平成23年6月9日に発足した「被災地へピアノをとどける会」は、東日本大震災でピアノを無くし、再び弾けることを望んでいる人と、ピアノを寄贈してくれる提供者を結び、活動から4年を迎える平成27年の現在までに合計427台を届けてきました。
これまでの記事
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平成27年3月9日 月曜日
被災地へピアノをとどける会〜その1[発足編](仙台市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/03/1.html
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平成27年3月19日 木曜日
被災地へピアノをとどける会〜その2[活動編](宮城県、県外)
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/03/2.html
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平成27年2月、東京都立川市で被災地支援を続けている団体「できることをできるだけプロジェクト」 へ届けたグランドピアノ(画像提供:ピアノをとどける会) |
家族と共に長い時間を過ごしたピアノには、提供者にとっても深い思いが寄り添っています。
「ピアノをとどける会」では1台1台丁寧に時間をかけて修復し、これからも長く使える状態にして届けています。
その心のこもった活動に、たくさんのお礼の手紙が寄せられていました。
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画像提供:ピアノをとどける会 |
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画像提供:ピアノをとどける会 |
「私は3月11日の東日本大震災で家ごと愛用していたピアノを流されてしまいました。
先生から『とどける会』のチラシをもらいました。
『私はピアノを続けていたい。新しいピアノで思いっきり演奏してみたい!!』と思う気持ちが出ました。
本当に届いた時は、嬉しくてたまりませんでした。
文化祭の伴奏者に選ばれて必死に練習を始めました。毎日練習を続けています。
おかげさまで、なんとか文化祭に間に合うくらいまで弾くことができるようになりました。文化祭の伴奏者に選ばれて必死に練習を始めました。毎日練習を続けています。
精一杯がんばります。ご支援本当にありがとうございました!!」(中学1年生女子)
「職場(介護施設)で父を亡くしました。
70数名のおじいちゃん、おばあちゃん、15名の職員が犠牲となり、残った職員の方々の気持ち、助けることのできなかった方々のご家族のことを思うと、寂しいとか悲しみを口にすることもできずに過ごしておりました。
娘が夢中になることを見つけてくれたことは、とても良かったと思っております。
たくさんの方々のご支援で、このような大切なピアノをいただき、本当に感謝しております。
娘は本物に触れ、夢中で練習に励んでおります。きっと温かい演奏をしてくれることと思います。本当にありがとうございました。」(12歳女の子の母親)
[石巻市三反走仮設住宅「歌っこくらぶ」]
「歌で元気になっています、ありがとうございます」
「心が軽く、いつも楽しみに通っています」
「世界の共通語 “音楽”。ピアノの寄贈ありがとうございました」
「ピアノありがとうございました。とてもうれしいです。毎日ひいています。
音楽祭に向けてがんばります。
大切につかいます。本当にありがとうございました」(小学生女子)
「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
娘も喜んで毎日弾いています。ピアノの音色で家の中が明るくなります。
仮設から新居にきたものの、周りには家もなく、静かすぎる。でも、娘のピアノでにぎやかになって嬉しいです。
11月の音楽祭にむけてがんばっています。
本当にありがとうございました」(上の女の子の母親)
「大事にしていたグランドピアノが津波で流されてしまいましたが、今回ピアノを支援していただき、約2年ぶりにピアノに触れることができました。
今では2年もの月日をうめるかのように毎日ピアノに触れています。
支援していただき、大好きなピアノを弾く日々を取り戻すことができました。本当にありがとうございました」(宮城県個人)
「ぼくたち新地小にグランドピアノを届けてくださり本当に感謝しています。
グランドピアノをぼくたちで大切に使っていきたいと思います。
キラキラ光ってきれいなピアノです。本当にありがとうございました」(男子)
「グランドピアノをくださり、ありがとうございます。とても感謝しています。
私たちは震災が起きたときは大変でした。でも、こうして皆さんが支援してくださったおかげでとても元気や勇気が出ます。ありがとうございます。
これからも復興目指しがんばります」(女子)
「ぼくたちはもうすぐ卒業です。その時、このグランドピアノを使って、伴奏と合奏をやります。
