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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年10月12日日曜日

2014年10月12日日曜日8:00
石野葉穂香です。

大津波に襲われた三陸沿岸の市町では、行政職員の方々もまた、数多く犠牲となってしまいました。
復旧から復興へ。新たな町づくりを進めていくとき、職員がいないという状況は、計画の立案にも遂行にも支障となります。

そこで、被災した市町では、全国の自治体に対して、業務に精通した「応援職員」の派遣をお願いしています。
被災した側からお願いするケースもありましたし、派遣を申し出てくださるケースもありました。

そして、震災から3年半が経過した今でも、被災した市町には、多くの応援職員の方が来られています。
また、派遣期間が終わって地元へ帰られたあとでも、派遣先だった町の物産市を企画されたり、写真展を開催されたり、あるいは連休やイベントのたびにまた宮城を訪ねてくださったり・・・と、一度結ばれた「ご縁」を大切に繋ぎ続けてくださる方も大勢いらっしゃいます。

愛知県東部の5市2町1村で構成する「東三河広域連合」から南三陸町に応援職員の方が来られていて、町の方々と交流されていらっしゃること、これまで何度か記事を書かせていただきました。
過去記事をご覧ください。


2013年11月12日 火曜日
出会いこそ支援。派遣職員大活躍!
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/11/blog-post_331.html


2014年9月16日 火曜日
夜空に描く みんなの未来! 福興市で「三河手筒花火」
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/09/blog-post_51.html

そして今回、「ご縁」がさらに広がって、また新しい「ご縁」が結ばれました。
9月16日、南三陸町の飲食店組合へ、愛知県豊川市の「JAひまわり」、「東三温室園芸農業協同組合」から、豊川産の「大葉」4000枚がプレゼントされ、「さんさん商店街」のフードコートで贈呈式と大葉料理のお披露目が行われました。

豊川市産の大葉。
大柄で肉厚で、味も香りも若々しいのが特徴
この企画は、昨年4月から今年3月まで、愛知県豊川市から南三陸町に派遣されていた豊川市役所職員の篠原英明さんのお声掛けにより実現したもの。
豊川市からは、篠原さん、大葉生産農家でつくる「東三温室園芸農協」の平松忍組合長、清水喜八副組合長が来町。そして現在南三陸町に派遣されている市職員の白井和孝さんの4人が出席されて、南三陸町飲食店組合の高橋修組合長をはじめ、さんさん商店街の若手料理人に大葉を手渡しました。

左から「豊楽食堂」の岩田大さん、南三陸町飲食店組合の高橋修組合長、
東三温室園芸農業組合の平松忍組合長、
同じく清水喜八副組合長

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南三陸町には、ご当地グルメ「キラキラ丼」をはじめ、お寿司、お刺身の盛り合わせ、貝類や海草類を使った小鉢や一品料理など、海から届く四季それぞれの恵みを使った多彩な海鮮料理があります。

これらのお料理には〝ツマもの〟が欠かせません。
中でも大葉の持つ香りと風味は、海産物の美味しさを一層引き立たせてくれる「点睛」というべき食材です。

大葉の生産量が日本一の愛知県。中でも豊川市は愛知県内で2番目の生産量を誇っています。
「お届けしたのは『愛経』という品種です。東三河の『愛経』は、キザミ(葉の周囲のぎざぎざ)が大きく、形もよくて厚みもあり、若々しい香りが広がるのが特徴です」(平松組合長)。

「栄養価も高いんですよ。鉄分やポリフェノールが豊富。そして抗菌作用もあります。海鮮料理の〝ツマ〟として昔から欠かせないものです」(清水副組合長)。

左から(顔の順番で)・・・今年、南三陸町に応援職員としていらっしゃっている白井和孝さん、
「創菜旬魚はしもと」の及川満さん、平松組合長、「弁慶鮨」の菅原賢(すぐる)さん、
高橋組合長、岩田さん、清水副組合長、
そして、〝橋渡し〟をしてくださった篠原英明さん
「篠原さんからお話をいただき、大葉の消費が盛んな南三陸町を、私たちもこんな形で応援させていただけるならうれしいと思ってやって来ました。これを契機に、2つのまちの交流がもっと深まれば」(平松組合長)

フードコートには、「季節料理 志のや」のご主人でもある飲食店組合の高橋会長、「創菜旬魚 はしもと」の及川満さん、「弁慶鮨」の菅原賢さん、「豊楽食堂」の岩田大さんが大葉を使って創りあげた多彩な料理も並べられました。

ホヤの大葉巻き(上:「豊楽食堂」さん)とキラキラ丼

さんまの梅しそ揚げ(「季節料理 志のや」さん)

大葉のさんま巻き(「季節料理 志のや」さん)

しその創作寿司(「弁慶鮨さん」)

大葉を使ったお料理の試食会も行われました。
南三陸の海産物と、豊川市の大葉の〝おいしい出会い〟です
「さんさん商店街の飲食店だけでも、大葉は多い日には3000枚は使うことがありますし、『志のや』でも500枚使ったことがあります。なくなったとき、早めに休憩にして、車で約40分もかかる佐沼まで買いに行ったこともありました」と高橋会長。

「震災の記憶が風化しかけていると言われている昨今、こういう提案とご提供がいただけることはうれしいですし、励みになります。生産地と消費地が〝win=win〟の関係で結ばれて、これから長くおつきあいしたいですね」

「被災地ももう、もらうだけでなく、こちらからも恩返しがしたい。まずはおいしい料理で両市町の名前をPRできたら・・・」と高橋会長はおっしゃいます。

そのあと、南三陸町役場の町長室へ、佐藤仁町長を訪ねました。
仁町長、お味はいかが?

佐藤仁町長の〝おいしい顔〟(笑)

「これまであまり大葉を意識して食べたことはなかったけれど、お話しを伺ったあとだと、味わいはひとしお。うまいっ!」

大葉=「青紫蘇 アオジソ」には、こんな逸話が伝えられています。
昔むかし、中国の都で、若者がカニを食べ過ぎてお腹を壊し、死にそうなほど衰弱してしまいました。ところがある名医が、薬草を煎じて紫色の薬を作り、それを若者に飲ませたところ、若者の食中毒はたちまち癒えてしまったとか。
「〝紫〟色をした〝蘇る〟薬」だったことから、この薬草は「紫蘇」と呼ばれるようになったそうです。

薬効もさることながら「おいしい料理」は、いつだって私たちを癒してくれます。

南三陸の海の恵みの味を、もっと高次元に引き立ててくれる豊川市の大葉。
若々しく瑞々しい大葉の力を味方にして、南三陸の海産物は、ますますおいしく〝蘇って〟まいります。


皆さんもぜひ、南三陸町×豊川市の〝おいしい交流〟を応援しに、ぜひ南三陸へお出掛けください!

(取材日 平成26年9月16日)