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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年4月15日水曜日

2015年4月15日水曜日8:00
こんにちは、Chocoです。
時間はあっという間に過ぎてしまいます。
震災から4年が過ぎました。
あのころ瓦礫であふれていた場所も、
撮影 2011 年3月
 Mike Connolly

今では、津波が来たところとは思えないくらい復旧が進んでいます。

あちらこちらでかさ上げ工事が始まり、倒壊した建物も解体され、地震で変形した道路や橋なども修復されています。

街は復興に向けて前進しています。
しかしその変化する中でも、津波の記憶を後世に伝えていくために、伝承することは重要です。
「震災のことを人々に伝え続けていくことも大切なこと」と、被災地ツアーを案内している人は言います。
後世へどう伝えていくかが大事な課題でもあり、それぞれの地域でさまざまな取り組みが行われています。
先人から言い伝えられてきた「津波が来たら高台へ逃げろ!」や、
「津波てんでんこ(岩手県釜石市の言い伝え”各自各々で逃げなさいという意味”)」など、言葉を通して伝えているところ、
また、石碑を作るところ、継続的なイベントを開催しているところなどがあります。

私が今回出会ったのは、植樹を通して伝承している人たちです。


「桜3.11プロジェクト〜東北4県の心を結ぶプロジェクト〜
一般社団法人アート・アンド・パブリック協会
一般社団法人MIMIX Labhttp://mmix.org/sakura311.html
 などが集まり実行委員会を立ち上げました
この「桜3.11プロジェクト」は、想定外の被害、1000年に一度の災害などと言われる今回の地震と津波において、「いったいどこまで津波が来たのか」を後世の人に伝えていくために、津波が来た地点に桜を植樹していくプロジェクトです。

「瓦礫が山積みの状況を見て、津波が来た目印になるものがあれば良いと思っていました。
そんなとき同じ場所で、サクラが咲いているのを見ました。
津波伝承の石碑のようにサクラを目印にしようと思い、このプロジェクトを始めました」
桜3.11プロジェクト実行委員村上タカシさんは言います。
毎年春開花するサクラを観るたびに人々は犠牲者への想いを探くし、さらに地震と津波の経験を後の世代に永く語り継ぐ契機となってほしいという想いでサクラの植樹は続いています。

そして、3月10日、石巻市立釜小学校で植樹が実施されました。
震災の翌年2012年3月に宮城県七ヶ浜町から始まった東北4県の被災地をサクラの木でつなぐ同プロジェクトは、釜小学校の植樹で9回目です。
釜小学校がある石巻大街道地区は海岸から約2キロメートルほどの距離。住宅や店舗が並んで石巻の中でも栄えていた地域でした。

写真:石巻市HPよりl



交通量の多い大街道地区では、渋滞で身動きが取れず、多くの人たちが津波の被害に遭いました。
そして、釜小学校でも児童25名もの尊い命が犠牲となりました。

釜小学校では、4分の1の児童が学区外の仮設住宅から通っています。
以前は避難訓練となれば欠席する子もいましたが、現在は全校児童が参加することができています。
少しずつ少しずつ、子どもたちも強く前に進んできています。

しかし、心の中の震災への恐怖 感や友人を亡くした悲しみは消えることはありません。
子どもたちの心のケアは4年が過ぎた今もなお必要となのです。
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500個の風船一つ一つに児童は、メッセージを書きました。

風船を空に飛ばした瞬間、子どもたちの笑顔が学校中に広がりました。

伝承としてのサクラの木が玄関前に植えられました。
植樹されたサクラには、子どもたちが震災に負けず、たくましく生きる姿が込められています。
そして、メッセージが書かれた風船を天国へ届けるためにバルーンリリースが行われました。

「このサクラが復興のシンボルになるよう、受け継いでいってほしい。
我が学校は、津波の被害でサクラの木を失いました。
やはり学校には桜が似合いますね。
サクラがあっただけでも学校らしくなる。
花が咲く時期に子どもたちの喜ぶ顔が見たい。
そして、サクラとともにすくすく成長していってほしいです」
釜小学校の土井正弘校長は、サクラへの想いを話してくれました。


3月16日には、福島県南相馬市の小学校に10カ所目のサクラの木が植えられました。
東北4県がつなぐサクラのライン。
そして、そのサクラを見て育った子どもたちが自分たちの子どもたちへと世代をつなぐ役目を果たしてくれるでしょう。
3月10日の植樹式には、運営スタッフ10名がいました。
その中には、「何か役に立ちたい」と九州から駆けつけてきた人もいます。
伝承の想いを込めたサクラを広げるため、そして子どもたちの笑顔を見守るため、スタッフの皆さんは駆けつけています。

活動が始まって3年。
桜3.11プロジェクトは10年続けられます。
これからも、伝承の想いが込められたサクラの木があちらこちらの学校に植えられます。

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4月9日、釜小学校では入学式が行われました。
新一年生を迎え、校舎の前に立つサクラの木は鎮魂桜」と名付けられたそうです。

鎮魂桜は、子どもたちを見守り続けていくことでしょう。


(追伸)
植樹の取材からひと月ほど過ぎた昨日(4月14日)。
サクラの蕾が大きくなり始めていました。
開花はもう少しですね。


(取材日 平成27年3月10日)