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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年4月24日金曜日

2015年4月24日金曜日11:05
こんにちはエムです。

東日本大震災の津波によって失われた広大な海岸防災林を再生するため、公益財団法人オイスカの全面協力の元、名取市で10年に及ぶ大事業を展開している「海岸林再生プロジェクト」(クロマツお助け隊)が、5年目に突入しました。

最終的に植林完了の目安としているのは、東日本大震災発生から10年後の平成32年度です。
長さ40キロメートル、総面積1,100ヘクタール全ての植林が終わることを目指して、林野庁などの国の機関や宮城県の農林水産部、名取市や各市町村、オイスカをはじめとする民間団体など多くの方々が力を合わせて一生懸命進めているところです。

盛り土工事が終わった植栽地。今年はこの場所に植林が行われます

「クロマツお助け隊」のメンバーは現在32人。
オイスカの取り組みでもある “地元雇用” により働いている皆さんです。
メンバーはほとんどが地元で農業を営んでいます。海岸林のこともやりながら同時に農業にも取り組んでいる、いわば土のプロ集団なのです。

「この人数より増やす予定はありません。少数精鋭で十分に回ってます」
オイスカ職員でこのプロジェクト担当の吉田俊通さんは誇らしげに紹介してくれました。

クロマツお助け隊メンバーの菅野さん(左)と森幸一さん
同じくメンバーの大友淑子さん
会長の鈴木英二さん(左)とオイスカ吉田俊通さん
クロマツお助け隊会長の鈴木英二さんより「名取市海岸林再生の現場を歩こうツアー」に参加した皆さんに挨拶がありました。

「東日本大震災の前はここに100戸、約400人が住んでいましたが、現在はここは住めない地区になり移転しています。

もともとここはチンゲンサイの産地であり、宮城県の80%のシェアを誇る地区でした。
東日本大震災の前にあった海岸林は100ヘクタール。その脇に生活の基盤である農地が70ヘクタールありました。
昨年ようやく農地整備が終わり受け渡しがあったところです。これでやっと再建の見通しができ、早ければこの7月には出荷が始まります。

しかし農業の再建には海岸林の再生が欠かせません。
オイスカさんの雇用を兼ねた取り組みにより、私たち被災者にとって苗の育成とともに非常に大きな力になりました。
オイスカさんには感謝しています。そしてこれは皆さんの寄付によって成り立っています。ありがとうございます」

クロマツとアカマツの違いや育ち方、植林に適する苗
などの説明をする、オイスカ名取事務所総括の佐々木廣一さん

名取市役所職員の皆さん

ツアーに一般参加した公益財団法人国土緑化推進機構専務理事 梶谷辰哉さん

林野庁の村上卓也さん

海岸防災林の再生にご支援
ご協力をよろしくお願いします
「役割としては盛り土の部分。土木工事にどっぷりと浸かった役割を担っています」
そう言うのは、農林水産省林野庁東北管理局仙台森林管理署海岸防災林復旧対策室室長の村上卓也さん。

「仙台森林管理署は仙台湾を中心に、北は七ヶ浜~福島県境の山元町まで南北40キロ、面積1,100ヘクタールの防災林を担当しています。
しかしこのような画一的な盛り土は、今まであった貴重な動植物の植生などを潰してしまうのではという心配もあります。

林野庁では、生物多様性の保全も重要なテーマの1つと考え、昔から親しまれていたハマボウフウや特定の大事な植物や昆虫などがいる場合など、そういった場所では盛り土をしないで一部砂地を残すなど、専門家に意見を聞きながら工事方法を工夫しています。

伊達政宗が400年前から長年かけて作りあげられてきた海岸防災林は、国有林にも受け継がれて、さらに海側に幅が広がった経緯があります。
幅は十分確保されていますので、今回は新たに広げる必要は無いと思っていますので、もともと海岸防災林があった所に松林を復旧したいと思っています。

国有林の中でも、手助けしてくれるオイスカやその他NPOの方々、今日の皆さんを含めた木を植えたいという有志の方々などに場所を提供する取り組みをしながら仕事を進めているところです。

行政だけで仕事をするのではなく、いろんな関わり方を大事にしながら行いたいと考えています」

宮城県森林整備課 成田史苗さん

海岸防災林の復旧・復興・再生に向けて
頑張ります!! 全国の皆さまの応援に感謝

宮城県農林水産部 森林整備課治山班からは、成田史苗さんが参加していました。

「我々は、地域や民間の団体、企業などの皆さんが海岸林再生に向けた森林づくり活動に参加する機会を提供し、活動をサポートしています。

また、今は国が主体となってやっていますが、下草刈や木の手入れを県の方でやることになると思います。
植えた木が全部育つわけではないですし、防災林として機能するしっかりした森にするために、その過程では小さな木を切って大きくて逞しい木を残す作業も出てきます。

県や地元の市町村と協定を締結し、苗木の植栽からその後必要となって森の管理を一緒にやっていきます」

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このようなたくさんの方々の力が合わさり、たくさんの時間と労力をかけて作られている海岸防災林。
昨年やっと植林された3歳のクロマツ・アカマツたちは、どのように育っているのでしょう。今回のツアーでその様子を見ることができましたのでご紹介します。

葉が黄色いのは必要な栄養である「窒素」の不足

すくすく育つもの、枯れてしまうものも

砂の移動防止としてマツ苗の周りに敷き詰めてあるチップは
津波により倒されたマツから作られたものです

隣同士でも成長が全然違う!

どうしてこうも違うのか……。
オイスカの吉田さんによると、苗床から移植する時期がちょっと遅れただけでも姿が変わるし、苗を育てた人や植えた人によっても違いが出てくるのだとか。
また、遺伝子や土の状態にも関係しているのではないかとも考えられるのだそうですが、はっきりした理由は分からないようでした。

「こんなに違ってくるのは、まるで人間の子どもみたい」
ツアーの参加者からはしきりとそんな声が聞かれました。
昨年植えた16ヘクタールのうち、土の種類が違う12カ所で
モニタリングのためにテープを付けたマツ

前回の記事
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平成27年4月6日 月曜日
現場を歩こうツアー〜海岸防災林[前編](名取市、仙台市、県外)
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/04/blog-post_6.html
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「海岸林再生プロジェクト」では今年もボランティアに参加する人を募集しています。

■ ボランティアの日/4月〜11月までの第3土曜日 (8月は第5土曜日)
■ 時間/9:00〜17:00

詳しい日時や持ち物など、その他詳細はホームページを確認のうえ、申し込みフォームよりお申し込みください。

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「海岸林再生プロジェクト10カ年計画」は、全て寄付金によって成り立っています。
この活動にご理解とご賛同した皆さまのご支援をお願い致します。

〈ご寄附の振込先〉
【郵便振替】
00100-6-482316
海岸林再生募金
【銀行振込】
三菱東京UFJ銀行 永福町支店(支店番号:347)
公益財団法人オイスカ

東日本大震災復興 海岸林再生プロジェクト〜クロマツお助け隊〜
http://www.oisca.org/kaiganrin/
活動ブログ
http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/

◆ 各種お申し込み・お問い合わせ
公益財団法人オイスカ 海岸林再生プロジェクト 担当/吉田俊通・林久美子
〒168-0063 東京都杉並区和泉2-17-5
TEL:03-3332-5161 FAX:03-3324-7111
E-mail:kaiganrin@oisca.org
http://www.oisca.org/

(取材日 平成27年3月15日)