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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年7月27日月曜日

2015年7月27日月曜日10:36
こんにちは、Chocoです。

子どもたちは待ちに待った夏休みです。皆さんが小学生だった○十年前は、どんなことをしていましたか。
私が夏休みで一番楽しみにしていたのは、林間学校です。
夏休みになると3泊4日の林間学校に参加しました。
その時に出会う仲間とともに森の中で思いっきり笑って、思いっきり走りました。
転んでも虫に刺されても、汗臭くても平気なくらい、思いっきり遊びました。
何よりも麦茶やはんごうで炊くごはんが最高に美味しく感じたのを覚えています。
そして大自然を相手に遊ぶ中で、普段の生活では気づかないさまざまな「有り難み」を感じることができました。

そんな懐かしいことを思い浮かべながら訪れたのは、石巻市雄勝町の桑浜です。

石巻中心地から車で約1時間。
雄勝町の中でも最東端にある桑浜に、子どもの学び場「MORIUMIUS(モリウミアス)」が誕生しました。
MORIUMIUS=森と海と明日へ。
雄勝の豊かな森と海をフィールドに子どもたちの未来、
町の未来をみんなで作っていくという想いが込められた名称です。

学びの場の舞台となるのは、旧桑浜小学校です。
1923年に設立されましたが、少子高齢化が進む中、
13年前の2002年3月に閉校しました。
どこかホッとさせる雰囲気がある校舎は、
木造平屋、屋根には雄勝町の名産品の硯の資材でもある雄勝石のスレートが使われています。

そして、閉校した13年前と変わない姿で残っていました。震災で町の8割が壊滅した雄勝町の中でも山の中にあった桑浜小学校は、老朽化は進んでいたものの津波の被害を免れました。
そんな桑浜小学校の存在に注目して、雄勝町を中心に被災地の子どもたちを笑顔にする支援活動に取り組んでいた公益社団法人sweet treat311と地元の方々が協同で「ぬくもり実行協議会」を結成しました。
2013年4月には「雄勝学校再生プロジェクト」が本格的に立ち上がり、学校の改修作業が始まりました。

プロジェクトが始まって2年半。
学びの場を作るため、日本中、世界中から約5,000名もの人が雄勝町に集まりました。

閉校した小学校と海の幸、森の幸に恵まれたこの地が、子どもたちの学びの場として、また地元の人たちの集いの場として、そして日本、世界各地から来る人たちとの交流の場として生まれ変わりました。
そして今夏、
子どもたちを中心に寝泊りをして学ぶプログラムが行われます。

森と海に恵まれた豊かな自然の中で、循環する暮らしを体験、
雄勝町に受け継がれてきた、土地と人の物語を体験、
ここに集まる人たちに触れて、さまざまな多様性を体験する環境で、
子どもたちの中にあるたくましい心を育てます。
山は、景色も最高なだけでなく、ちょっと登っただけで、おいしい食べ物も見つかります。
ブタ小屋です。
子どもたちが飼育をする体験も予定されています。
育てることによって、愛でる気持ち、命のありがたみを感じられます。

自分たちが切っ た薪で火をおこして自炊をしたり、
山から流れる清水が流れる蛇口があったり、
電気もガスも使わない生活の原点が体験できます。

7月12日には、一足早く雄勝町民を迎えてのお披露目会が開かれました。

「いや〜うれしいです。
廃校になればそれで終わりと言うイメージがみんなあったと思うけど、
まさかこういう風にまたみんなが集まれるような場所によみがえるとは思いませんでした。
本当にありがたいです」
雄勝町で生まれて、この桑浜小学校で育った地元のお母さんは笑顔でお話ししてくれました。
「桑浜小学校の卒業生の方は、いらっしゃいますか」
と主催者が声を掛けると、パッと手が挙がりました。
子どもたちを中心とした学びの宿泊型プログラム以外にも、10時から15時までは、食堂が無料開放され、地元の人たちはお茶のみやお話をしに集まることができます。
また15時から18時の間は、薪で焚くお風呂も自由に入ることができます。

そして年に1度は、ここで地元の人、町外の人との大運動会が開催されています。

ここは、学ぶだけでなく、子どもたちや町外の人たちと地元の人たちとの交流の場でもあるのです。

「廃校が残っていることを知って、雄勝町のために何かできることはないかと考えました。
これからもずっと地域の方と、雄勝が好きで雄勝に行ってみたいと思う人がどんどん増えることがMORIUMIUSの価値だと思っています。
ここに集まる人同士の関係性を大事にしていきたいです」
フィールドディレクターの油井元太郎さんがMORIUMIUSの説明会の際に、
来場者に向けてお話ししました。

そしてついに7月18日。

桑浜小学校が13年ぶりに再び子どもが集う場所へとよみがえりました。
そして、夏休みに入った子どもたちが学びにやって来ます。
1週間のプログラム「モリウミアスの森と海をじっくり味わう」
山と海がつながる自然の中で森や海、田畑、料理の体験や住民との交流、英語を使ったプログラムなど、自然と人を満喫する1週間です。

「豊かな森。美しい海。健やかな空。
全てがMORIUMIUSの学ぶ場です」
雄勝の森と海の絶景は、訪れるたびに癒されます。
そして、何よりも雄勝の人たちが私は大好きです。
心が温かく、揺るがない強さを持っている人が多くいます。
そんな人たちと交流できる機会は、子どもたちにとっても素晴らしい経験になるのは間違いありません。
今年の夏、長く眠っていた校舎で久しぶりに子どもたちの声が響きます。

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MORIUMIUS(モリウミアス)
「雄勝学校再生プロジェクト」
公益社団法人sweet treat 311
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(取材日 平成27年7月12日)