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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年6月26日金曜日

2015年6月26日金曜日9:40
こんにちはエムです。

亘理町荒浜地区に平成27年3月にオープンした「荒浜にぎわい回廊商店街」
その代表理事を務めるのは、サーフショップ「リアルサーフ」の残間祥夫さんです。

前回の記事でもご紹介した通り、「にぎわい回廊商店街」で開業しているのは、もともと荒浜で開業していて被災したお店ばかりです。

「本当は皆さん、元あった自分の土地に再建するはずだったのですが、町の方から商店主の人たちに、商店街を集約したいという話があったのです。
そこで声掛けし、その趣旨に賛同した方や、また荒浜で再開したいという気持ちを持ったお店が集まり、中小企業グループ施設等復旧整備補助事業からの補助金を活用してこの商店街を整備しました」


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荒浜が再びにぎわう商店街(亘理町)
 Part 1~Part3

http://kokoropress.blogspot.jp/2015/06/part-1.html

http://kokoropress.blogspot.jp/2015/06/part-2.html

http://kokoropress.blogspot.jp/2015/06/part-3.html

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残間さん自身がサーフショップをこの荒浜地区に構えたのは20数年前。

東日本大震災発生時お店にいた残間さんは、大津波の情報を聞き、海に入っている人がいないかどうかを確認するために海に向かったのだそうです。
幸い誰も海に入っている人がいないのを見届けた残間さんは、岩沼の自宅が心配になって戻ったので無事でしたが、その後発生した津波により、お店も商品も全て流されてしまいました。

しかしこうして再び、サーフショップを再開しました。
「再開したのは昨年の12月17日です。
もっと早く開店するはずだったのですが、基盤整備や手続きが遅れて12月になってしまいました。それでも、商店街の皆さんよりは早かったですね」


しかし甚大な被害があった荒浜地区で、再びサーフショップを開業することに、ご自身や他の住民の方の気持ちに抵抗は無かったのでしょうか。

「お店も、サーフィンも、震災前から地元に根付いていました。『あそこはサーフィンする場所だ』と。
ですから開業する際には、一切苦情みたいなものは無かったですね。

でも震災当時はサーフィンなんてもう絶対できないと思っていました。私自身、町の臨時職員や瓦礫の整理などの仕事をしてました。
『一般社団法人日本サーフィン連盟・宮城支部』という団体があるのですが、震災後に会合とか何度かあり、海岸の整備やゴミ拾いなど行っていました。そして、サーフィンを再開できる場所が決定され始めたのが、震災2年後でした。

私も津浪で被害を受けたんですが、それ以上に海からもらっているものの方が多いのかな……とその頃から思うようになったんです。

サーフィンができるようになってから町の方からも『ぜひサーファーの方たち、来てください』と言われました。
我々は海に入るのが日常で当たり前のことで、もはや生活の一部になっています」


震災発生から4年が過ぎ、現在宮城県内でサーフィンのできる場所は、仙台新港、七ヶ浜町の菖蒲田浜、亘理町荒浜と吉田浜、山元町笠野の一部です。
荒浜では平日も15人前後、土日は一番多く、30人〜40人のサーファーが海でサーフィンを楽しむ姿を見ることができるのだそうです。
中でも比較的波の条件が良い早朝に入る人が多いそうで、サーフィンをした後に出勤する人もいるとか。

夜は早く眠り、朝日が昇る前に起きて海に入る。
この日来店したお2人も常連の方のようでしたが、そんな生活が日常になっていると語る笑顔は、自分らしく生きる自信と喜びに輝いて見えました。

亘理の海に是非、遊びに来てください 

残間祥夫さん(中央)。相馬由香さん(左)は名取市在住で3歳のお子さんを持つ
お母さん。多い時は週に3、4回来ているそうです。
太田タカヒロさんは補聴器の営業マン。夏は仕事前に入る時もあるそうですが
この日はお休みだったようです

ココロプレスでは今まで、復興に尽力されるたくさんの方をご紹介してきましたし、私自身、ここで記事を書かせていただくようになった1年10カ月の間にも、たくさんの方々にお会いし、お話を聞いてきました。

しかし今回は取材しながら、私は今まで感じたことのないような違和感を感じていました。
サーフショップとは海の波に乗るサーファーの皆さんが来るお店。サーファーとは “あの海” に入り、楽しんでいる人々。
そんな方に会ったのは取材中、初めてのことだったからでしょうか。

しかしお話を聞いているうちに、違和感は衝撃となり、そして目に貼り付いていたウロコが落ちたような気持ちになりました。
海は “あの海” なんかじゃなく、私たち人類やたくさんの生物が生まれた場所でもあり、今も海があるおかげで生かされている、“母なる地球” そのものだったこと。それを忘れていた自分に気付きました。
海を愛する人々にお会いし、そのことを鮮烈に知らされた取材でした。


リアルサーフ
亘理郡亘理町荒浜字築港通り34-25
電話:0223-36-9664

(取材日 平成27年5月29日)