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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2016年2月9日火曜日

2016年2月9日火曜日6:37
こんにちは、にゃんこです。

昨年の11月25日、多賀城市で開催された「被災地におけるDV予防啓発講座」

この日は、「児童虐待・仙台市立病院の取組―背景にある機能不全家族とDVの問題」をテーマに講演が行われました。
講師は、仙台市立病院で副院長の村田祐二先生です。

仙台市立病院救命救急センター長、小児科医長も務める村田祐二先生

前編では、児童虐待をしてしまう心理やその背景にあるものについてお伝えしました。

2016年1月30日 土曜日
児童虐待の背景にあるものとは?「被災地におけるDV予防啓発講座」[前編](多賀城市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2016/01/dv.html


では子どもを守るためには私たちはどうしたらいいのでしょうか?
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「暴力によってケガをした子が来ると私だって腹が立ちます。でも子どもを守るためには親を責めても子どものメリットにはなりません。虐待がエスカレートしていくだけです。そういうときにはまずは一言『大変だったね』と声を掛けるようにしています。虐待をしている人は支配とコントロールの中にいるので、“虐待”という言葉を出したり、『そんなことしちゃダメでしょ!』と上から目線で話すと余計反発してしまうんです。次から来なくなることもあります。まずは同じ目線で話をすること。そうすると関わっていくうちに徐々に自分のつらさを訴えてくれるんです」

虐待した親を否定しない、まずは子どもを守るための支援を考えていくことが大切だと言います。

仙台市立病院は、児童虐待に係る医療ネットワーク事業の拠点病院として、児童虐待に対応するための専門組織(被虐待児童対応チーム)を設置しています。


「助けを求めて病院に来ることはとても勇気がいること。だからこそ、それを見逃してしまう医療者のネグレクトが起こらないようにしなければいけません。
“病院は安心できる場所、来てくれてありがとう。つらいことがあるかもしれないけど、この子のためにみんな頑張るから目的は一緒だよ”と話をしています。過去は変えられないけど未来は変えられる。自信を持って生きる力を与えられたらいいなと思っています」
と、村田先生。
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虐待発見のポイントとは…?
■子どもの様子
・表情や反応が乏しく、笑顔が少ない
・季節に合わない服装、衣服や身体が日常的に不潔
・不自然な怪我や火傷、手当が不十分
・他児とうまく関われない
・態度がおどおどしていて、遊びに集中できない
・威圧的、攻撃的、乱暴な行動
・食べ物への執着が強い、あるいは食欲がなさすぎる
・警戒心が強い
・保育士や教諭を試したり、独占する
・保護者の顔色を窺ったり、甘えることがない

周りとの壁を作っている、逆にくっついて離れなくなるなど距離感を保てなくなる子どもも多いそうです。

■保護者の様子
・人前で子どもを平気で叩いたり、怒鳴ったりする
・子どもとの接し方や、言葉が否定的
・病気になっても病院に連れていかない
・親の気分の変動が激しい
・親が不在だったり、寝ていたりして子どもを放置
・親と言って体罰を加える
・育児に負担感がある
・生活のゆとりがない
・家族関係が不調で、保護者の精神状態があまりよくない
・登園させない

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最後に参加者から
「多賀城市でも、夜遅いのに2歳くらいの子が一人で外にいるとか、幼い兄弟だけで遅くまで公園にいるという話を聞くことがあります。そういう話を聞いたときにどうしていいか分からなかった。いきなり児童相談所に言ったら大げさなんじゃないかとか、警察に言ったら大変なことになるんじゃないかと思うとどうしていいか分からない。ネグレクトに関して一般市民はどうしたらいいのか」
という質問がありました。

自分が見たことが虐待なのかどうか。それを判断するはすごく難しいですよね。
もしかしたら勘違いかもしれないと思うと、見てみないふりをしてしまう…。

多賀城市保健福祉部の重光さんは、
「虐待と確定しなくてもいいので、何かおかしい、気になるなと思うことがあればまずは、市役所の家庭相談窓口にお知らせいただきたいと思います」
と、話します。

多賀城市家庭・児童相談窓口
虐待・ドメスティックバイオレンス、離婚、各種施設入所、里子里親などに関する相談
こども福祉課(市役所1階) 022-368-1141(内線183) 平日8時30分~17時
https://www.city.tagajo.miyagi.jp/koho/kurashi/sodan/ikuji.html

宮城県のHPにも相談機関の連絡先を掲載しています。
児童虐待防止の推進(宮城県)
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kosodate/k-gyakutaiboushi.html

1月13日の河北新報には、「虐待・ストーカー・DV相談 宮城で最多更新」という記事が出ていました。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160113_13021.html

記事には2015年に宮城県警に寄せられた児童・高齢者虐待やストーカー、ドメスティックバイオレンスの相談件数がいずれも過去最多だった2014年を上回ったとあります。

虐待などの件数が多いというのは耐え難いことですが、相談件数が増えているということは周囲の関心が高まっている、SOSを出すことができたという+の意味でもあるのではないでしょうか。

一人一人の勇気が、虐待をやめられない親や小さな命を救えるかもしれない。

子どもたちの明るい笑顔や笑い声が当たり前のようにあふれる世の中になることを願ってやみません。


(取材日 平成27年11月23日)