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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年5月31日日曜日

2015年5月31日日曜日9:40
石野葉穂香です。

5月15日と16日、岩沼「みんなの家」を運営するインフォコム株式会社(東京都)の社員の皆さんが、同市早股地区の田んぼで地元の農家の田植えをお手伝いする、その名も「インフォコメ田植え2015」という農事体験を行いました。

初日の田植え終了後の写真です。
きっと秋には、もっと明るくてまぶしくて、おいしい笑顔が咲くでしょう

岩沼「みんなの家」とインフォコムとの関係や、これまでの活動のこと、そして地域の皆さんとのつながりなどについては何度か報告してきました。

2014年3月20日 木曜日
「地域の笑顔が集う「みんなの家」」
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/03/blog-post_802.htm

2014年8月7日 木曜日
「みんなでつくる「みんなの家」の一周年記念夏祭り!」
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/08/blog-post_93.html

2014年10月27日 月曜日
「今年も元気に収穫祭!」
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_34.html

5月のちょうどど真ん中。
前日は宮城県内でも真夏日近くまで気温が上がりましたが、この日の仙南の平野部にはひんやりと涼しい海風が流れ込んで、日がかげると少し肌寒いほどでした。

インフォコムの皆さんが、岩沼で田植えを行うのは4度目です。
2012年、2013年は手植えによる田植え体験的なイベントでしたが、2014年からは田植機を使った本格的な農事参加に。

これは、田んぼを提供してくださった「やさい工房 八巻」の取締役専務・八巻文彦さんの、
「秋には収穫する農家の田んぼなのだから、やるからには田植機を使って、現代の農業の方法でしっかり植えてほしい」
という意見で実現したもの。

田植機を使った本格的な農業体験です。
プロの農家のお手伝い。真剣です

田植えは、農家にとって春の大切な仕事。
農家の一員として、重要な役割を任される形での参加となりました。

この日、参加した社員の皆さんは40名。東京本社ほか大阪事業所から参加の方もお2人。
今春入社の新人さん約20名の研修も兼ねています。

皆さんは新幹線で仙台入りし、JR岩沼駅からバスで八巻さんの家へ。
インフォコムの現地組というべき岩沼「みんなの家」のメンバーと、地域のリーダーのお一人である谷地沼富勝さんも合流し、八巻文彦さん、文紀さん親子と対面。
農作業についてレクチャーを受けました。

右から、インフォコムの堀拳駄さん(切れてしまってすみません)
八巻文彦さん、息子さんの八巻文紀さん、谷地沼富勝さん
インフォコムの大垣喜久雄さん(左)からも
この日の注意事項についてお話しが

40人は4つのグループに分かれ、1班と2班は田植え、3班は苗箱の洗浄、そして4班はイチジク畑の草取り作業。
午後には作業を交代するローテーション方式です。

苗箱一つは、植えたとき、直線で約100m分です
リレー方式でどんどんトラックに・・・

















苗箱洗浄班。最近は機械で洗えるのですね
イチジク畑の草取り班。大まかなところは機械で鋤き込めるのですが、
苗木の周囲は人の手でなければ取り除けません

1班と2班は、まずハウスに立ち寄り、苗をトラックに積み込みんで田んぼへ。
そして田植機に苗を載せて、いよいよスタートです。

八条植えの田植機です。この日、トラックで運んだ苗箱は250枚で、
約1町5反歩(1.5ヘクタール)分相当。
もしも一条で直線植えしたならば、約25㎞に相当します

皆さんが田植えを行ったのは2カ所。田植機も2台です。
それぞれの田んぼのリーダーは、八巻文彦さんと八巻文紀さん。
はじめにリーダーがお手本を示し、続いてインフォコムの皆さんも代わる代わる乗車。
往路を「プロ」が植えて、ターンして、復路を皆さんが植えます。

田植機を操縦する場合は、目線を遠くに据えるのがコツ。
近くを見ていると、ついハンドルを細かく動かしてしまいます(車の運転もそうですね)。
向こう側で手を挙げている人を目指してスタート!

