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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年8月6日木曜日

2015年8月6日木曜日9:58
こんにちは。kaiiです。
東京都在住の能楽師有志で構成する「能楽の心と癒やしプロジェクト」の皆さんは、東日本大震災以降、気仙沼市を中心に「能楽」の上演で、被災地の人たちを癒やし続けています。



観世流能楽師で「能楽の心と癒やしプロジェクト」の八田達弥さんは、
「能楽の世界も時代と共に低迷していますが、東日本大震災被災地の方々の心に寄り添わせていただきたいという思いで、被災地での『能』の上演を続けさせていただいています」


「私たちは、被災地で暮らす人たちに『能』に癒されていただきたいとの思いがあり、神社、お寺、仮設住宅、コミュニティーなどで100回以上、上演させていただいております。気仙沼市での上演だけでも20回以上になります」



「東日本大震災から4年が過ぎ、被災地の皆さんの心に『癒やし』がますます必要だと感じています」
と話します。

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平成27年6月19日には、気仙沼市の東端、唐桑町崎浜にある御崎神社で「能の奉納とワークショップ」が開催されました。



神社の境内には地元の人など20人ほどが集まり、600年以上の歴史がある能楽を楽しみました。




上演された「羽衣」は、こんなストーリーです。

春の朝、三保の松原に住む漁師が、仲間と釣りに出た時に、松の枝に掛かった美しい衣を見つけます。
家宝にするため持ち帰ろうとした漁師に、天女が現れて声を掛け、その羽衣を返してほしいと頼みます。漁師は、はじめ聞き入れず返そうとしませんでしたが、「それがないと、天に帰れない」と悲しむ天女の姿に心を動かされ、天女の舞を見せてもらう代わりに、衣を返すことにします。
羽衣を着た天女は、月宮の様子を表す舞いなどを見せ、さらには春の三保の松原を賛美しながら舞い続け、やがて彼方の富士山へ舞い上がり、霞にまぎれて消えていきます。


舞の八田達弥さん、笛の寺井宏明さんによって上演されました。



会場を訪れた人たちからは、八田さんの美しい舞いに大きな拍手が贈られました。

その後、会場を移してワークショップが開かれ、能楽を奏でるための楽器や「面」、衣装などについて、八田さんと寺井さんが解説してくれました。


唐桑町内から参加した男性は、「いろいろな面があることに驚きました。なかなか見る機会がないのでいい経験をしました」と喜んでいました。



その後、ワークショップの参加者が能衣装を着る体験をしました。御崎神社で禰宜(ねぎ)を務める伊東摩衣さんが「羽衣」の衣装を着ました。


伊東さんは、「衣装は思ったより重くなかったです。すてきな体験ができました」と喜んでいました。


「能楽の心と癒やしプロジェクト」の八田達弥さんは、
「東日本大震災前に気仙沼市立新月中学校で『能楽』の上演をさせていただきました。それがご縁で、東日本大震災後、能楽で被災地の皆さんの心の癒やしをと考えた時に、まずは気仙沼と思いました。気仙沼のみなさんに幸せが訪れますように」
と話しています。



笛を担当した寺井宏明さんは、「おいしい食べ物がたくさんある気仙沼が大好きです。もちろん気仙沼の人たちも大好きです。
気仙沼の人たちの癒やしになる『能楽』の上演を続けていくには、資金の捻出などの課題もありますが、できるだけ気仙沼のみなさんに会いに来ます」と話しています。


「面をつけると能楽師は神の化身になるんです」
八田さんは、舞う前にそんな話をしていました。
八田さんが、神社境内で舞う姿は優美で美しかく、「能楽の癒やしの力」を感じさせる心のこもった舞いでした。

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平成27年8月16日午後6時より、気仙沼市波路上にある臨済宗のお寺「地福寺」で盂蘭盆会法要「送り火の集い」が開催されます。
「能楽の心と癒やしプロジェクト」と「地福寺」の合同企画で、能「羽衣」のほか、ヴァイオリン、ピアノ、ボーカルのステージもあります。
自由参拝です。ぜひご参拝ください。



(取材日 平成27年6月19日)