header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年12月1日月曜日

2014年12月1日月曜日8:00

ザーリャです。
前回に引き続き、塩竈市の沖合6.3キロメートルにある離島、桂島の様子を報告します。

===================
2014年11月29日 土曜日
晩秋の離島、桂島を訪ねて【前編】(塩竈市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/11/blog-post_29.html
===================

塩竈市営汽船で島の北側にある桂島漁港に到着。私は集落を抜け、太平洋側へ向かいました。


港からの坂を登りきると、そこで集落が途切れて、太平洋が見えました。正面に見えるのが、今年4年ぶりに再会した桂島海水浴場です。海岸まで広がる荒れ地は、かつての集落があった跡です。


桂島では38軒の家が津波によって全壊しました。この地域一帯は災害危険区域に指定されたために、住居用の建物の建設が禁じられています。


更地になった庭に、菊の花が咲いていました。しかし、ここに人が戻ることはありません。

被害の大きかった桂島ですが、幸いなことに、人的被害はありませんでした。



この日、桂島区長である内海粂蔵さんが、かねてより交流がある山形市東部公民館の皆さんを案内していました。


ふと気が付くと、なにやら続々と猫たちが集まってきていました。
どうやら山形県の皆さんを、歓迎しているようです。


島を歩いていていて気が付くのは、とても猫が多いということ。
「猫の島」として有名な石巻市の田代島にも負けていません。桂島は隠れた猫の「名所」です。島を歩いていると、人と出会うことはあまりありませんが、必ずどこからか猫がこちらを見ています。









更地になった片隅に、郵便ポストが立っていました。今でも使われているようです。集配は1日に一度。


坂を下って行くと、その道は海岸へ通じていました。


4年ぶりに再会した桂島海水浴場ですが、津波によって破壊された施設はそのままになっています。


美しい砂浜が広がります。丸く小さく削られた貝殻が、海岸を一面に覆っていました。歩きながら、きれいなガラス片を拾い、記念にポケットに入れました。






前編でも紹介した、松島湾クルーズの一番の名所「仁王島」。桂島のすぐ脇にあるために、近くで見ることができます。手前の防潮堤は桂島の海岸のものです。

2012年、津波で「首」に亀裂が入ったため、その補強工事がなされました。「ウミウ」たちの格好の休息場所のようです。


危険区域の法面の隙間から、菊の花が育っていました。おそらく、津波の際に種が運ばれたのでしょう。

津波被災地を歩いていると、キク科の植物だけは、花を咲かせていることに気が付きます。塩分に強い植物なのでしょうか。


どこの家の庭からやってきたのでしょうか。持ち主の方は、元気でいらっしゃるでしょうか。


震災から3年8カ月が過ぎ、人の生活があった場所も、植物に覆われています。


気配を感じて振り返ると、壊れた石垣の上で、こちらを見ている“一匹”がおりました。


何か私に一生懸命話しているようなのですが、残念ながら猫の言葉が分かりません。
また来ます。それまで、君も元気で。仲間の皆さんにも、どうぞよろしく。



整備が進む桂島漁港へ戻ってきました。どうやら、帰りの船に間に合いました。

桂島には、船にまつわる思い出があります。

中学生の夏休み、仲間と一緒に桂島に遊びに来たことがありました。
ところが、海で夢中で遊んでいるうちに、船の最終便をうっかり乗り過ごしてしまいました。

泣きそうになっている私たち。気が付いた交番の警察官が、知り合いの漁師さんを紹介してくださいました。
その方のご厚意で、私たちは塩竈港まで漁船で送っていただいたのでした。

その懐かしい交番も、今は無人のようです。




来た時と同じく、定刻通り。船は桂島を離れました。



島を出て間もなく、北に松島四大観のひとつで「麗観」として知られる富山(とみやま)が見えました。
写真に写る、一番高い山に富山観音があります。


遠ざかる桂島。


再び、塩竈の港へ。
片道30分の短い旅ですが、浦戸諸島には手つかずの自然が残り、街とは違う時の流れがあります。

皆さんもぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか。
猫たちも、きっと待っています。

(取材日 平成26年11月16日)