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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2014年1月9日木曜日

2014年1月9日木曜日18:20
こんにちはエムです。


自転車提供の支援活動をするために作成したチャリティアイテムは、販売開始から今年10月末の2年5カ月の間に、販売枚数約2,500枚。手にした人は延べ1,000人。
アイテムの売り上げで新品の自転車52台の他、アイロン・アイロン台、空気清浄機や野球用品、ある時は入学式用のスーツなど、要望に合わせて被災地に届けました。


とても順調な展開を見せていた「仙台チャリティバック」の活動ですが、現在、難しい局面を迎えています。

活動2年目の平成24年にはご主人の転勤のために伊藤さんが関東へ。同じく平成25年4月には代表の丸田さんの関東への移転が決まってしまいました。この年、メンバー補充のために1月に高須さん、加藤さんが新たなメンバーとして加わりましたが、なんと2人とも急にご主人が関東への転勤が決まり仙台を離れてしまいました。

仙台に残ったのは、夏からは毛利さん、鎌田さん、佐藤さんの3人だけ。
協力をお願いすると手伝ってくれる向山幼稚園のお母さんたちはいるものの、主力メンバーの約半分が地元からいなくなったままで、これからどう活動を続けたら良いのか、平成25年は悩みながらの1年でした。

平成25年12月7日、向山幼稚園の「キリストこども市」
たくさんの人で混み合っていました

「これまでほぼ月1回の頻度で行っていたミーティングを、スカイプを使ってを試みたこともありましたが、思うようにスムーズにいかず、この半年は壁にぶつかったような気持ちになっています。
この活動そのものを考え直さなければならないのか、これからも今まで私たちがしてきたような、要望に沿った “物” による支援は必要なのか、メンバーの間でも意見がまとまらない部分もあり、現段階では進むべき道を模索中です」

そんな中でも、関東在住の伊藤さんが、平成24年に立ち上げた「仙台チャリティバック」のブログからもチャリティアイテムが買えることもあり、アイテムは売れ続けています。

バックS ・白色(画像提供/丸田さん)
しかし活動形態を模索中とはいうものの、違う形での支援も展開しています。

東京都町田市や神奈川県相模原市で福島の親子のための保養キャンプを、震災後早くから取り組んでいるグループ「母ちゃんず」
http://tutinokokarchanz.blog.fc2.com/

宮城県を中心に被災地沿岸部の子どもたちに、1日おもいっきり遊べる場を企画、提供している「スマイルキッズプロジェクト ASOBO」
http://asobokids.web.fc2.com/)など
「仙台チャリティバック」のメンバーが共感した、被災地の親子のために活動している他の支援団体に活動費を寄付しました。
今後もそのような形の支援が検討されています。

仙台のスタッフとサポーターのお母さんたちが作った布製のガーラント
(画像提供/丸田さん)

また平成25年7月に横浜市で開催された「横浜芽吹きの会http://ameblo.jp/cloverhari/)主催の「2013福島キッズどろんこプロジェクト」では、福島の子どもとママがキャンプの間中楽しい気分になるようにと、仙台で作ったガーラントを関東メンバーが飾り付けました。
また仙台では向山幼稚園で保管されていた、震災当時全国から寄せられた支援物資の整理作業を、スタッフ3人とサポーターとして参加してくれたお母さんの16人で行ったこともありました。

「2013福島キッズどろんこプロジェクト」では
仙台から送られてきたガーラントを関東のメンバーが飾り付けました
(画像提供/丸田さん)
「今まで、私たちは人のために何かしたいという “気持ち” で動いてきました。でも今が壁かもしれません。お互いが離れたことも大きく、このやり方を続けていけるのか、形を変えなければいけないのか、自分たちそれぞれの生活もあるし差し出せる時間も限られてる中で私たちが考えていかなければならない課題です」
そう言う丸田さんはじめ皆さんは、小さなお子さんを持つお母さん。時間のやりくりは大変だと思います。


