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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年6月21日日曜日

2015年6月21日日曜日14:24
kaiiです。
宮城県も梅雨入り間近です。
嵩上げ工事や復興道路の工事が進んで田んぼが少なくなった地域の中でも、夜になるとカエルが大合唱しています。自然の中で生きる力は強いですね。

東日本大震災から、4年3カ月が過ぎました。
震災直後から、東北沿岸被災地で地域のニーズに合わせた活動を続けてきた女性がいます。


南三陸町を中心に活動を展開する
MSR smile project 代表 野崎佳世さん


MSR smile projectの野崎佳世さんです。
野崎さんは、東日本大震災直後から、「被災地の人たちのためにできることをしよう」と東京や被災地で活動を始めました。
震災後の平成23年4月、東京で暮らす中国残留日本人孤児の高齢者の方々が炊き出し支援を考え、野崎さんにお手伝いを求めました。野崎さんは、陸前高田市の炊き出しボランティア活動で東北入りをしました。

全国の支援者から被災地に贈られた
アクリルタワシ
(写真提供:野崎佳世さん)

その後、全国の主婦が支援できる活動として「ハンドメイドプロジェクト」を立ち上げました。
断水が長く続いた被災地の皆さんのために、洗剤を使わなくても食器が洗えるアクリルたわしを全国から集めて被災地に贈りました。


「ハンドメイドプロジェクト」で女性たちが制作した小物
(写真提供:野崎佳世さん)


野崎さんは、被災各地で支援活動をする中で、被災地の女性たちから、「支援物資としていただいた洋服の裾直しなどがしたいから、ミシンが欲しい」という声を聞きました。

そこで野崎さんは、ミシンだけでなく、洋裁道具、アイロンなどをセットにして渡そうと考えました。


平成23年夏、「ハンドメイドプロジェクト」の中で「布草履」のワークショップを東北で開催したいという提案が上がりました。
しかし、被災直後ということもあり、女性たちが集まれる場所の確保が難しい状況でした。
それを知った南三陸ホテル観洋の女将さんがホテルの一角を女性たちに提供してくださいました。

こうして集まれる場所が確保できたことで、「ハンドメイドプロジェクト」が始まりました。
被災した女性たちが「生きがい」となる仕事をすること心の支えになりたいと「ミシンプロジェクト」も開始されました。

1回目のワークショップには、被災した女性50人が集まりました。

平成24年11月に南三陸町で行われた
「仮設団地感謝祭」
(写真提供:野崎佳世さん)
平成23年11月、野崎さんは、東北を応援する団体「MSR smile project」を立ち上げました。
女性の手仕事の支援の他に、子どもたちや地元の人たちが気軽に参加できるイベントの運営なども企画しています。


平成24年11月に南三陸町で行われた
「仮設団地感謝」祭
2012年12月11日 火曜日
仮設団地の感謝祭(南三陸町志津川地区)
http://kokoropress.blogspot.jp/2012/12/blog-post_4923.html

野崎さんは、震災以降、南三陸町の女性たちとの関わりの中で、
「人間はどんなに辛いことを経験しても、楽しいことがあれば前向きになれる。この町で生きる人が、震災前以上にすてきな思い出を沢山作っていけるよう、お手伝いをしていきたいと考えるようになりました。
MSR smile projectを今後も継続し、沢山の人の笑顔と喜びにつなげていきたいです。10年後には、東北の女性たちとそのご家族の皆さんに震災前より、幸せになっていてほしいです」と野崎さんは話します。

野崎さんは、ハンドメイドプロジェクトなどの活動通じて、女性たちの「へそくりづくり」も応援しています。
「貯めたへそくりを、ご家族の笑顔のために使ってほしい」
と話します。

南三陸町の女性たちとファッションデザイナー芦田多恵さんによる
「ミナタンチャーム」の制作
(写真提供:野崎佳世さん)

縫製チームはファッションデザイナー芦田多恵さんデザインのミナタンチャームも製作しています。

気仙沼市と南三陸町のリトルシニア野球チームの子どもたちに
気仙沼市にある「フェニックスバッティングセンター」の
チケットなどを贈る活動も続けています
(写真提供:野崎佳世さん)
野崎さんはハンドメイドプロジェクトの収益の一部から、南三陸町と気仙沼市の子どもたちに気仙沼市内のバッティングセンターで使えるチケットなどを贈っています。

東北沿岸の被災地域で東日本大震災後に立ち上げられた、女性を対象にした小物作りなどの手仕事と「生きがい」をつくるプロジェクトの多くが、震災から4年がたった現在、販路縮小や、商品品質と製作者意識との違いなどから運営が厳しくなっています。
女性たちの手仕事が少しでも長く継続していくことを願います。

(取材日 平成27年6月2日)