header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年9月18日金曜日

2015年9月18日金曜日15:27
こんにちは、にゃんこです。

皆さんの家庭では万が一の災害に備えてどんな備蓄をしていますか?
家族の人数や年齢など家族構成によって、家庭で備える内容も変わってくると思います。

今日は、先日私が参加した「ママの立場で伝える防災・減災 非常に備えて」というワークショップのお話をしたいと思います。


先生は、小さなお子さんを持つママさん防災士!
-----------------------------------------------------------------
講師を務めるのは、防災士の資格を持つ佐藤美嶺さん。
「特定非営利活動法人防災士会みやぎ」の理事でもいらっしゃいます。
実は佐藤さんも4歳の子どもを持つお母さんなんです。

ママさん防災士として各地で講演やワークショップを行う
佐藤美嶺さん

佐藤さんは東日本大震災の時、実家のある山形で被災。その時お子さんは生後2週間に満たない新生児でした。
その後、大学で災害研究に携わる旦那さんの勧めもあり、防災士の資格を取得。

災害時小さい子どもを抱えたママたちはどう乗り越えるか、そのために必要な備えとは―。

震災を経験したママとして、防災士として県内を中心に防災・減災の講座やワークショップを開催しています。

テーマは、ママのアイディア! 捨てない備蓄と災害食のヒント
---------------------------------------------------------------------------------
会場となったのは、多賀城市にある西部児童センター。
この日参加したのは、0~2歳くらいまでのお子さんがいらっしゃるママたちです。
子ども連れのママたちのため、講座は要点をまとめて短時間に。
参加するママも助かります!

今回のテーマは、災害時の食事について。


「災害が起きた後も私たちの生活はそのまま続いて行きます。備蓄は、災害が発生した後も生きていくため、そして普段の生活に少しでも近いかたちで生活するために必要なんです」

では、備蓄と災害食のポイントとは―?

① 量 : 「一週間分以上必要(最初の3日分はすぐ食べられるもの)」
「東日本大震災では多くの方が被災したため、その方たちの食糧を用意するのがとても大変だったそうです。これから首都直下地震や南海トラフ巨大地震が起こる可能性が高いと言われていますが、大きい災害が起こると被災地に届ける食糧を確保しなくてはならなくなるので、被害を受けていない地域に影響が出る可能性も高いのです。ですから、最低一週間はお家にある食糧で生活できるように準備しておくことをすすめています。
また、災害が起きた直後の3日間というのは、人命救助が最優先になる期間です。もしかしたら家族の誰かが行方不明になってしまい、探さなければいけなくなったり、調理する気力が出なかったりするかもしれません。3日分くらいは開けてすぐ食べられるもの、調理の手間がかからないものを備えるようにしましょう」

② 質 : 「食べ慣れたもの/使い慣れたもの」、「主食、主菜、副菜を意識」
「災害時であっても、食べ慣れたもの、使い慣れたものが一番です。普段食べ慣れないものや口に合わないものをずっと食べ続けることはストレスになります。大人が辛いことは子どもも同じ。実際に、ずっと菓子パンばかり配られ続けて、子どもも嫌がって食べなかったということがあったそうです。特に小さい子どもたちは、災害時だからといって我慢できるものではありません。子どもたちが好きなものを優先的に揃えるといいですね。
また災害時はご飯やパンといった主食ばかりになることも。1日、2日は良くてもこれが一週間も続けば体調不良にもなります。特に子どもは内臓が未発達な分、内臓に負担がかかったり、便秘になったり、口内炎ができてイライラしたりすることもあります。なるべく主食、主菜、副菜と栄養バランスを意識した食事を心がけましょう」

③ 場所 : 「あちこちに置く」
「備蓄を一か所だけでなく、あちこちに置いておくこともポイント。特に、浸水や土砂災害の可能性が高い地域にお住まいの方は、2階があれば2階にもぜひストックしてほしいですね」

震災直後、避難所で配られるものはドーナツや菓子パンがほとんど。お弁当が配られるようになってからも野菜はあまりなく、偏った食事が続いたため体調を崩してしまった、太ってしまったという声があったのも事実。

だからこそ佐藤さんが強調するように“災害時でもできる限り普段と変わらないこと”がいかに重要なのか。

ママたちも真剣に耳を傾けます。


無駄なく備蓄するために!
----------------------------------
「食料品を無駄なく備蓄するためには、循環備蓄(ローリングストック法)がおすすめです。非常食だけで一週間分揃えるということではなく、普段食べているものをちょっと多めにストックし、なくなる前に買い足すことで、一週間分を常に家の中に確保しておくという方法です」


“一週間分を揃える”なんてとてもじゃないけど無理という方がほとんどではないでしょうか。
でも今冷蔵庫や冷凍庫にあるものも災害時の食糧になると考えると実はそれほど大きな負担ではないんです。

備蓄品だけで一週間分ではなく、今あるものもうまく活用する。
それが普段と変わらない食事をするということに重要な役割を果たしてくれます。
いつも食べている冷凍食品を多めに買ってみるとか量が多いものを選ぶなども一つ。
冷凍庫がパンパンになっている家庭って実は多いですよね。

「ペットボトルなどに水を入れて凍らせておくのもいいですよ。保冷剤にもなりますし、飲み水にも使えますから」
と佐藤さん。

こう考えると気持ちも少し楽になるのではないでしょうか。

こちらは佐藤さんのご自宅にある備蓄品です。

左上から主食、主菜、副菜、果物・乳製品・おやつ

「主食は、お米やそうめんなど普段食べているものがメイン。主菜はレトルト食品がメインですが、レトルト食品は味付けが濃いものが多いですよね。特に子どもは塩分過多になると体にも負担がかかってしまいます。麩や高野豆腐のような乾物や、副菜である素材の缶詰などを加えて、薄めて食べるようにしましょう。
調味料もいろいろ揃えておくと、災害時に手に入る食材が偏っても、飽きることなく食べられます。
また子どもたちにとっては、いつものおやつが心の安定にもつながります。与えるタイミングに配慮しながら備蓄に取り入れてほしいと思います」

-----------------------------
参加者と同じママ目線で伝える講座は、ママそして主婦ならではの知恵や工夫が盛り込まれていました。しかしそのどれもが特別なことではなく、日頃の行動や身の回りにあるものを活用してること。つまり“日常の延長として考える”ということなんですね。

次回は、災害食を作る際に覚えておくと役立つ知恵をご紹介します。


(後編へつづく)
2015年9月28日 月曜日
災害食は究極の手抜き料理!~「ママの立場で伝える防災・減災」[後編](多賀城市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/09/blog-post_28.html


(取材日 平成27年8月26日)