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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年9月22日月曜日

2014年9月22日月曜日13:00
こんにちは、Chocoです。

「僕たちには、3つの夢があります。
1つ目は、世界が幸せになること。
2つ目は、死ぬまで歌い続けること。
3つ目は、またここでみなさんと会いたいです」

小さなライブ会場が拍手で湧きました。



ボランティア活動やお茶会、さまざまなイベントなどで現在も、定期的に被災地の仮設住宅を回り続けている人たちがたくさんいます。
その中の1つが「北上音楽祭」のみなさんです。

あるときは、野外ステージで、またあるときは、小さな仮設住宅の集会場で、
音楽と笑い声が響きます。
私がお邪魔したのは、今回のツアーファイナルの会場となった名取市の箱塚桜団地です。

第8回を迎えたイベント、何度も何度も被災地を訪れる4人のミュージシャンの想いを聞きました。

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2013年11月20日 水曜日
音楽の力、「北上音楽祭」(石巻市北上町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/11/blog-post_6071.html

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 「ミュージシャンである自分たちにしかできないこと」
それは、音楽で被災地を元気にすることでした。

北上音楽祭は、「復興地に音楽を届けたい」というミュージシャンたちの想いから開催されたイベントです。
2012年4月から始まり、3カ月に1度のペースで被災地を回っています。
毎回、さまざまなミュージシャンなどが集り、被災地に元気を届けてくれています。

今回のメンバーのソーセージ(平野壮、晴志)さん、ぱんちょマン(高村直行)さん、児玉国弘さんに被災地を訪れるきっかけと今までの活動を聞きました。

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ソーセージ
ソーセージ
平野壮さん(左)・晴志さん(右)
ソーセージの壮さんの住む千葉県も震災の被害を受け、地元の支援活動をしていました。
そして、県外では、晴志さんとともにチャリティイベントを開いたり、支援活動を仲間たちと行いました。
映像で流れる被災地の現状を見るたびに、2人は「自分たちは何をできるのか」考えていたそうです。
そして、「東北の被災地へ音楽を届けよう」という話を聞き、2012年の4月第1回目となる東北ツアーに参加しました。
それから、今までに60カ所以上の会場でライブをしました。
「音楽で生きている分、現地に行くことができない人たちの分まで音楽を届けることが自分たちの役割なんです。
そして自分たちが見たものを発信して風化させないように伝えていくことも大事だと思っています」
被災地以外にも1年を通して、全国各地をツアーで回っているソーセージのお2人は、自分たちが見た被災地の現状をツアーを通して伝え続けています。
そして、遠くはなれている場所で、被災地の現状を聞かれたり、話を聞いて募金をくれる人たちもたくさんいると言います。

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ぱんちょマン
ぱんちょマン(高村直行)さん
北上音楽祭には、初めての参加のぱんちょマンさんですが、震災後4月には、救援物資を届けるために岩手県宮古市へ向かいました。その後、何度も被災地に物資を届けたり、ボランティアとして活動しました。
ちょうどお祭りの時期に行った時、ギターを片手にしているぱんちょマンさんを見て、地元の人たちが「歌ってほしい」と言い、ぱんちょマンさんは被災地で初めてステージに立ちました。
ギターを初めたばかりだったけれど、「自分でもできる」とその時、実感したそうです。
そのことがきっかけでギター片手に被災地を回るようになりました。
その活動も50回以上続き、現在も月に1度のペースで被災地に音楽を届けています。

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児玉国弘
児玉国弘さん
児玉さんが被災地を訪れたのは、昨年の10月でした。閖上の朝市が再開したときに、「ぜひ歌ってほしい」と地元の人たちに言われ、ステージに立ったそうです。
その後、今年の3月に行なわれた北上音楽祭へも参加しました。その後、6月にも閖上を訪れた時に知り合ったお母さんから「箱塚桜団地でやってほしい」とオファーがあり、今回、ここの会場にミュージシャンが集りました。
約1年間で17回程被災地を訪れ、音楽活動をしています。

