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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2015年1月22日木曜日

2015年1月22日木曜日10:57
こんにちは、にゃんこです。

昨年11月にエル・パーク仙台にて開催された「女性と防災せんだいフォーラム」

前回はそのプログラムの中の一つ「東日本大震災後のひとり親の現状と課題」をテーマに開かれた
ワークショップの模様をお伝えしました。

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2015年1月8日 木曜日
ひとり親が抱える問題とは~「震災後のひとり親の現状と課題」~前編
http://kokoropress.blogspot.jp/2015/01/blog-post_8.html
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今日はその続きをお伝えします。


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さまざまな問題や悩みを抱えながら、一人で子育てをしなくてはいけない苦悩。
それに対して周囲ができる支援とは何か―?
「MIYAGI子どもと家庭支援プロジェクト」の調査報告をもとに、参加者同士の意見交換が行われました。



この日は子どもの支援に携わる各団体の方や学生スタッフのほか、父子の会の方や元教職員、医療関係者などさまざまな職業、年代の方が参加しました。

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まずは「ひとり親の課題」について各グループで話し合いが行われました。


・逃げてきたお母さんの相談相手がいない
・子どもが「大人」にならなければいけない
・子どもをみる余裕がない
・自立を急ぐ子が高校を中退する
・子どもと触れ合う時間がない
・収入を増やせる機会を作れない
・経済的な余裕がない
・将来への不安(収入、子どもの進路)
・教育の機会喪失
・分離世帯でひとり親状態だが、公的支援を受けられない
・子どもが我慢を強いられる
・子どもを見守るコミュニティがない
・非正規雇用やアルバイトが多い
・父子家庭の孤立化

ひとり親の問題として特にシングルマザーは、非正規雇用の割合が高く低賃金で不安定な生活状況にあることは皆さんも周知の事実です。

また父子家庭を知っているという参加者からは
「子どもの身なりをみると、お父さんの仕事が忙しいようで子どもにかまっていられないようだ」といった声も。

ひとり親の中でも父子家庭と母子家庭では情報量に格差があることも話題になりました。
前編で紹介した「平成25年度ひとり親世帯等実態調査」「支援機関の利用状況」の調査結果でも、父子家庭の方が母子福祉センターや保健福祉事務所、児童相談所などを知らなかった、または利用したことがないという意見が大半を占めていました。

特に父子家庭は子育ての悩みなどを周りにあまり相談しないという傾向が多く、孤立化しやすいことも問題になっているそうです。

他には
・時間がないから始まるひとり親の負の連鎖
・公的支援はあるがどう活用していいか分からない人が多い。民間のネットワークも必要だが、「公」ももう少し支援に回れる時間を作ってほしい
・ひとり親の孤立化。親も子ども辛いとか苦しいといった声を上げる場所がない
と言った意見も。

さまざまな支援があってもうまく活用されていない。それが真実でした。
仕事、育児、家事と目先のことに追われ、他に目を向けている余裕などない。
支援や情報を本当に必要としている人たちがそれを知らないまま過ごしているという現状。

また乳幼児家庭を支援しているという方は、
「いろんな情報があってもそれが当事者に届いていないということを日々感じています。私たちは震災直後から乳幼児をもつ親のなかでも心の健康を害している方や精神的疾患を抱えている方、状況が大変な方へのケアを行ってきました。今まで約500人の方が参加されています。約4年経った今でも震災直後と悩みの質は変わっていないですね。今一番多い相談がDVや離婚。支援先へつないだつもりでも実際はつながっていなかったりするケースも多く、つなげることの難しさを実感しています。つないだ後も一緒に連携してやっていかないと支えきれないなと感じています。これから起こることは予防はできるかもしれないけど、今起こっている状況をどうつなげていくかというのが今の私たちの課題です」

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これらの課題について必要な対策や私たちにできることとは――?

