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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2016年2月25日木曜日

2016年2月25日木曜日9:26
こんにちは。kaiiです。
最近話題の「健康寿命」。
「健康寿命」とは、WHOが2000年に公表した言葉で、日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のことを示します。

東日本大震災から5年。北海道の医師大泉樹さんは、北海道から気仙沼市に通い、住民の健康相談などのボランティア活動を続けています。

「楽は追わない けど 楽しく!」と笑顔の
どさんこ海外保健協力会
医師 大泉樹さん
大泉さんは、東日本大震災の1週間後から東北国際クリニックの医療支援に参加し、宮城県入りしました。
平成23年4月から気仙沼市で医療支援活動を開始した巡回療養支援チームに参加し、マネージメント業務などに当たりました。

大泉さんは現在、北海道の診療所に医師として勤務しながら、気仙沼市の住民への医療相談ボランティアの他に、NGO団体でも活動しています。

ワークシェアで働きながら、1年の半分は、東北の被災地や、ネパール、カンボジアなどに出掛けて支援活動をしています。

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大泉さんに、東日本大震災から5年を経た被災地で感じていることを伺いました。

質問)東日本大震災が発生した平成23年から気仙沼市で活動を継続する中で感じる被災地の変化はどんなことですか。

回答)被災された皆さんは、災害が発生後、緊急避難、仮設住宅への入居、終の棲家への転居など、5年間という短い時間に幾度かの引っ越しなどをして現在に至っています。
被災地にいる皆さんは強いストレスを抱えながら今を生きている感じがします。


質問)急性期から復旧期の現在に至る中で、「支援」はどのように変化しましたか。

回答)私たちの支援は、急性期の直接的な医療から、現在は健康相談などの間接的な医療へとシフトしました。不安を抱えながらの生活は健康な生活とはいえません。健康相談などで気になる症状がある方には、外来の受診をすすめ、安心して暮らせるサポートをしています。


質問)震災から5年を経て、住民の現在の様子に感じることはどんなことですか。

回答)皆さんは少しずつ回復していると感じています。しかし、いまでも不調を抱えたままの人もいます。その人たちに、健康教室や体操などを通じて、笑ってもらうようなアプローチをしています。
地元気仙沼のなじみのある音楽で心も体もリラックスしてもらえるように工夫しています。


質問)気仙沼の良いところと、これからケアが必要と思われることはどんなことですか。

回答)気仙沼の人たちは、地縁と血縁で強くつながってきたことを感じます。
地縁や血縁から離れて新しい生活を始めた人の中には、環境の変化に強いストレスを感じている人がいます。
震災前、地縁や血縁という関係にサポートされてきた人たちの中には、サポートから外れてしまう人たちもいます。その人たちをどうサポートしていくか、ケアしていくかはとても大切だと思います。


質問)大泉さんのこれからの活動について教えてください。


回答)気仙沼を訪問できる回数は減少していますが、今後も呼んでいただけるのでしたら関わらせていただきたいと思います。

質問)震災の時のことで印象に残っていることはどんなことですか。

回答)震災直後、名取市で支援活動をした時に出会った方のことは忘れることができません。家族を失ったその方の話をしっかり聞いて差し上げたかったと今も後悔しています。


質問)気仙沼市での活動で心に残っている活動を教えてください。

回答)津波被害の酷かった沿岸地域の中でも、特に被害の大きかった鹿折地区の沿岸地域に通院や生活のための足になる乗り合いタクシーを走らせることができたことはとても良かったと思っています。
気仙沼市民と関わる仕事ができたことが、とてもありがたいことでした。


質問)気仙沼の復興に思うことを教えてください。

回答)医療、福祉の分野は少しずつ元気になっていると感じています。この流れを気仙沼の人たちで継続してほしいと思います。気仙沼の人たちだけではまだまだ大変なこともあると思うので、外部からの応援も継続してほしいと思います。

楽をしようと思っては、いいコミュニティーはできないと思います。損得を追わず、誰かやどこかと比べず、自分たちの生活しやすいコミュニティーをつくってほしいと思います。

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復興の町作りは加速しています。


今年は、仮設住宅から災害公営住宅など終の棲家へ転居も進み、新しい地域づくりが始まります。新しい地域をどう自分たちが住み良いものにしていくのか。大泉さんのお話を聞きながら考えました。

(取材日 平成28年1月29日)