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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年11月7日金曜日

2014年11月7日金曜日8:00
こんにちはエムです。

たくさんの子どもたちの命を奪った東日本大震災を機に、NPO法人 宮城県森林インストラクター協会(以下:森林インストラクター協会)では「環境教育防災林」の活用を提唱しています。

「環境教育防災林」とは、二度と子どもたちの尊い命を失わないために、子どもたち自身が自然と触れ合い、学びながら活動することにより「生き抜く力」を身に付けることを目的とした森のことです。

お伝えしております森林インストラクター協会主催の「環境教育防災林・見学会」ですが、3回目となるこの最終回では、七ヶ浜町諏訪神社、鎮守の森をご紹介します。

今までの記事
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平成26年10月25日 土曜日
「生き抜く力」を子どもたちに〜「環境教育防災林」(利府町、柴田町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_25.html
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平成26年10月29日 水曜日
森が教えて教えてくれるもの〜「環境教育防災林」(利府町、富谷町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/10/blog-post_92.html
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ーーーー 七ヶ浜町 諏訪神社 ーーーー

七ヶ浜町の北東に位置する菖蒲田浜。
この辺りは緑地帯に生まれ変わる予定です

七ヶ浜町は明治9年(1876年)、浜の名称で呼ばれていた七つの地区が合併して誕生しました。
三方を海に囲まれ、豊かな海産物と丘陵地からなる風光明媚な七ヶ浜町は、夏は涼しい気候から、「山の軽井沢」「湖の野尻湖」「海の七ヶ浜」の、日本三大外国人避暑地として有名でした。

東日本大震災では町の約30%が浸水し、被災家屋が約3,700世帯を超えるなど、甚大な被害がありました。50センチメートルもの地盤沈下があったため、現在でも満潮時には下水の水が流れないなどの影響が残っている地域です。

「しょうぶだ浜朝日の家」からの眺め。堤防は大震災前からあったものですが、
6.8メートルの防潮堤が整備される予定です

現在七ヶ浜町では、町の自然生態系を生かした、復興まちづくりが進められています。
それは、豊かな自然の中で育まれた暮らしや文化を継承しつつも、将来にわたって快適に生活できるような、人と自然が調和した町づくりです。

「小さな山と谷からなる狭いエリアの中なので、生態系に対しては質の高いものではないかもしれませんが、やり方によって良いものができると考えています。
菖蒲田浜では階段護岸を作り、そこを中心にした公園ができる予定です。抵抗性クロマツも植え、この辺りは緑がたくさん見られる地区になるでしょう」

七ヶ浜町の渡邉さんのお話に参加者は聞き入りました。

「水平線全部が襲いかかってきた。津波はそんな感じだった」と話す
七ヶ浜町の渡邉さん

今回の見学会最後の場所となる諏訪神社は、昔から菖蒲田浜地区住民の信仰を集めてきた鎮守神です。
諏訪神社も大きな石の鳥居や社務所が流されるなどの被害を受けましたが、高台にある本殿と鎮守の森には被害がありませんでした。
私たちは現在整備中の、この鎮守の森を見学しました。

この階段の途中まで津波が上がりました

諏訪神社では、この鎮守の森を今後の防災や子どもたちの教育に役立てようと考え、森林インストラクター協会に相談しました。

「神社の敷地の隣には公民館が建つ予定です。
公民館が建てばいろいろなイベントが開催され、子どもたちが集まる機会も増えると思います。
子どもたちが遊んだり自然観察ができるような森にしようと、我々、森林インストラクター協会と神社関係者との協働で整備しているところです。
さらに、近くに住宅地もできますので、その住民も気軽に散歩などに利用できる森になればと思っています」

森林インストラクター協会の高梨眞二さんの説明がありました。

神社の階段下では生活用水のための井戸掘りをしていますが
岩盤にぶつかり難航しています。
幼稚園の園児たちが植えた花壇もできていました

流された石造りの鳥居の残骸。奥は仮設の社務所

本殿と鎮守の森

震災前は人が通れる道は無かったそうですが、4月から始まった森林インストラクター協会と地元の方の協働の整備で、細い道ができていました。

私たちはうっそうと茂った森の小道を一周しましたが、森という場所はほんの少し分け入っただけでも空気が変わり、気持ちも伸び伸びします。
さらに木に詳しい人がいれば、木の名前を教えてもらうことで、森に親近感が湧いてくるのでした。

スギ、ヒノキ、ウルシ、タブなどからなる森。

整備されてできた道を歩きました

身近にこんな自然は無く、我々には到底無理だとお考えの方もいるでしょう。しかし森林インストラクター協会では、街の中の小学校の相談にも積極的に応えています。
それは、校庭にある数本の木、あるいはたった1本の木でも学べることがあるからだと言います。

この見学会で森林インストラクター協会の方々が何度も口にしていた「子どもたちに生き抜く力を」
それは机の上で得、頭で理解した知識とは全く違うものです。
まずは自然を学ぶ。
その中にたくさんの答えがあるように感じました。

「森づくりと自然体験で、生き抜く力を!」
見学会に参加した行政、企業、教育機関からの関係者と
森林インストラクター協会の皆さん(有志)

☆ お問い合わせ・詳細は各ホームページを参照ください

◆ 七ヶ浜町ホームページ「うみ・ひと・まち 七ヶ浜」
https://www.shichigahama.com/

◆ NPO法人 宮城県森林インストラクター協会
http://mifi.main.jp/

(取材日 平成26年9月26日)