1月5日付でご紹介した絵本「優しいあかりにつつまれて」。平成26年1月13日に発行されてから、もうすぐ2カ月がたちます。
2014年1月5日日曜日
絵本で残す生きた軌跡「優しいあかりにつつまれて」(名取市閖上)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/01/blog-post_5.html
2014年1月5日日曜日
絵本で残す生きた軌跡「優しいあかりにつつまれて」(名取市閖上)
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出版された絵本「優しいあかりにつつまれて」(画像提供:竹澤さん) |
「優しいあかりにつつまれて」の作者は竹澤さおりさんと、たかいちづさん。
東日本大震災の津波で母親、父親、祖母と当時8カ月だった長男の雅人ちゃんをいっぺんに失くしたさおりさん(母親と雅人ちゃんはいまだに行方が分かっていません)と、19年前の阪神・淡路大震災で双子のお子さんの1人、1歳半だった長男しょうくんを亡くした たかいちづさんが共同で出版した絵本です。
東日本大震災の津波で母親、父親、祖母と当時8カ月だった長男の雅人ちゃんをいっぺんに失くしたさおりさん(母親と雅人ちゃんはいまだに行方が分かっていません)と、19年前の阪神・淡路大震災で双子のお子さんの1人、1歳半だった長男しょうくんを亡くした たかいちづさんが共同で出版した絵本です。
東日本大震災後に生まれた長女に、自分たち家族に起きた事をいつか知ってもらうためには絵本が良いと考えていたさおりさん。
成人式を迎えた双子の兄妹だった長女のゆうさんに振り袖を準備するように、亡くなったしょうくんへの思いを綴った絵本を準備したかった たかいさん。
2人が出会ったのは、さおりさんの夫、竹澤守雅さんが東日本大震災後に立ち上げたブログがきっかけでした。
さおりさんの母親と、最愛の長男雅人ちゃんが見つかっていない中、守雅さんは震災後3カ月が経過した時、これから先どうして生きていったら良いのか分からないその気持ちを忘れないために、日記を綴るような気持ちでブログを立ち上げました。
しかしそれは、忘れてはいけないという気持ちと、思い出すのが怖いという気持ちの両方から揺さぶられるような辛い作業だったと言います。当時はその辛い内容の詰まったブログは、書き上げたら蓋をしてしまおうと考えていました。
一方、この真っ暗闇にいるような毎日の中、自分と同じように子どもを震災などで失くした人がどのようにして生きていったのか知りたくて(ネットなどで)調べましたが見つけられませんでした。
震災から1年近く経った頃、守雅さんのブログに、あるボランティアの人からリンクの申し込みがありました。
塩竈でボランティアを続けていたその人のブログには、阪神・淡路大震災を体験した人のリンクがあったのです。それが たかいさんでした。
震災で小さな長男を失った心境を綴ったそのブログは、まさに守雅さんが探していた、同じような体験をした人が書いたもの。(当時)震災から17年が経過てもなお癒されない たかいさんの気持ちを知って守雅さんはショックをうけましたが、意を決してコメントを書きました。
その後、守雅さんと たかいさんのメールでのやり取りが始まりました。
最初は守雅さんから「こんな人がいるよ」と話を聞いているだけの さおりさんでしたが、少しづつ たかいさんのブログを見るうちに、さおりさんもまた たかいさんとのメールのやり取りを始めるようになったのでした。
「たかいさんと出会っていなければ、自分はこうして取材を受けたり、話ができるようになるまでにはなれなかったと思います」
と語る竹澤さん夫婦にとって たかいさんは、初めて本当の気持ちを共有できる貴重な存在になったのです。
と語る竹澤さん夫婦にとって たかいさんは、初めて本当の気持ちを共有できる貴重な存在になったのです。
「自分は誰に何を伝えたくて、何のために息子への思いを公開するんだろう?
公開することに対して、何の意味があるのだろう?
記録するためなら公開する必要はないのではないか……などと考え、その意味が分からなくなったりして閉鎖と再開を繰り返していました」
そして何年かが過ぎ、ようやく普通の日常を送れるようになっていた時でした。
東日本大震災が起こったのです。
その悲しみや苦しみと再び向き合う作業をすることになってしまった たかいさん。
「再び16年前の時間の中に引き戻され、ぐちゃぐちゃになった心をどうにかしたくて、以前通っていたカウンセリングを再開しました。
そしてそのカウンセリングの中で、しょうくんへの思いを形にしたいという気持ちが芽生え、しょうくんの成人式のお祝いに、家族みんなが19年経ってもしょうくんのことを思い続けていることを伝える絵本を作ってプレゼントしたいと思うようになったのです。
平成24年1月には自分の思いをあらためて整理ししていこうと再びブログを始めました」
そのブログを通じて さおりさんと たかいさんは出会いました。
「さおりさんを見ていると当時の自分を見ているようでした」
さおりさんの姿やブログに綴られた思いに当時の自分を重ねるようになったたかいさん。
その後、竹澤さんは神戸へ、たかいさんは仙台へと、それぞれの地を訪れました。
何度か会っているうちに、絵本を出したいという共通の思いがあることを知った2人は、それぞれの思いを形にする決心を固めました。
そして「優しいあかりにつつまれて」は出版されることとなりました。
何度か会っているうちに、絵本を出したいという共通の思いがあることを知った2人は、それぞれの思いを形にする決心を固めました。
そして「優しいあかりにつつまれて」は出版されることとなりました。
(後編に続きます)
2014年3月12日水曜日
絵本が語る優しいメッセージ 後編(名取市閖上、兵庫県神戸市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2014/03/blog-post_8962.html
「優しいあかりにつつまれて」は一部書店(紀伊国屋、ジュンク堂、大垣書店など)で取り扱っている他、インターネットで注文することができます。
インターネット
1冊¥1,680(¥1600+税)
※平成26年4月1日より消費税8%のため¥1,728になります。
(売り上げの一部を東日本大震災の行方不明者捜索活動などに寄付させていただきます)
※平成26年4月1日より消費税8%のため¥1,728になります。
(売り上げの一部を東日本大震災の行方不明者捜索活動などに寄付させていただきます)
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竹澤守雅さん ブログ「雅人のとうちゃん」 http://takesaotakeyan.blog51.fc2.com/
ツイッター「雅人のとうちゃん」 http://twitter.com/takesaotakeyan
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将君のホームページ http://www.ne.jp/asahi/sho/yu/
《ふたごのイラストレーター「ラクガキ屋 ユウとヒサ」》
ひらたゆうこHP http://rakugakiya-yh.com/
(取材日 平成25年12月21日・平成26年2月10日)