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4人が東北を訪れる度に東北の人のやさしさを感じるそうです。
「腹減ってねーか」
ぱんちょマンさんが初めて物資を届けに言った時に地元の人に声を掛けられたと言います。
帰るときも仮設のスーパーが開店したからと、食料を買ってくれた人がいました。
「お腹が空くという人間の基本のことに対して、東北の人たちは優しい。
今回もライブ中に『水飲むか』と聞いてくれたお母さんがいました。
その「ほっとけない心」が東北にはありました。

それだけではなく、実際に被災地を訪れ音楽を通して、被災地の今を見続けている4人は、地元の人たちとのふれあいで東北の人の強さを感じていました。

「自分たちが親しくなった人の中には『諦めの吹っ切れ、もういい、こっから自分でやろう・・・』と動いている人たちが多い。
しかしその反面、その場しのぎで寿命は2年と言われている仮設住宅に残っているのは、体の弱い人たち。前を向きたくても向けない人たちもたくさんいる。
自分たちだったら3年で滅入ってしまうのに・・・被災地の人たちは今も頑張っています。本当に東北の人たちは強い」

―――

震災から3年半が過ぎ、ガレキもなくなった町は、かさ上げ工事や、駅、街の修復、公営住宅地の地盤工事が次々と始まり、街は形を変えつつあります。
その中に、仮設住宅があります。
宮城県には、400以上の仮設住宅の団地があり、39,000人以上の人たちが未だ借り住まいでの生活が続いています。

今回の会場となった箱塚桜団地は、名取市の閖上上町に住む人々が住む仮設住宅です。
ここには、以前550世帯が住んでいましたが、現在は約100世帯が他の仮設住宅や新居へ移ったそうです。
「ここは、恵まれている。上町町内の人たちがまとまって入居したから、まとまりが良いんだよ」
箱塚桜団地の行政区長 太田光朗さんは言います。
仮設住宅によっては、あちらこちらの地域から集った団地もありますが、ここに住んでいるほとんどの人が、震災前からの顔見知りのため、近所付き合いにおいてのストレスはあまりなかったと言います。
現在、仮設住宅に住む人たちも少しずつ公営住宅に移ったり、他の町へ引っ越す人たちが増えてきています。
しかし公営住宅の土台が完成していないため、住宅ができる目処が全くたっていない地域も少なくありません。
被災地の現状は、まだまだ先が見えない状態が続いています。
そんな中で、定期的に訪れるミュージシャンは、地元の人たちにとって楽しみの1つでもあるのです。



晴志さんは言います。
「3年目になって、仮設住宅を回っていても人が減ってきている。それは、人々が仮設から出て、あるいは元の生活に戻るために頑張っているということだからそれも喜ばしいこと。けどその反面、自分たちが来るのをまってくれている人たちもいるんです。本当にありがたい」
だからこそ、ライブ会場で限られた時間の中で思いっきり想いを伝えるためにみなさんは真剣でした。
「エンターテイメントって、まずは驚かせて、笑わせて、感動させて、泣かせる。
そうできなきゃダメだと思う。自分たちは本気でそれをやっている」
普段ライブハウスなどでライブをしている雰囲気とは全く違う状況の中で本気で挑むエンターテイメント。
観客の地元の人たちはその想いをしっかり受け取り、思いっきり楽しんでいました。


「目指せ、北上音楽祭in武道館!!!」
今回のメンバーからのメッセージ

「心のそばにいるよ」 児玉国弘さん
しっとりとしたピアノと児玉さんの歌声には、涙を流す人たちもいました。
「児玉っちって呼んでも良いんだぜ」
普段は言わないようなセリフで笑いをとって、終わった頃には地元のお母さんのアイドルになっていた児玉さんは、
「自分が一番してあげたいことで、喜んでほしいこと、それが音楽でした。音楽を通して喜んでほしいんです。これからも音楽を届けていきたいです」
と、北上音楽祭への想いを話してくれました。

