔を向けてくれました。
そのシャイな笑顔がとても印象的な優しいお母様でした。




お話を続けている間に・・・1つどうしても聞きたいことがあり小野寺さんに質問
「先ほどからお話を聞いて不思議なことがあるのですが・・・もしかして・・・」
その答えは思った通りでした。

実は小野寺さんはkaiiのお友達の甥子さん。
「支援物資が届いたんだけど~どこに配ろうか?」と相談に来ていた方とも知り合い。
世間とは広くて狭いと思いました。




「気仙沼が好き」のその思いの強さに
気仙沼に住む多くの気仙沼好き人間に見た
「故郷」への思いを感じました。



この「故郷好き人間」が気仙沼で生活し、故郷のために働ける環境があれば
気仙沼のこれからは輝くのになぁ~

そんな思いを降り積もる雪に中で感じながら
小野寺さんと陸前高田市から疎開してきている高橋君とお母さんの
家族写真を撮影して帰りました。




「気仙沼大好き人間」の活かせる気仙沼市でありますように。
気仙沼と海が大好きなkaiiでした。

私たちにも「ありがとうございます」とメッセージを書いたメモを渡してくださる気遣いに
ジェントルマンを感じました。

(平成24年1月27日)