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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年12月4日木曜日

2014年12月4日木曜日11:41
こんにちはエムです。

平成24年10月から仙台フィルハーモニー管弦楽団(以下:仙台フィル)でコンサートマスターを務めるバイオリニストの西本幸弘さんが、東日本大震災被災地の子どもたちに向けた復興支援活動を開始しました。

自身のリサイタル「VIOLINable〜ディスカバリー vol.1」とリンクした特別企画です。


その第1回目となる「VIOLINableディスカバリー vol.1」〜仙台の子どもたちのための特別プログラム〜が仙台市青葉区にある「ハート&アート空間ビーアイ」で行われました。

ビーアイは、幼児・小中学生を中心にした創造表現空間です。
ビーアイの子どもたちの前で西本さんが演奏し、その演奏を聴いた子どもたちが絵を描くというワークショップです。

赤や黄色の落ち葉が歩道を敷き詰め、風が吹く度にハラハラと舞う西公園を見ながら会場に向かいました。

アトリエに集まった子どもたちの前に何かを背負った西本さんが登場

この支援活動を始めたのは、未来を担う子どもたちに「発見」の喜びを伝えたいという、西本さんの熱い思いからでした。

「僕自身バイオリンを25年続けていますが、その都度『発見』があり、ここまで続けて来られました。
『発見』を得るためには感性を磨き、豊かにすることが大事です。
子どもたちはアンテナ感度が豊かですので、こちらから良いものをどんどんプレゼントしていけば、計り知れない新しいものが出てきたり、もっとやってみようとか、やりたいという『欲求』につながるのではないかと考えました。

僕はたまたま感覚を活かした仕事に就いているので、子どもたちに感覚的な刺激を伝えられるとしたら、僕ができるのは音楽。生演奏です。
それと併せてワークショップができたら良いなと考えたのが1番初めのきっかけでした」

ほとんどの子が本物のバイオリンを見るのは初めてでした

「東日本大震災から3年8カ月が過ぎましたが、今はまだ世界中、いろんな方面の方から東北に目が向けられ、いろんなチャンスが増えています。それを生かすのは、情報を自分で見極めそして判断する力であり、そういう力を身につけることで良いものにつながっていくのだと思います。

今の子どもたちがこの震災を節目にどういった新しい日本、新しい時代を作れるのか、そういったことを考える機会を作るのが、僕たち芸術家の役割ではないかと考えています」

震災直後から音楽を通したさまざまな復興支援活動をしてきた西本さんですが、また新たな形の取り組みをスタートさせました。

クイズ形式でバイオリンの説明をしてくれました

ビーアイに集まった、小・中学生と大人のクラス、約20人の皆さんを前に、いよいよ西本さんのワークショップが始まりました。

すると、子どもたちのみならず居合わせた大人も、西本さんの明るい雰囲気とバイオリンの腕前にたちまち引き込まれてしまいました。

音楽に合わせて感じた通りに体を動かしてみよう

絵を描くために用意された曲はクライスラーの「愛の喜び」ですが
子どもたちに曲名は知らされていません

生のバイオリンの音色に聞き入る子どもたち

大人クラスからの参加者も耳を奪われています

超一流のバイオリンの音色が何度も部屋中に響き、感性を刺激され、「発見」をした子どもたちは、いよいよ絵を描き始めます。

画用紙は好きな色を選びました

無言でどんどん描く子どもたち

絵を描いている間も、繰り返し演奏してくれた西本さん

わずか30分ほどの間に、作品が出来上がりました。
多くの子どもたちは2点も描いていたのには驚きました。

作品は最後に題名を付けて完成です。

「音の色」

「楽しい感じ」

「オーラ」

題名はまだ決まっていませんでした

「はねる音」

(大人クラス作品:上から)「沸き上がる喜び」「音の花」

こうして、西本さんによる復興支援活動、記念すべき1回目が終わりました。
西本さんはこの先10年、継続した活動を展開していく予定です。

「これからもいろんな事を、ここで感じたり学んだりすると思いますが、その気持ちをずっと忘れないで、この街をどんどん良い街にしていってほしい。心からそう願っています」
西本さんは最後に子どもたちに向けて言いました。


現在西本幸弘さんは、仙台フィル・コンサートマスター就任後初のリサイタルツアー「VIOLINable ディスカバリー vol.1」を、御殿場市・札幌市・仙台市の3カ所で開催中です。
「バイオリンの可能性と適合性」をテーマに持つこのリサイタルは、同時に始まった子どもたちのための復興支援活動とともに、たくさんの人に「発見」の喜びを与えてくれるに違いありません。

今回のワークショップで子どもたちが描いた絵は、平成26年12月9日の仙台公演の際に展示されます。
( ※ 宮城野区文化センターパトナホール、ホワイエに展示される予定)
仙台公演の詳しい情報は下記を参照ください。


★ コンサート情報〜仙台中央音楽センター

(取材日 平成26年11月22日)