「何時でもどこへでも!」 ぱんちょマンさん
力強く歌い、会場を思いっきり笑わせて、心を熱くさせたぱんちょマンさんは、自分の役割をこう言います。
「僕は、自分がキツいときは自分のためにもっとキツい人のために生きなさいと教わりました。自分をミュージシャンではなく、シンガーなんです。
自分が作った曲だけじゃなくても、どんな歌でも自分の魂が入ると思っています。
良いものを表現していく表現者でありたいんです。
目的は音楽がどうこう言うよりも、自分の体でできることで役に立ちたい。それがたまたま大工ができる、たまたま歌ができる・・・。そんなつくろい屋でありたいと思っています」

「みんな一緒」藤村星行さん
「この4人は音楽の本質を知っていて、ただ純粋に楽しんでもらいたいだけでやっている。それが良いんだと思う。同じ笑わせるのも漫才の笑いとも違う。みんなエンターテイメントを真剣にやっているんです」
と、今回のツアーに同行したカメラマンの藤村さんは言いました。

「いつも笑顔で!!笑顔は最高の武器だぜ!!」晴志さん
「止まない雨はない♡いつも心に太陽を!!」壮さん
「あなたの心にソーセージ」
ずっと北上音楽祭で被災地を回り続けているソーセージのお2人は、
息の合ったライブで会場を盛り上げ、温かな心で会場の人たちを元気づけます。
そして、地元の人からもたくさんのことを学んだそうです。
「皆に喜んでもらいたいそれだけで、自分たちはここに来る。
喜ばせたい、元気にしたい、笑わせたい。そのためだったら、何でもできるしそれが自分にとってうれしいことだった。
40歳を過ぎて、東北に来るようになって、地元の人たちとふれあって、初めて人のために歌うことができた。
口では簡単に言えることだけれど、本当に本心から人のために音楽をやろうと思ったのは初めてなんです」


「とても楽しかった。こうやってきてくれて、本当にありがたい」
ライブは、涙を流すときもあり、笑いが絶えないときもあり、地元の人たちにとってとても素敵な一時でした。
今回参加した中で最年長の92歳のおばあさんが、
「私92だけど、もうちょっと頑張って生きてるからまた来てね」
と、メンバーへ終わり際に言ったそうです。
その言葉を胸に、北上音楽祭のみなさんは、再びこの街へやってきます。

にっこりサンパーク(石巻市北上町)のみなさんと

箱塚桜団地(名取市閖上地区)の自治会のみなさん
ギターをもらった地元の少年からメッセージです。
「すごくたのしかったです。またきてね」寛哉くん

寛哉くんが弾いているギターは、北上音楽祭の一環として活動している楽器の支援に届けられたものです。
地元のミュージシャンの弟子になってギターの練習中です。
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第9回目 北上音楽祭が今週18日にツアーがスタートしました。

みなさん、今回も生で熱い音楽を聴いて、パワーをもらってください。

【第9回 北上音楽祭 スケジュール】

2014年9月18日岩手県陸前高田市から始まったツアーも残るは、3日間!

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23日(火) 名取市 閖上港朝市 
(宮城県)
      開演07:30〜09:00 10:00〜12:00

      名取市 箱塚桜団地仮設住宅
(宮城県)
      開演15:00〜17:00

24日(水) 名取市 愛島東部仮設住宅
(宮城県)
      開演15:00〜17:00

      名取市 美田園仮設住宅 
(宮城県)
      開演19:00〜21:00
   
25日(木) 仙台市 若松会(沖野市民センター)
(宮城県)
      開演13:30〜15:00
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今回はどんなメンバーかは、行かなきゃ分かりません。
みなさん、北上音楽祭はあなたの街にやってきます。
お楽しみに!!

(取材日 平成26年6月18日)