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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年11月6日水曜日

2013年11月6日水曜日15:09
石野葉穂香です。

 11月8日、南三陸町の名足(なたり)小学校で、2年8カ月ぶりに授業が再開します。
 名足小学校は、同町歌津地区の海辺にある全校生徒64名の小学校。
 海(名足漁港)から約100m、海抜約10mほどの傾斜地に、鉄筋2階建ての校舎があります。


グラウンドの向こうには海。
右にヤナギ、左にメタセコイヤの木が残っています
3.11のあの日、学校には高さ17mもの津波が襲い掛かりました。直撃ではなく、地形に沿って渦巻くように左右から押し寄せて、校舎の2階床面にまで到達しました。

津波はこの校舎の2階床面より
30㎝ほどの高さにまでやって来ました

子どもたちは全員無事でしたが、校舎の損傷は激しく、以来2年8カ月、子どもたちは伊里前小学校に〝間借り〟するカタチで授業を続けてきました。

待ちに待った母校での授業再開を直前に控えた11月3日、グラウンドに桜の苗木を植えて、そして改装された新しい昇降口にたくさんの花の写真を飾って、子どもたちの新たな〝出発の日〟を迎えるための、小さな準備イベントが行われました。

この日、南三陸に来てくださったのは、「心に花を*フォトプロジェクト」(ココハナ)のメンバーの方々です。

「ココハナ」の参加者と地元の方たち。遠く関西から訪ねてきてくれた方もいらっしゃいます。
花のボードから顔を出しているのが「ココハナ」実行委員のむらいさちさん

メンバーと書きましたが、「ココハナ」は法人や団体ではなく、プロカメラマンや写真好きの方々がWeb上でつながり合って、被災地をはじめ、多くの人に花と花の写真を届けるという、いわばサークルのような活動を続けていらっしゃる皆さんのこと。
2011年11月から、花の写真を公募し、病院や被災地で巡回写真展を行っています。

「ストレスを抱えている沢山の人たちの〝心に花を〟届けたい--」

「ココハナ」の呼びかけに賛同した人は、事務局に花の写真を送り、事務局はそれをA4サイズほどのパネルにして、そして、そのパネルを会場となる施設の壁に飾り、光彩さまざまな明るい花色で埋め尽くしてくれるのです。
 また「ココハナディ」というイベントも開催し、ワークショップやトークショーも行って、集まった資金で桜の苗木を購入し、被災地などに植樹する活動も続けています。


樹と一緒に大きくなってね
この日、グラウンドに植樹されたのは「陽光」という、ソメイヨシノの改良品種の苗木3本です。
「ソメイヨシノよりも強い品種なんです。また、濃い花色で咲いてくれるので被写体としてもいい」と話すのは「ココハナ」の実行委員で、フォトグラファーのむらいさちさん。

震災の直後から、むらいさんは、ご自身のブログに花の写真をアップし始めました。
やがてSNSなどで、花好きの人たちとの交流がどんどん広がり、つながっていき、「花の写真をいろいろなところに飾ろう」という「ココハナ」の活動が始まったのでした。
「そんな中で、南三陸町の「TSUNAGARI」(一般社団法人震災復興支援協会 つながり魚竜)さんとも知り合い、昨年の3月11日には志津川の『さんさん商店街』で写真展を開催しました。ちょうど桜の咲く頃でした」

二度目の開催時には名足小学校も訪れたそうです。そのとき、かつて校庭に6本あった桜の木のうち、残っていた3本が花を咲かせているのに「感動しました」

 「僕らの活動は、写真を現地に貸し出すだけでなく、足を運ぶことが大切と思っています。そして訪ねた先で写真を撮るのも楽しみ。何しろ『写真好き』が集まっているのですから」

植樹のあと、写真の展示が行われました。
昇降口の左右の掲示板に、合計150枚の花の写真が飾られて、美しいモザイク模様が描き出されました。
桜、菜の花、ポピー、コスモス、ハイビスカス、ひまわり、バラ……。
見ているだけで心が明るく、あたたかくなって、やさしい気持ちになってきます。
こんな支援の方法もあったんだな――。そう思いました。

掲示するときは色の組み合わせや配列も考えながら




この展示は、もう各地で大好評。撤収するときは、「えぇー?もう終わっちゃうの?」とか「この写真がほしい」なんて言われることもしょっちゅうだとか。

名足小学校での展示は、約1カ月間(終了日未定)です。
「ご覧になりたい方は、どうぞ職員室へお声掛けください」(教頭先生)

輝く四季彩。一枚一枚から物語が浮かんできそう






壁一面の”百花繚乱”が、きっと子どもたちの表情を明るくしてくれるはず。

この秋、名足小学校に、たくさんの笑顔や歓声が咲き誇ります。

手のひらで花びらを表現して・・・笑顔がいっぱい咲きました
「心に花を*フォトプロジェクト」
http://www.kokohana.org/

(取材日 平成25年11月3日)