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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年6月8日日曜日

2014年6月8日日曜日12:44
kaiiです

漁業の再生へ向けた取り組みが進む気仙沼市に、小魚類の販路開拓につながる地上いけす施設が完成し、平成26年5月25日にオープニングセレモニーが行われました。
中東・カタール国の助成で整備された地上いけすは、気仙沼市の北東部、岩手県との県境に近い小田地域内にあります。

カタールフレンド基金で整備された「アル フルザ」概観
(平成26年5月25日撮影)

「アル フルザ」と名づけられたこの施設を活用して、これまで流通させるのが難しいとされてきた小魚類を活魚として流通させ、漁師の収入の向上と漁業文化の維持と地域の活性化を目指すプロジェクトがスタートしています。

「アルフルザ」オープニングセレモニー会場風景
(平成26年5月25日撮影)

「アル フルザ」のオープニングセレモニーは、カタール国のユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使も出席して盛大に行われました。

セレモニーであいさつする公益財団法人日本国際民間協力会(NICCO)の小野了代理事長
(平成26年5月25日撮影)

セレモニーには、設備の整備に携わってきた公益財団法人日本国際民間協力会(NICCO)の小野了代理事長が出席し、
「東北被災地の復興を助けるためのカタールフレンド基金の一部を活用して地上いけす施設をこの地(小田地区)に設置しました。いけすは、誰のものでもありません。地域の人たちが活用してこの事業を成功させてください。このいけすを、復興の起爆剤にしてください」
とあいさつしました。

「漁業再生の一翼をカタールが担えたことがうれしい」と式辞を述べる
カタール国のユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使
(平成26年5月25日撮影)

カタール国のユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使は、式辞の中で「漁業の再生が東北の復興のかぎになると思います。カタールがその一翼を担うことができてうれしいです」と話しました。


ユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使からレプリカキーが吉田勝利組合長に手渡されました
(写真提供:カタールフレンド基金PR事務局)

運営主体となる有限責任事業組合「FM(フィッシュ・マーケット)38」の吉田勝利組合長にユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使からレプリカキーが渡されました。

吉田組合長は、
「これまで売れなかった小魚が流通できるのは大きな強みになります。震災後、海を離れた仲間(漁師)がもう一度漁業に戻ってくるきっかけになればいいです」
と施設に期待を寄せました。

テープカットをして「アルフルザ」のオープンを祝いました
(平成26年5月25日撮影)
ユセフ・モハメド・ビラール駐日特命大使、菅原茂気仙沼市長、吉田勝利組合長などがテープカットして開所を祝いました。

唐桑町に伝わる祝いの舞「神止り(かどまり)七福神舞」
(平成26年5月25日撮影)
気仙沼市唐桑町に伝わる祝いの舞、「神止り(かどまり)七福神舞」(気仙沼市指定無形民俗文化財)も披露されました。

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NICCOの小野了代理事長は、「いけすの存在が地域の活性と女性の雇用拡大につながるよう活用してほしい」と話します。

「もっともっと元気になりましょう」と話す
公益財団法人日本国際民間協力会(NICCO)の小野了代理事長
(平成26年5月25日撮影)
小田地区で刺し網やカゴを使って漁業をする小松栄さん(57)は、
「生産者にとってアル フルザの完成は生産者にとっては増収が見込める心強い存在になると思います。生産者の中には、高齢や車がないなどの理由で気仙沼魚市場まで魚を運ぶことができない人がいます。そのような生産者にもこの施設の存在は大変ありがたいと思います」
と話しました。

「地元漁業の活発」を願う小松栄さん
(平成26年5月25日撮影)
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完成した施設は、木造平屋建て約270㎡で、建物内には容量4トンの大型水槽1台と1トンの小型タンク6台が設置され、先月中旬からカレイやヒラメなどが試験飼育されています。


「アル フルザ」外観
(平成26年5月25日撮影)

基金で整備された小型タンク
(平成26年5月25日撮影)

いけすで試験飼育されている「ヒラメ」
(平成26年5月25日撮影)
水槽には、高低差40m・距離200m離れた海岸から海水をホンプで汲み上げて送水しています。
いけすは、震災被災地の漁業の再生を応援するため、カタールフレンド基金が建設費や設備費、当面の運営費など約1億6千万円を助成して整備されました。
施設の名称「アル フルザ」はアラビア語で「桟橋」を意味します。カタールでは首都ドーハにある古い港を指します。それにちなんで「通商の窓口となるように」という思いが込められているそうです。

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セレモニー終了後、会場では、いけすの見学やFM38が開発した、「さんま味噌」や焼きホタテなどの試食も行われました。

施設の完成を祝って乾杯する出席者のみなさん
(平成26年5月25日撮影)

試食会会場ではホタテの炭火焼も振舞われました
(平成26年5月25日撮影)
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唐桑町は海の恵みと共に生きてきた町です。過去にも幾度も大きな津波被害を乗り越えてきました。その度に人々は努力し生業である漁業を守ってきました。
今、日本は高齢化と働き手の不足、後継者不足がさまざまな場所で語られています。
地域を支えてきた漁業も高齢化と後継者不足が深刻です。
魚食文化の継承と漁業の再生のために「地上いけす」が活用されることを期待しています。

(取材日 平成26年5月25日)