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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年4月26日土曜日

2014年4月26日土曜日23:41
気仙沼市鹿折地区沿岸では養殖コンブの天日干し作業が最盛期を迎え、コンブの香りが浜いっぱいに広がっています。

海岸に干されているコンブはこの地域の春の風物詩です

人気のある鹿折地区の干しコンブは、大人の握りこぶしほどの大きさに束ねられます。その形から「握りコンブ」、「俵コンブ」などと呼ばれています。

大人のこぶしほどに束ねられた「握りコンブ」

コンブは10月下旬頃、気仙沼湾内の筏に本養成され育てられます。
本養生から4カ月ほどした2月下旬から3月上旬ごろにかけて収穫され、天日と潮風に3~4日当てて乾かされます。
干されたコンブは味が凝縮され、煮物などにとても人気があります。


コンブの収穫量は、海水の温度、栄養、日光や風、雨量などに左右されます。
干しあがったコンブ
東日本大震災の前年の平成22年には、収穫期直前に起きたチリ地震津波の影響を受けました。
平成23年は、収穫期になった矢先に東日本大震災が発生しました。
震災以降も大雨や海水温が高いなどコンブの生育に悪条件が続き、収穫量は平成22年以前の半分にも届かない状況が続きました。


おいしい握りコンブを生産する
吉田鎭美さん

「今年は久しぶりに品質の良いコンブが獲れています。天気にも恵まれお日様に働かせてもらって、天日干し作業も順調に進んでいます。3月31日の初出荷にはここ数年の同時期としては最高の数量を出荷できました」
と気仙沼市早稲谷(わせや)の吉田鎭美(やすみ)さん(65)はコンブの天日干し作業に精を出しています。
干しあがったコンブは、中山間地域の自宅に運び奥さんが俵型に束ねています。

吉田さんの自宅跡に建てられた漁業倉庫

吉田さんの元の自宅は沿岸部の大浦地区にありました。
自宅は東日本大震災で津波火災にあい、失いました。
元の自宅が建っていた場所には作業場を作り、自宅は気仙沼市の中山間地域にある早稲谷に新築しました。
現在は新居から車で30分ほどかけて大浦に通い、漁業を続けています。

今年は、何もないことを祈りながら、例年より2週間ほど早くコンブの天日干し作業を始めたという吉田さん。

「高潮や津波などでせっかく育て干したコンブを、もう失うことがなければいいです」
と話した言葉が印象に残りました。

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平成26年4月2日午前8時46分(日本時間)にチリ共和国で発生したM8.2の巨大地震の後、発生した津波は25時間ほどかけて日本の太平洋沿岸に到達しましたが、今回のチリ地震による津波は幸いコンブやワカメの筏に被害を出すことはありませんでした。
平成21年以降、養殖漁業をなりわいにする人たちにとっては大変な状況が続いてきました。
今年の「握りコンブ」の入札価格は、久しぶりの高値でスタートしました。

「今年こそ」

コンブの養殖をする人たちの願いが届き、良質のコンブが市場に流通することを祈っています。

(取材日 平成26年4月10日)