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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年10月10日金曜日

2014年10月10日金曜日10:36
kaiiです。

稲穂が頭をを垂れ新米の季節になりました。今年のお米の出来は「やや良」とのこと。新米をいただくのがとても楽しみです。



唐桑町小長根(こながね)の田んぼは
稲穂が頭を垂れ刈り取りを待つばかりです
(撮影:平成26年9月10日)
気仙沼市唐桑町の千葉正樹さんは会社員として販売の仕事に携わっていましたが、平成18年に会社を辞め、就農しました。
日本の食料自給率の低さと安心安全な食料について考えていた千葉さんは、お父さんが亡くなったのを機に、実家を継いで農業に本格的に取り組むことにしたのです。
お父さんが亡くなった後、農地を荒らすことも考えましたが、農地はいったん荒らしてしまうと耕作地に戻すまでに時間と労力が必要です。
千葉さんは無理をしてでも農業を続けることを選択しました。

農業だけでは生活していくことが難しいので海産物、健康食品の販売、シーカヤックや岩場トレッキングのインストラクターとしての活動をしています。

おいしいお米つくりのサポータを募集している千葉正樹さん
千葉さんは、農業を通じた交流をすることで都会の人に「新しい田舎をつくる」取り組みをしようと考えています。
千葉さんの農地で育てられた「米」「豆類」などを使って「みそ」などの加工品をいっしょに作ったり、唐桑の名産品「大唐桑」の葉を使ってお茶を作るなどの体験学習も企画の中のひとつです。

4月から11月ごろまでの農繁期に田植え、草引き、稲刈りなどの農業のさまざまな経験を通じて自分の食べるものについて考える機会をもってほしいと考えています。

唐桑名産「大桑茶」の原料になる大唐桑の畑
千葉さんの考えの根底には、東日本大震災の時、沿岸地域に住んでいた人たちの住居が流失し「食料」がなくて困っている姿を目の当たりした経験も大きな影響を与えています。
その時の様子を思い出しながら、「食料が自給できるということのありがたさを実感した」と千葉さんは話します。

自然豊かな唐桑町の風景
奥に見える「早馬山」は
唐桑の母なる山です
「新しい田舎をつくろう」と考える千葉さんには、核家族化が進んで帰れる田舎のない都会の人たちのために、気軽に帰れる田舎として唐桑を帰れる場所にしてほしいという願いと、災害などの緊急時に一時避難先として安心して帰れる場所をつくりたいという思いがあります。

丹精込めて育てられる大豆はシカの食害を受けやすいため
網の中で育てられています
農業を通じて「新しい田舎をつくろう」。
千葉さんは、多くの人の交流を促し、支え合う社会を作りたいという願っています。

千葉さんの自宅の庭に咲く白萩
東日本大震災の大津波は、住居や財産だけでなく生きるために必要な食料や飲料水までも奪いました。
お金さえあれば完結できる生活に慣れていた私たちに「食べるもの」がないという初めての経験もさせました。
私たちはその経験を震災から3年が過ぎ少しずつ忘れかけています。

最近、日本中で頻発している大きな地震や災害のニュースを観ると「災害に備える」ことについて新しい目線でもう一度考える時が来ているのかと思います。

「あたらしい田舎」

千葉さんの共助の考え方に共感しながらお話を伺いました。

(取材日 平成26年9月10日)