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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年1月5日月曜日

2015年1月5日月曜日9:12
ウィンドウショッピングの大好きなkaiiです。

有限会社マルコウは、東日本大震災までは気仙沼魚市場の西側、気仙沼市魚市場前地区で衣料品を販売していました。

「マルコウ」の自宅兼店舗は、大津波で全壊しました。
社長の斉藤謡一さんは、少し離れた高台から、なす術が無くその様子を見ていたそうです。

津波の数日後、避難所から店舗のあった場所へ行ってみると、斉藤さんの店舗は跡形もなく、
倒壊した他の家屋や店舗がのしかかっている状態でした。

家族の思い出の品を何か一つでも出せないか願っていた斉藤さんは、何も取り出すことができませんでした。自宅近くで、家族の写真が貼られたアルバムが1冊見つかっただけでした。

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震災後の平成23年8月から、斉藤さんは親戚から借りた車に商品を乗せ、仮設住宅などを回る移動販売で商売を再開しました。
しかし、被災されている方々は、先行きへの不安や、全国から贈られた支援の衣料品などをたくさん持っていて、売上はなかなか伸びませんでした。

心に「しなる力」を持ち折れずに「前」へ
斉藤さんは店の再建に向けて販路の拡大に取り組んでいます

斉藤さんは、さまざまな困難に負けそうな自分の心を励ますため「がんばろう俺!宣言」という詩を書きました。

斉藤さんの「詩」を紹介します。
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がんばろう俺!宣言
         斉藤 謡一

本当の復興 目指すなら
がんばるのは 誰かじゃない
がんばるのは 自分

だから
がんばろう 俺!

先の見えない日々に 折れそうな心
なんとかこらえて
今日も歩み出す 小さな一歩
そんなやっとの努力すら
ちっぽけだと 笑うやつもいる

でも がんばろう 俺!

一番の強敵は きっと自分の弱さ
重圧の砲弾降り注ぐ 心は最前線
凶弾は 味方からさえ 飛んでくる
しがらみの有刺鉄線 引きずって
這ってでも 回り道でも 前へ進もう
そう がんばろう 俺!

自分への励ましは 慰めじゃなく
誇りある自立
自分で立とうとするならば
不器用でも 不恰好でも 勇姿

そうだ がんばろう 俺!

家族愛 郷土愛 人間愛
支え合っているのは ひとりひとりの心
大所高所の復興も この一隅が基

差し伸べられた手のぬくもりを  いつの日か
差し伸べる手に こめるためにも

がんばろう 俺!

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斉藤さんは、自分の心の復興と故郷「気仙沼」の復興を願ってこの詩を書きました。

さまざまなサイズと色がある
「がんばろう俺!」ティーシャツ
「現状打破」、「最初のひと押しに」、「がんばろう俺!」と自分を勇気づけたい時に着てほしいと斉藤さんは「がんばろう俺!」とプリントしたTシャツの販売も始めました。

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店舗を失った斉藤さんは、平成24年12月、気仙沼市魚町の仮設店舗に入居しました。

マルコウが入居する気仙沼市魚町の仮設店舗
1階で営業しています
現在の仮設店舗は、震災前に営業していた自社店舗面積の5分の1です。



斉藤さんは、手狭な店内を工夫して、衣料品の他に被災前の店舗で取り扱っていたファンシーグッズなども販売しています。

かわいいファンシーグッズがたくさん並べられている店内

震災前の斉藤さんのお店を知っている人には、懐かしさを感じる空間になっています。

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斉藤さんの仮設店舗は、気仙沼市観光桟橋から歩いて3分ほどの所の交差点にあります。

気仙沼観光桟橋までは3分程の場所にあります
駐車スペースを確保するため、道路から少し下がったところに店舗があることから、「マルコウさんが見つけにくい」というお客さんがいるそうです。

店舗の入り口には毎日違う洋服が展示されています
斉藤さんは、そんなお客さんにも「マルコウ」が魚町で営業を続けていることが分かるように、店の軒先に毎日、洋服を展示しています。

震災以来続けている衣料品の移動販売は、被災した店舗の復旧や大型店の進出などで少しずつニーズが減少しているといいます。
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現在営業している仮設店舗は区画整理のため立ち退かなければなりません。

斉藤さんは仮設店舗退去後の営業場所を探していますが、条件に合うテナントを見つけることはとても難しいと話します。

「がんばろう俺!」
自分が主語の復興に取り組む斉藤さんの挑戦は続いています。

自分が主語の復興。
私たちは「進まない」「よくならない」と、ついつい言ってしまいます。
私たちも、私が主語で「復興」に関わる姿勢が必要だと、斉藤さんのお話を聞いていて感じました。


マルコウ
http://maruko.shop-pro.jp/

(取材日 平成26年11月18日)