田植機を運転された経験がある方なら(?)ご存じかと思いますが、実は真っ直ぐ走らせるのって難しいんですよね。

いきなり真っ直ぐ走らせるのは難しいもの。
特に水が多い田んぼは難しいです・・・

田植機には真っ直ぐ走るためのマーカー(目印)も付いていますが、田んぼの状態も一様ではなく、皆さん苦闘・・・。

「私は真っ直ぐ植えられましたーっ!」 
上手に植えられてピース!

田植機は走りながら、マーカー(写真中央の黄色いリング)が目印のラインを描きます。
次の人は、それを目安に植えていきます

一方、イチジク畑では、草取りとガレキの残骸拾い作業です。
畑では、津波で運ばれて来たガレキが、今なお埋もれているそうです。

「隣の亘理町や山元町には、いちごなどの果実がありますが、このイチジクは、岩沼の新しい名物果実としてブランド化し、特産化を目指します」
インフォコムの大内隆司さん教えてくださいました。

イチジクの樹。塩害に強い作物です。
定植、草取り、剪定・・・など、
手を掛ける作業は年に4回ほど。
やがて岩沼の特産品になるかもしれません

八巻さんの会社では、現在、岩沼で植林が進められている『千年希望の丘』の麓の農地の管理を任されることになっています。その一角をイチジクの栽培地としたい考えです。
「岩沼農業の目玉にしたい。6次化も見据えて、インフォコムとしてもお手伝いしていきたい」と大内さん。

2014年6月11日 水曜日
「〝31世紀の子どもたち〟に届け! 千年希望の丘植樹祭」
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/06/31.html

「また、今春、復興庁の『新しい東北』先導モデル事業に、岩沼「みんなの家」が地域の皆さんとともに提唱する『「千年希望の丘」岩沼復興アグリツーリズム』という企画を応募し、採択されました。岩沼に人を呼び込もうというプランです」

農事応援から、出会いが生まれたり、
あるいは一生涯の仕事と出会う契機となったり・・・(?)
「誰か岩沼にお嫁に来てくれないかなー(笑)」
谷地沼さん

例えば「千年希望の丘」は、今後、植樹のあとの育樹や草刈りなどメインテナンスが必要となってきます。そこに農業体験なども絡めたツアーを企画して、人手を集め、育樹の手伝いをはじめ、イチジクのお世話や田植えや稲刈りなど農事体験を通じて、皆で楽しみながら地域の課題を考えようというものです。

田植機が自ら往路にマークしたラインをたどります
ちょっと緊張気味?
















「今日、私たちが宿泊する岩沼のホテル『モンタナリゾート』さんにもお話をさせていただいています。やがては周辺の宿泊施設も巻き込んでいきたい。泊まる、食べる、農業体験ができる、メインテナンスもできる、風化防止にもなるし、減災にも繋がる。忘れちゃいけないし、町の活性化にも結びつけていきたいと考えています」(大内さん)

代表でお2人の方にお話しを伺いました。

「疲れました。先が見えないようなところもあって、
これをずっとやるのはたいへんだろうなと思います。
でも、田植えは楽しかったし、イチジク畑の草むしりでキレイになっていくのには
やりがいも感じました」(村上賢達さん:前列左)

「楽しかったです。昨年も宮城に来て、ザリガニやタニシも食べました(笑)。
田植えはもっと腕を磨きたいです。岩沼は親切な方が多く、
ぜひまた来たいです」(原理沙さん:前列中央)

そして夜は、岩沼市内のカラオケ店で田植えのあとのお祝い「早苗饗(さなぶり)」も行われました。
地域リーダーの谷地沼さんがとても大切にしている「飲みニケーション」。
一日の疲れを吹き飛ばし、明日の作業への元気をチャージ。

乾杯 ! お疲れ様でした !
疲れを吹き飛ばします
ノリノリです
谷地沼さんも元気いっぱい

2日目は取材できませんでしたが、「千年希望の丘」を訪ね、「みんなの家」では、とれたて野菜やタケノコごはんなど、岩沼の旬の味も楽しんだそうです。

岩沼「みんなの家」を拠点に、地域を盛り上げ、地域の課題を一緒に考えてくださるインフォコムの皆さん。

震災から5年目。時間の経過とともに変化する地域の状況やニーズに最前線で寄り添いながらの応援支援は、これからも続いていきます。

(取材日 平成27年5月15日)