卒業という大事な行事に、こんなにも立派なピアノを使えることをうれしく思っています。
ぼくらが卒業式で使う第一号です。思い出に残る卒業式にしたいです」(男子)
画像提供:ピアノをとどける会 |
「私は東日本大震災で被災し、ピアノが流されて無くなってしまいました。
そのピアノは亡くなったおばあちゃんの形見で、まさに平成23年3月11日震災当日に、私の家に運ばれてきたばかりでした。
(やっとおばあちゃんのピアノで練習できる)と思っていたので、その(ピアノの)姿を見ることもできなくなってしまい、とても残念な気持ちでいっぱいでした。
そのピアノは亡くなったおばあちゃんの形見で、まさに平成23年3月11日震災当日に、私の家に運ばれてきたばかりでした。
(やっとおばあちゃんのピアノで練習できる)と思っていたので、その(ピアノの)姿を見ることもできなくなってしまい、とても残念な気持ちでいっぱいでした。
今、私は3月のピアノコンクールに向けて、毎日一生懸命練習しています。昨年東北大会に出場できたので、今年も出場したいです。
特に今年は支援していただいたおかげで練習に力が入って、はりきって練習しています。寄贈していただいた方にとても感謝しています。
特に今年は支援していただいたおかげで練習に力が入って、はりきって練習しています。寄贈していただいた方にとても感謝しています。
これから毎日続けている練習に、これまで以上に力を入れてがんばりたいと思います。
最後になりますが、『被災地にピアノをとどける会』に関わる全てのみなさんに感謝申し上げます。ありがとうございました」(小学5年生女子)
最後になりますが、『被災地にピアノをとどける会』に関わる全てのみなさんに感謝申し上げます。ありがとうございました」(小学5年生女子)
画像提供:ピアノをとどける会 |
震災後間もない平成23年4月に、ピアニストの庄司美知子さんとバイオリニストの渋谷由美子さん、バリトン歌手の草刈伸明さんの3人が歌津の避難所で行ったコンサートで、ボロボロの楽譜を持ってきて「私もまたピアノを弾きたいな」とつぶやいた小学生です。
女の子が庄司さんに渡した、住所と名前の書かれた小さな紙切れを、庄司さんは大事に取ってありました。
仮設住宅からようやく住居環境が整った平成25年2月、庄司さんが真っ先に届けたいと思い続けていたその女の子の元へ、念願のピアノを届けることができたのだそうです。
「私はいただいたピアノで一生懸命練習をし、発表会をみごとせいこうさせることができました。本当にありがとうございました。
これからもレッスンや練習をがんばりたいと思います。」
これからもレッスンや練習をがんばりたいと思います。」
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平成26年8月、岩手県釜石市の誓久山宝樹寺に届けたグランドピアノ。 コンサートやイベント等ができるホールが被災してしまった釜石市のため 宝樹寺住職はお寺を積極的に開放しています (画像提供:ピアノをとどける会) |
全国各地から寄贈されたピアノは、被災地に住む被災者ばかりではなく、県外や関東などで避難生活を余儀なくされている方にも届けられています。
東日本大震災発生から4年が過ぎましたが、どこにも進むことができないまま途方に暮れている人、悲しいと口にしてはいけないと思っている人、助けてと言えない人、そんな、復興とは遠い場所で生きている方はまだまだたくさんいます。
1台のピアノをそっと奏でること、そしてその流れる音色からは、言葉では言い表せない何かを心は受け取っているのかもしれません。
「被災地へピアノをとどける会」では、ピアノを無くした被災者の方からの申し込みやピアノを寄贈してくださる方、活動を応援するための寄付金をこれからも募っています。
☆ーーー☆ーーピアノを希望する方の申し込みについてーー☆ーーー☆
・集会所や公共スペース
・これからもピアノを学ぼうとしている個人
まずは電話でご相談ください。
「被災地へピアノをとどける会」(仙台中央音楽センター内)
電話:022-264-1846
FAX:022-398-6623
☆ーーー☆ーー活動の支援方法についてーー☆ーーー☆
支援を考えている方は下記のような方法があります。
・寄付金による支援
・所有のピアノの寄贈
・「ピアノをとどける会」に義援金の寄付をいただく予定のチャリティイベントの開催
[寄付の振込先]
〈郵便振替〉
番号 02280-5-110142
加入者名 被災地へピアノをとどける会
〈銀行振込〉
◆ゆうちょ銀行
二二九支店 当座 口座番号/0110142 名義/被災地へピアノをとどける会
◆三井住友銀行
仙台支店 普通 口座番号/1753200 名義/被災地へピアノをとどける会
◆七十七銀行
南町通支店 口座番号/5477701 名義/被災地へピアノをとどける会
★ピアノの寄贈を希望する方はホームページ内の「寄贈をする」の内容を参照ください。
「被災地へピアノをとどける会」
仙台市青葉区中央4-4-4(仙台中央音楽センター内)
電話:022-264-1846
FAX:022-398-6623
(取材日 平成27年2月13日)