・地域で声を上げやすい制度や仕組みを作っていく
・町内会を通して情報を出していく
・弱者と行政をつなぐ間の人の必要性
例えば地域の中でどんな支援があるのか話し合う、施設に研修に行くなどをして、こういった支援があるなど相談できる人を作る
・個々の事情や状況に合わせてそれを認めながら暮らしていけるような社会作りが必要
・“知る・伝える”ためには、学校教育から行うことも大事なのではないか
・生活困窮者に対して「教育クーポン」を発行する


中には、何か起こってからではなく、問題が起こる前に一人ひとりが“力”をつけることも大事だという意見もありました。


皆さんはいかがでしょうか?

「ひとり親の家庭の当事者はもちろんのこと、その子どもたちの成長のため
少しでもお手伝いできればと…少しの力で沢山の発信をしていきたいです」
MIYAGI子ども家庭支援プロジェクト・災害子ども支援センター 藤石伸子さん


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災害子ども支援センター

このセンターを運営している「災害子ども支援ネットワークみやぎ」は、さまざまな団体や個人で組織されており、多方面の専門家が加わっているそうです。今悩んでいることや困っていることなどがある方は、一度相談されてみてはいかがでしょうか。

仙台市宮城野区幸町4-7-2 みやぎいのちと人権リソースセンター1F
会館時間 9時30分~17時
TEL.022-292-5290

災害子ども支援ネットワークみやぎ
http://saigai-kodomo.org/active/


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環境は異なりますが、私も1歳の息子がいる子育て中のママです。
私も夫の実家も遠く、夫の帰りも毎日遅い。ほぼ一人での子育てでした。

「こんなに孤独なんだ」

私が子育てを始めて思ったことです。

最初の頃は近所づきあいもなく、平日に会える友達も少ない、気軽に外出もできない。
週に1度の子育てサークルや近くの児童館だけが頼りでした。

話す相手もいない、気軽に相談できる相手もいない、不安だらけの毎日。
まさに「孤立」。

悩みや不安を誰にも打ち明けられずに、心の底にしまってしまう。
本当は誰かのサポートが欲しいのに声に出せない。

それがひとりなら――。その心の重さは私には計り知れません。 

もし赤ちゃんを連れているお母さんやお父さんを見かけたら、ぜひ声を掛けてあげてください。
「男の子?女の子?」「かわいいね」「元気ね」そんな些細な一言で構いません。

私はこの一言で何度も何度も救われ勇気づけられました。

「やっと今日話ができた」
それだけで心が少し軽くなりました。

今考えれば、もっと自分から動いていたら状況は少し変わっていたかもと思うことがあります。
助けや支援を待つだけではなく自ら行動する力。声を上げる力。
こう言いながらもあの時の私には外に目を向けるほどの体力も心の余裕もありませんでした。

そしてここから生まれる心の歪み。
震災後増えたうつやDV。

時間がないから始まる負の連鎖=心の余裕がないから始まる負の連鎖。

震災が人々の心にどれだけの影響を与えてしまったのか。


簡単なことではないけれど、一人ひとりが勇気を出して一歩踏み出す力も必要なのではないか。
ワークショップに参加してそう思いました。

私が生まれ育った場所は地域の行事がたくさんあり、子ども同士、大人同士、子どもと大人のつながりを感じることができる地域でした。
「地域で育てる」というのは、子どもだけではなく、子どもを育てる親も地域でサポートしていくという意味もあることに、子育てを始めて気が付きました。

核家族化、集合住宅住まいの増加、さらに個人情報の問題によって地域のつながりが希薄化している今、コミュニティを作るということは決して簡単なことではありません。
ワークショップでも地域の役割について挙げられていましたが、まず一番身近にいなければならないのが地域だと私は思います。

当事者の方も周りの方も、一歩踏み出す勇気。

子育て世代が安心して子どもを育てられる風通しの良い地域を作るにはどうしたらいいのか。
みなさんにも地域の役割や大切さをあらためて考えていただけるとうれしいです。


(取材日 平成26年11月23日)