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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年7月1日水曜日

2015年7月1日水曜日13:11
こんにちは、にゃんこです。

震災から4年4カ月、県内各地では復興公営住宅の建設が進み徐々に入居が始まっています。
そして入居が完了した復興公営住宅では、入居者同士、また地元の住民の方々も交えた交流会が積極的に行われています。

6月8日、仙台市泉区に完成した「泉中央南復興公営住宅」でも入居者同士の交流会が開催されました。仙台市泉区では唯一の復興公営住宅です。

地下鉄泉中央駅から徒歩約15分。
市内の災害公営住宅の中でも規模が大きく193戸を有します

会場となったのは、庭も備えた明るく開放的な集会所。
入居者数25名のほか、主催した仙台社会福祉協議会泉区事務所の方々を始め、地区の民生委員や泉区区役所まちづくり推進課の方々など約60名が集まりました。


よーく見ると中には…お坊さん??

実はこちらの交流会で行われたのは、お坊さんたちが開く「移動傾聴喫茶Cafe de Monk(カフェデモンク)」

「移動傾聴喫茶Cafe de Monk」とは…?

“Café de Monk”はお坊さんが運営する喫茶店です。
Monkは英語でお坊さんのこと。
もとの平穏な日常に戻るには長い時間がかかると思います。
「文句」のひとつも言いながら、ちょっとひと息つきませんか?
お坊さんもあなたの「文句」を聴きながら、一緒に「悶苦」します。

震災後、築館にある通大寺の金田諦應(たいおう)住職が中心となって立ち上げたプロジェクトです。

こちらについては下記の記事で詳しく紹介しています。
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2012年2月20日
「カフェ・デ・モンク」は移動傾聴喫茶。お坊さんが文句を聴きますよ(1)
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「移動傾聴喫茶Cafe de Monk」を開いた理由について、仙台市社会福祉協議会泉区事務所の春 由美係長にお話を伺いました。

「最初の交流会でしたので、興味を持って参加できる企画にしたかったというところが大きかったです。また震災から4年、住んでいたところからの転居でさまざまな不安をお持ちの方々もいらっしゃるかと思いましたので、安心してお話しできる環境を作りたかったんです。
終の棲家と考え、馴染もうとされても193世帯もあるので、なかなか機会がないと話されている方もいました。だからこそ形式ばった形ではなく、支援者になりうる方々(行政関係者、関係機関、地域住民など)とまた、入居者同士の顔が見える、声の掛けやすい状況での顔合わせができればと考えました。その中で、今後に向けて自分たちで開催できるような支援体制づくりを考えました」

また金田諦應(たいおう)住職は、

「移動傾聴喫茶Cafe de Monkは、2011年の4月から活動が始まりました。気仙沼や南三陸、東松島、亘理など毎週のように回っています。もう200回くらいになるかな。ガレキの中から始まって、避難所に行って、今度は仮設の集会所に行って。実は復興公営住宅は今日が初めて。こういう日が来るまで続けていかなくちゃいけないという気持ちでやってきたから、今日は私たちにとっても特別な日なんです」



「やっと住む場所が決まって、おそらくここが終の棲家になると思いますが、まだまだ心の中でいろいろな想いがあると思います。私たちはずっとそいういった話をじっと耳を傾けて聞いておりました。いろんな話があると思いますが、それを心の中にとどめておいてはダメなんです。お坊さんたちが上手に聞いてくれますので、今の気持ちや将来の不安などを私たちに聞かせてください」

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こうしてお茶とケーキを楽しみながら、お坊さんたちを交えて始まった交流会。
この日は数珠作りや絵を描くワークショップ、さらにはマッサージの先生による肩もみと盛りだくさんの内容でした。

鮮やかなビーズを使った数珠作りのワークショップは大好評♪


こちらは臨床美術士の菅藤さんによる、ホイップねんどと絵具を使ったワークショップです。



完成した皆さんの作品。
実はこの中には私にゃんこの作品も。さてどれでしょう?

入居者同士で盛り上がったり、お坊さんにお話を聞いてもらったり、ワークショップに参加したりと、皆さん本当に楽しそうで、会場には終始たくさんの笑い声があふれていました。

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「最初はどこを見てもガレキしかなかったからね…。災害公営住宅ができるなんで想像もできなかった」
と、静かに話し始めた諦應住職。

「カフェデモンクはすごく人気があるんだよ。宗教っていうと勧誘とか布教とかって思われるけど、そいうことは一切していない。ただの世間話なんだ。その世間話から核心に入っていく、そういう能力を持ったお坊さんたちばかりだから。お坊さんとか牧師さんに会うとほっとするでしょ?お坊さんだからこそ話せることもある」

うんうんとうなずく私の横で、さらに諦應住職は、

「あの手この手だったんだ。能力のすべてを出し切ってきた。
始めた頃は生死の話。それがだんだん自分の中で解決してきて、たぶん諦め、だったんだろうな。納得っていうのかな。そういう風にして歩みを進めている人もいれば、今でもまだぐるぐる回っている人もいる。さまざまなんだ」

「カフェデモンクがみんなで集まるキッカケの一つになればと思ってね。そうやって一度軌道に乗ったら私たちの存在は忘れられてもいいのさ。忘れられるというのはすごくうれしいこと。それがお坊さんのボランティアなんだ」と。

参加された皆さんが穏やかな笑顔をしていたのは、お坊さんたちの優しく温かい眼差しもあったからなんですね。
なんだか私まで心が温まり、ほっと癒された1日でした。




(取材日 平成27年6月8日)