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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年5月11日月曜日

2015年5月11日月曜日13:32
こんにちはエムです。

この3月に、にゃんこさんがお知らせしました名取市閖上でのイベントが、去る4月26日にゆりあげ港朝市で開催され、好評を博しました。
「閖上クラフトエイド2015」です。

前回の記事
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平成27年3月23日 月曜日
2本の桜に新たな命を。「閖上クラフトエイド2015」開催のお知らせ(名取市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/03/22015.html
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晴天に恵まれた会場には、宮城、山形、岩手、福島各県からの出店があり、約25のブースが並びました。
木工品、アクセサリー、食器、布製品、絵本や雑貨など、独創的で魅力溢れる作品が販売されました。

中でも注目は、桜の木をリメイクした製品です。
その桜の木とは、閖上の日和山で東日本大震災の大津波に耐え、2年間生き永らえ3年目に枯れてしまった2本の桜。
平成26年に伐採された桜の木を素材に、新たな製品に生まれ変わりました。生まれ変わった桜は新たな役目を担っています。

「閖上クラフトエイド」実行委員会の代表、山形県山形市在住の横尾和義さんにお話をお聞きしました。

「震災から4年が経過しましたが、まだまだ復興半ばです。
『復興』という言葉は1つですが、やり方はいろんな形があります。
我々は物づくりする人間(クラフト工芸家)の集まりなわけですので、クラフト工芸家らしい復興支援の形があると思うのです。
その1つが、伐採された桜の木をリメイクして炭・和紙・木札のお守りにし、それを広めていくこと。
それが、風化していく震災の記憶の伝承と教訓とを伝えることにつながります」

仙台市「柳生和紙工房」の佐藤ふみえゑさんの手による「閖上和紙葉書」
桜の樹皮がコウゾに混ぜ込まれています

岩沼市「合同会社つながる木っと」による木札。
閖上湊神社で御祈祷されたお守りとなる木札です

七ヶ宿町「水守人の会」による炭。
実用もできますが、鑑賞用、消臭用として使えます
「水守人の会」メンバーの「七ヶ宿の白炭」佐藤光夫さんとご家族。
奥様の円さんは菓子工房「すみやのくらし」として
炭を練り込み天然の素材だけを使ったクッキーなどを販売しています

山形から販売のお手伝いに参加していた
(左から)石山由美子さん、石山詩織さん、佐藤さん

他にも木札や和紙を使った作品を販売している作家がいましたのでご紹介します。

イラストレーター半澤由紀さんによる木札
閖上和紙に半澤さんのイラストが映える作品

 
松崎江里子さんによる閖上和紙を使ったストラップ。左は「えりにゃんこ」

半澤由紀さんと松崎江里子さんは閖上出身。
半澤さんは母親を、松崎さんは父親を震災で亡くしています。

「閖上の津波に耐えた桜の木を使っています」
そう紹介する半澤さんは、かつて見た美しい閖上をイメージしたイラストを、桜の木とともに作品にしています。
半澤さんのたくさんの思いと、決心のようなものを感じる作品でした。

「まだ1人では閖上に来ることができないんです」
そう言う松崎さんは、お世話になった方がネコを飼っていたことから、その方のためにと羊毛で作った「えりにゃんこ」が評判になり、初めての出店となったのだそうです。
ストラップ作品は桜の和紙を使って初めて作ったものです。

あの日のこと、震災のこと、そして閖上というすてきな町があったことを
忘れずに、たくさんの方に閖上に来ていただきたいです。
そんな私も一人で閖上に来られるように頑張ります


◇ 半澤由紀さん連絡先

◇ 松崎江里子さんの作品については下記にお問い合わせください
「認定NPO法人地球のステージ」http://e-stageone.org/ 電話:022-738-9220


「クラフトエイド」の看板のイラストを描いたのは、山形のイラストレーター、てるいひろえさん。

「被災地のことが気になっていましたが、自分でもショックを受けるのが怖くて来ることができませんでした。
でもこのイベントに参加が決まってから、初めて閖上に連れてきていただきました。その時に、ここにたくさんの人が住む町があったこと、ふるさととして思いを寄せてるいる人が今もいっぱいいることを忘れないようにしようという気持ちが生まれました。

その体験から、自分のイラストを通して伝えられることがあるのかと考えるようになりました。
ポストカードは、何年か後に日和山に桜が咲いているところをイメージして描いています」

失っていないもの。それは、ここが「ゆりあげ」であり続けること
てるいさんは閖上和紙に直接描いたポストカード・木札を販売。
他に手製本の絵本など、温かなイラストが印象的でした

◇ てるいひろえさん連絡先・Hiroe Terui


「クラフトエイド」にはその他たくさんのクラフト作家のブースが並びました。

色とりどりのキャンドル

古布を使った小物やリメイク服

空き缶を使った帽子

草木染めされた布製品

磁石付きの小さい木製キノコ

うるし塗りのアクセサリーや食器を販売する、うるし工房「源樹」の
小野寺智弘さんと小向くるみさん

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「閖上クラフトエイド」にはA4判のチラシがありますが、そのイラストを描いた姉妹に会うことができました。
七ヶ宿町の髙橋萌さんと、妹の茜さんです。

閖上と七ヶ宿2つの地区が協力し、一緒に行っているこのイベント。
チラシにもその思いを反映し、髙橋さん姉妹がイラストを担当することになったのだそうです。

「イラストを描くことがが決まってから閖上に連れてきてもらいました。
そのとき、閖上地区でたこ焼きを焼いていたおばあちゃんがいた話を聞きました。
震災で犠牲になってしまったそのおばあちゃんのたこ焼きを、閖上の方たちは今でも懐かしく思っていて、その味を再現しようと日和山のふもとでたこ焼きを販売している方がいます。
その方に話を聞き、この絵にしようと思いました」

クラフトエイドチラシ(部分)
下書きを担当した妹の茜さん(右:高2)と、着色を担当した姉の萌さん(高3)

関連記事
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平成26年9月2日 火曜日
忘れちゃいけない味がある(名取市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/09/blog-post_2.html
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「物づくりをする人って、一人一人すごい発信力を持っています。
閖上の桜の木という素材を使って作品にしたり、和紙に絵を描いたりしているクラフト作家がいましたが、自分の活動の中に『閖上』を入れていただけるきっかけになると良いなと思います。

また、復興に関心があるけれど、どうしたら良いのか分からない人って結構多いのですが、閖上(現地)に来て買い物をしていただくことが、一番の復興の第一歩になります。

そして閖上で感じとったものを、明日からの皆さんの活動の中に、少しでも組み入れていただいて、閖上のすばらしさを一人でも多く伝えてもらいたいな。と思います」

暖かく、どこか悲しげな表情で語る横尾さんの、たくさんの思いが詰まったイベントでした。

学生時代から18年を過ごした宮城県を第二の故郷と呼ぶ横尾和義さん

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生和紙工房
仙台市太白区柳生字上河原32-1
電話:022-241-3044
◇ 情報ボランティア@仙台
https://kacco.kahoku.co.jp/blog/volunteer16/40542

合同会社つながる木っと
岩沼市吹上2丁目2番13号
電話:0223-36-8497
メール:tsunagarukitto@gmail.com
http://tsunagarukitto.jimdo.com/

すみやのくらし@七ヶ宿の白炭
刈田郡七ヶ宿町字侭ノ台100-2
電話:0224-37-3156
メール:info@hakutan7.com
http://www.hakutan7.com/


◆ 閖上クラフトエイド実行委員会
メール:spur@ab.auone-net.jp
https://www.facebook.com/yuriagecraftaid

(取材日 平成27年4月26日)