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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年6月25日木曜日

2015年6月25日木曜日9:52
こんにちは。kaiiです。

東日本大震災の津波被害を受けた気仙沼観光の中核施設「海鮮市場 海の市」が全面再開して、7月19日で1年になります。

「海の市」では、気仙沼の海産物や特産品などを販売する店8店舗と飲食店4店舗の、計12店舗が営業しています。
県道側の南側入り口から入ってすぐの場所にある「伊八郎」は佃煮の専門店です。

気仙沼港に水揚げされたメカジキやオキアミ。気仙沼湾で生産されている名産品の一つ、ワカメなどを原料にした佃煮も含め19種類の佃煮を製造販売しています。



「伊八郎」を運営する株式会社モリヤは、平成3年に気仙沼魚市場に近い気仙沼市弁天町で創業しました。
その後、平成10年に本社工場を気仙沼市潮見町に移転し、水産加工品の製造卸の会社として確実に成長していました。

平成23年の東日本大震災の津波で、潮見町にあった本社工場が被災したため、現在は、気仙沼市長磯二本松に工場を移し、適正価格で安全な食品を消費者に提供することをモットーに営業を続けています。



気仙沼は新鮮食材の宝庫なのに、「佃煮?」

もともと気仙沼にはサンマの甘露煮やイカの塩辛などの加工品を作る高い技術はありましたが、佃煮を食べる習慣があまりなかったため、佃煮の加工技術はあまり高くありませんでした。




代表取締役の守屋守昭(もりや もりあき)さんによれば、

「気仙沼には水産加工品をつくる原料がたくさんあります」
「しかし、原料となるものの中には、手間が掛かるという理由で加工されずに捨てられていもるのがたくさんあります」

「三陸産あみ佃煮の原料であるアミもその一つです。佃煮などに加工すればおいしく食べられる食材ですが、食品としての認知の低い食材です。そのような食材に着目し、佃煮に加工しています」

「弊社の佃煮は、自信をもってお客様にお薦めできる商品ばかりです。中でも『めかじき佃煮』は、弊社で取り扱う佃煮の中でも自慢の逸品です」
と話します。

気仙沼初の佃煮専門店「伊八郎」の
めかじき佃煮(150g500円)

メカジキは近海マグロはえ縄船などが年間を通じて気仙沼港に水揚げする、カジキマグロの一種です。
身が柔らかく、気仙沼地方では昔からよく食べられている人気食材の一つです。

最近では大手コンビニエンスストアーが、期間限定のおにぎりの具材として使うなど、注目を集めています。

めかじき佃煮入りおむずび(左)
三陸産あみ佃煮入りおむすび(右)
守屋さんに、自慢の「佃煮」のお薦めの食べ方について伺うと、
「宮城県のおいしいお米で炊いたご飯といっしょに食べるのが一番おいしい食べ方です」
と商品のおいしさに自信をのぞかせます。

守屋社長自慢の「めかじき佃煮」

「東日本大震災後、消費者の水産物に対するニーズの変化を感じます。
震災の影響もあると思いますが、住宅事情の変化や少子高齢化が原因で、温めるだけで食べられる調理済み食品に消費者のニーズが集まってきています」

「高度成長期を境にして、家族の少人数化が進み、食生活も大きく変化しました。家族が大人数であれば、食材をそのまま購入し家庭で調理するほうが経済的でしたが、高齢者だけの世帯が増えたことから、必要なもの、食べたいものを調理済みの食品で必要な分だけ購入するのが経済的だと判断される方が増えているのだと思います。
高齢の方たちは、食品を捨てることに対し『もったいない』という気持ちもあるようです。震災を機に高齢の方の意識の変化を感じます」


「伊八郎は、モリヤが生産する水産加工品を消費者の皆さんに紹介し、消費者の皆さんのニーズを探るアンテナショップとしての役割を果たしていく店になると思います」

「地元の食材を大切に輝かせた商品を販売しています」
「伊八郎の佃煮をよろしくお願いします」
株式会社モリヤ代表取締役 守屋守昭さん

「地元のおいしい食材を最大限に活かし食材の魅力を輝かせた商品づくりをすることが、商品を手にするお客様と、商品に関わる全ての人の幸せになると思います」
「気仙沼市の新しい特産品として、『佃煮』を育てていきたいです」と守屋さんは話します。



伊八郎の佃煮はギフトとしても販売されています

店長の横山泰子さんは佃煮専門店を開店する時、気仙沼に佃煮のニーズがあるのか不安だったといいます。
最近は、お客さまから「伊八郎の佃煮を「海の市」以外の場所でも購入できませんか? という問い合わせも増えていると話します。

横山店長の、お薦めの佃煮は、ワカメのクキを原料にした、「生姜茎わかめ」です。
最近、話題になっている「おにぎらず」の具材にすると「おいしいですよ」とお薦めの食べ方も教えてくださいました。

ブリやサケなどの加工品も人気です

守屋さんは今年、被災した工場に代わる新工場を気仙沼市赤岩港地区に着工する予定です。
「若い人たちが、気仙沼で仕事をして生計を立てていける雇用の場を生み出し、業務用商品の製造だけでなく、一般消費者向けの商品の開発にも取り組んでいきたい」と守屋さんは話します。


気仙沼 四季 伊八郎
 気仙沼市魚市場前7-13  気仙沼産業センター1F
 電話・FAX 0226-25-8084



※ホームページは作成中です。


「海の市」


東日本大震災で被災した企業の皆さんが、震災後の消費者のニーズの変化に対応しながら、縮小した販路の拡大に悪戦苦闘しているお話をお聞きする機会があります。
新商品の開発、販路の拡大、雇用の確保など、事業を営む方々のご苦労についてをあらためて考えさせられました。

「伊八郎」の「めかじき佃煮」入りおむすびを食べながら、そうした苦労をする人たちの努力に感謝しました。

(取材日 平成27年6月4日)