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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年9月3日水曜日

2014年9月3日水曜日9:02
石野葉穂香です。

津波で街が壊されてしまった沿岸の街や浦々。
それでも夏には、多くの人がふるさとに帰ってきて、各地でさまざまな夏まつりや花火大会が開催されました。

南三陸町では、7月26日、志津川で「志津川湾夏まつり復興市花火大会」が、そして8月10日と11日には、同じく歌津で「歌津復興夏まつり」が行われました。

志津川の「夏まつり復興市花火大会」の様子は過去記事をご覧ください。

2014年8月17日 日曜日
復活の花火 明々と 志津川湾夏まつり福興市(南三陸町)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/08/blog-post_30.html

さて、歌津夏まつりの初日である8月10日は、あいにくの雨天でした。それも土砂降りに近い大雨・・・。
会場は「伊里前福幸商店街」前の広場を予定していましたが、歌津中学校の体育館に変更となり、来場者は商店街前からシャトルバスで、高台の学校へと移動しました。

歌津中学校の敷地の外れから見た
JR気仙沼線歌津駅のあと。
手前の舗装道路はBRTの路線です

商店街から高台を見上げると、すぐ真上に歌津小学校があり、さらに裏手のもう一段高い場所に歌津中学校があります。

3.11の津波は小学校の1階にまで押し寄せ、校舎は水に浸かってしまいます。
中学校は無事でした。その後、校庭の一角には仮設住宅が建設され、今も多くの方がここで生活しています。

「夏まつり」の各種催事は10時からスタートしました。
この日は、昨年(2013)に続き、沖縄県石垣市出身のアコースティックバンド「BEGIN」のお三方が、再び歌津を訪ねてくださいました。

スポメン(スポーツメンコ)大会も行われ。
BEGINの比嘉栄昇さん(後方右)も
実況に参加

「BEGIN」と歌津の縁については、もうご存じの方も多いと思いますが・・・・・・。

3.11の大津波の強力な引き波は、歌津のコンビニエンスストア前にあった郵便ポストを、はるか沖合へと引き流してしまします。
その後、ポストは1年9カ月も太平洋を漂い続け・・・2012年12月28日、歌津からは直線距離で2400㎞も離れた沖縄県の西表島にあるユチン川の河口付近に流れ着き、地元の方に発見されました。

「ふるさと歌津」へ帰ってきた〝ポストくん〟。FR(繊維強化プラスチック)製で、
汚れや色の剥がれはありますが、大きなへこみなどはありません
ポストがどんな経路をたどって西表島まで漂流したのかは不明です。
でも、太平洋全体を環流する潮の流れから、どうやら、ハワイ諸島の東側へいったん回り込み、それから再び日本の方角へ向かったのだろうと考えられています。

ポストに投函された手紙は、本来ならば、トラックや飛行機、あるいは船で〝旅〟をして、宛先に届けられるのですが、ポストそのものが旅をして、しかも1年9カ月後に発見された・・・という、数奇な出来事に、心ひかれた方々がたくさんいました。

ハワイを回り込んだ?
あるいはアメリカ西海岸をかすめた?
〝ポストくん〟の旅は、想像力を刺激してくれますね
その中に、石垣市観光大使である「BEGIN」のメンバーの皆さんもいらっしゃいました。
昨年の「夏まつり」では、「結まーる あげぇポストのたびまつり」と銘打ち、「BEGIN」、ミス八重山、ゆるキャラの「ピカリャ~」ほか、関係団体の職員など10人の皆さんが「チーム八重山」として来町。イベントを盛り上げてくださいました。

そして、今年も「チーム八重山」が歌津を訪問。
2013年に〝帰郷〟して、福幸商店街でアクリルケースの中で保管されていた〝ポストくん〟も、この日は「歌津の空気に触れさせて、皆で触ってあげたい」というBEGINリーダーの比嘉栄昇さんのご希望で、ケースから出されて会場入り。

「星の砂」型の紙吹雪の中、ウタツギョリュウを従えて
〝ポストくん〟の入場です
〝ポストくん〟を囲んでのトークショーでは、栄昇さんが
「今は何でもメールの時代ですけど、手紙で伝わる温かさもあります。歌津の〝ポストくん〟から感謝、ありがとうの気持ちを伝える特別な手紙が届く・・・そんなイベントがあってもいいですね」
また、
「〝ポストくん〟が流れ着いた西表島の浜は、ゴミが流れ着きやすいところでもあります。そこへ、年に一度、南三陸の子どもたちや若い人たちが清掃に行くという交流はどうでしょう?」と提案すると、会場からは大きな拍手が。

きっと実現するといいな、ぜひ実現させたい。そう思いました。



〝ポストくん〟がたどり着いた西表島の浜。
海流の影響でしょうか、漂着物の多い場所なのだそうです

「おかえり! 〝ポストくん〟!」
迎える人たちも、昔からの顔なじみ?
このあと、〝ポストくん〟の旅を描いた絵本『おけーり うたつのポストくん』(文・大城盛裕さん、絵・奥原佐和子さん)の完成披露発表会も行われ、栄昇さんとタレントのきゃんひとみさんが読み聞かせをしてくださいました。

きゃんひとみさん(左)が
〝ポストくん〟の旅を描いた絵本を物語ってくれました
外は大雨でしたが、体育館は、日が暮れるまで熱気いっぱい。

歌津中学校吹奏楽部と大学生バンドとのジョイント、歌津の子どもたちで結成された三線演奏チーム「サンシンズJr」とBEGINの共演、岩手県大槌町の出身で小学生の時、東日本大震災を経験した歌手・臼沢みさきさん、南三陸町復興応援大使でもある歌津出身の歌手・まきのめぐみさんなど、豪華なゲストの明るい歌声が、雨の音を吹き飛ばしていました。

歌津中吹奏楽部と大学生たちの演奏

サンシンズJrとBEGINのジョイントコンサート!

オクトパスくんも踊り出した盆踊り
初日、10日のフィナーレは、〝ポストくん〟を囲んで、比嘉栄昇さんが作詞作曲し、まきのめぐみさんが歌う『歌津さきてけさいん』を大合唱しながら、ミニ盆踊り大会で大団円。

そして2日目。
8月11日も、朝のうちは雨が残り、午後もときどき雨が降るという空模様でした。
でも、夕方近くにはだんだん青空が広がりはじめ――。

夜7時からは復興花火大会です。

8月11日、午後6時頃。
やっと空が燃えてくれました
花火を打ち上げたのは、「東北を、日本を、花火で、元気に!」を合い言葉に、各地で花火を打ち上げ続けてくださっている「LIGHT UP NIPPON」の皆さん。
この日は、歌津ほか三陸沿岸13カ所で、夜空に光の大輪を咲かせてくださいました。

花火に向けてのカウントダウン。
メッセージ付きの風船約2000個が
夕空に解き放たれました
花火に合わせて創作太鼓「歌津魚竜太鼓」も大熱演。
今夏2度目のスーパームーンも雲間から顔を出し、花火と共演しました。

花火を背負って、歌津魚竜太鼓の勇壮な音が鳴り響きました
夜空を見上げる人たちも、笑顔をいっぱい咲かせた、4度目の夏でした。

(取材日 平成26年8月10日、11日)