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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年1月7日火曜日

2014年1月7日火曜日13:37
こんにちは。kaiiです。

この冬、話題になったアイソン彗星の接近を楽しみにされていた方も多いと思います。いよいよアイソン彗星が観測できると楽しみにしていましたら、崩壊して肉眼での観測ができなくなりとても残念でした。

気仙沼市は、あまり知られていませんが、肉眼や双眼鏡で星空観察をする「全国星空継続観察」(主催:環境省)で2度も1位になったことがあるほどの、「星空の美しい町」です。

そんな気仙沼が「星空に一番近い港町」になることを目指してるい人がいます。
NPO法人「気仙沼銀河学校」の伊藤雄一郎さんです。
伊藤さんは、世界的に広がる「光害」を防止して気仙沼の「美しい星空」を守ろうと活動を続けています。

気仙沼銀河学校校長 伊藤雄一郎さん
「美しい星空を守る」と活動中です

「光害(ひかりがい)」についてみなさんはご存じでしょうか。
私は伊藤さんにお会いして初めて、「光害」という公害を知りました。

近年、世界中で人工の光による「光害」が深刻化しています。
光害は、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)やWWF(世界自然保護基金)などの世界機関も取り組みを進めている公害の一つです。
過剰または不要な光による公害で、夜空が明るくなり、天体観測に障害を及ぼしたり生態系を混乱させたり、エネルギーの浪費の一因になると考えられています。

日本でも環境省が平成10年3月に「光害対策ガイドライン」を示し、日本各地の市町村で「光害に対する条例」の制定が始まっています。

伊藤さんは、平成13年当時住んでいた長崎県佐世保市で、自らが校長となり「銀河学校」を発足させました。
この「銀河学校」で、「天文学の普及と光害の防止の啓発のため」と、市民の有志や天文協会、光学ショップ、行政の協力を得て、「光害」対策の取り組みを始めました。

そして、故郷の気仙沼に帰郷してからもこの活動を続けています。

伊藤さんは写真もたくさん撮っています
南町のギャラリーはとてもすてきな写真がいっぱいです
美しいリアス海岸から見上げる星空が新たな観光資源となり、星を見るために気仙沼を訪れる人が増えることを伊藤さんは願っています。 
気仙沼湾に入港する漁船と夜空の無数の星を一緒に眺めながら、気仙沼のおいしいものを食べることを観光客に楽しんでほしいと伊藤さんは話します。
「星空」を気仙沼の新たな雇用の創出につなげていきたいと活動を続けています。

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震災後に伊藤さんが拾い集めて洗濯した大漁旗
風の広場の風景

伊藤さんが震災前に住んでいた南町地域は気仙沼湾の目の前にあり、飲食店や金融機関などが立ち並んでいる町の中心地域でした。
震災から2年9カ月経った今も、大潮や大雨などの時は冠水が起こります。防潮堤の設置や土地の嵩上げなどこれから復興に向かって動き出していく地域です。
昔は「魚屋」「駄菓子屋」「餅屋」「たいやき屋」「おでん屋」など、この地域にはたくさんのお店があってとても楽しかったと、伊藤さんは思い出を話します。
昔なじみの人たちが、またこの地域に戻ってきて活気ある地域になっていけばいいと話します。


この地域で共に暮らした人たちに、ここで暮らしていたことを忘れないでいてほしいと、伊藤さんは自宅があった場所に「グランドゼロ(風の広場)」を作り、四季折々の飾りつけをしています。地域のシンボルとして。



「復興」という目標に向かって一生懸命歩みを進める人たちのスタイルはそれぞれ違います。
共通するのは、「今」だけではなく「未来」のためにという強い思いです。
未来に今以上に「すてきな町」を引き継ぎたいという気持ちが、「復興」への原動力になっていることを感じます。

(取材日 平成25年11月28日)