向山幼稚園の「キリストこども市」のためしばらくぶりで全員がそろった
「仙台チャリティバッグ」のスタッフ。この日は複数のサポーターママたちも
ひっきりなしに手伝いに入っていました

最後に感想や、やっていてうれしかったことをお聞きしました。

丸田さん
「自分のようなママが自分で考えて、行動を起こせて、小さいながらも役に立っていると感じた時。そして、私たちメンバーは以前からママ友だったけれど、この活動を通してつながりが徐々に強くなってきているのがうれしい。
そして、関東のバザーなどで販売に立った時には、自分が見てきた東北の様子を伝え、関東のママたちにも共感してもらえたのが良かったです」

高須さん
「ブログのメールをチェックして注文を受ける担当です。
メールでのやり取り、しかもお会いしたことのない方とやり取りするのは緊張します。でもある時、アイテムが届いた後その方が友人に薦めてくださり、再注文をしてくださる経験をしました。アイテムを通して支援の輪がつながっていくこと。また注文者と受注者としてだけの立場を超えて、互いの今を思いやる言葉のやり取りに変化するときなど、気持ちを介することができたときうれしいなと感じます。」

バックS ・赤色(画像提供/丸田さん)
加藤さん
「今年から関東のバザーに立っていますが、世界中でいろいろな災害もありましたし、東日本大震災は忘れちゃいけないと思っていても、忘れられつつあるのも事実です。でもこうして活動していると、手にした方が終わったことじゃないと思い出してくれて、しかも寄り添ってくれる。気付くとその方とつながっているのを感じて温かな気持ちになります」

毛利さん
「この活動をする前は、チャリティ活動は他人事でした。どこか信用できないというか。
でも、自分たちが悩みながら活動し、アイテムを買ってもらえて、支援金で購入したものを届ける。その流れが直接分かって良かったし、シンプルなこのようなやり方は、私たちのような小さな団体だからできるのかなと思います。その上お礼の手紙などをいただいたりすると、思いが伝わったんだなと感じてうれしかったです」

伊藤さん
「震災があった時、小さな子どもや家族のケアで精一杯で、支援に参加したくともゆとりがありませんでした。でも、このチャリティに参加することで、自分にもできることがあったと思えます。みんなでやるのは楽しくて、苦ではありません。
自分のように、何かしたいけどどうしたら良いのか分からない人も含めて、たくさんの人の気持ちを集めて支援の場につなげているのかな。そんなふうに感じられて、この活動をやっていて良かったです」

鎌田さん
「普段だったら知り合えることのなかった方とお話ししたり、キモチを共有できたことです」

佐藤さん
「専業主婦の私にとってこの活動は、外に向けての大切な場になっています。このスタッフメンバーの一員であることがありがたいことと思っています」

いくつもの偶然といくつもの出会いが生んだ、小さな奇跡のような支援活動。
震災からもうすぐ3年を迎えようとしている今、求める支援も、支援する人の心も刻々と変わってきているとメンバーの皆さんも感じています。
けれどこの小さな支援活動団体が行ってきたのは、助けを求めている声に耳を傾け、人から人へと心を込めて手渡された本当の意味での支援だったのではないでしょうか。関わった人は何かしら忘れられない温かなものを受け取ったはずです。
この「仙台チャリティバック」の今後の活動もきっと温かな展開になるのではと、皆さんの明るい笑顔を見て、そう感じました。

これからも私たちが関心を失わないこと、それが復興支援に結びつきます。
引き続き、ご支援、どうぞよろしくお願いいたします。


「〜人から人につながる、この思いを届けたい〜」(絵で表現)
左から高須さん、伊藤さん、丸田さん、毛利さん、加藤さん
この日は関東に帰らなければならない中、取材に応じてくださいました


イラスト/栗城みちの

「仙台チャリティバック」の詳しい活動は下記のブログを参照ください。
※チャリティーアイテムは下記のブログから購入できます。

[仙台チャリティバック ブログ]
http://sendai5mama.blog.fc2.com/


(取材日 平成25年12月7、8日)