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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年11月16日土曜日

2013年11月16日土曜日12:03
こんにちは、Chocoです。
前編に引き続き、先月行われた「いしのまき地域すいーつ」展示発表会に出展したお店を紹介していきます。
前編→http://kokoropress.blogspot.jp/2013/11/blog-post_11.html

7 お菓子の国パンジー「伊達なもちもちずんだカステラ」
店舗がある東松島市赤井地区は海から3km以上離れていますが、津波は押し寄せ2mの高さまで達しました。
しかし、すぐに修復作業を開始し、5月にはお店の前の外で販売を開始しました。そして、震災から7カ月後の10月5日に店内営業を再開しました。

「伊達なもちもちずんだカステラ」
石巻の酒蔵、平孝酒造の酒粕を使用し、どら焼きの皮をイメージしたカステラの中には、ずんだペーストと生クリームを一緒にたっぷりサンドしています。
伊達者を意識し、伊達政宗のように格好良く、みんなが笑顔になるような「宮城のカステラ」を作りました。

石巻の平孝酒造で作られている「日高見(ひだかみ)」の酒粕を使用。私の地元にも酒蔵があるせいか、日本酒入りのスイーツが大好きです。食べた瞬間広がる日本酒の味わいが何とも大人な味でした。そして程よい甘さのずんだの生クリームもとても良いアクセント。酒好きの私にはたまらないスイーツです(笑)

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8 珈琲工房いしかわ「伊達コーヒー豆チョコ・伊達トランシュショコラ」
市役所内や石巻まちなか復興マルシェにも出店されている「珈琲工房いしかわ」は、立町にあった1号店が津波で壊滅してしまいました。震災後はトレーラーを購入し蛇田地区で珈琲の販売を行ないました。4カ月後には石巻市役所1階に移転し営業を再開しました。
昨年の5月には石巻市広渕に工場を開設し、6月には「石巻まちなか復興マルシェ」に出店しました。現在は、コーヒーだけでなく各種菓子も製造販売しています。
その中の2品が今回出展されました。

「伊達コーヒー豆チョコ」

材料にこだわり、有機コーヒー豆をチョコレートでコーティングされたシンプルな商品です。
作り手の皆さんは、「伊達政宗のように、東北地方のこの地から全国に向けて発信していきたいという想いで作っています」


「伊達トランシュショコラ」

コーヒーを隠し味に、宮城県限定のニッカウイスキーを使用したチョコレートケーキです。濃厚なチョコの中にセミドライのりんごを入れ、さわやかな酸味がプラスされています。
商品にある「伊達」という言葉には、
「奥州・東北を愛した伊達政宗の精神に学び、東北の地で全国に負けない珈琲文化を育てていきたい」
という願いが込められています。

私の大好きなチョコレートとコーヒーのスイーツ・・・香ばしいほろ苦いコーヒーの味が利いていました。これはデスクワーク最中もポリポリと手が進んでしまいますね。
そして、トランシュショコラもウイスキー隠し味良いですね!!
酸味の利いたドライりんごがアクセント、甘さもちょうど良いケーキでした。

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9 パティスリー&ショコラティエ フェヴリエ「ロールストーン」
津波被害が大きかった大街道地区にあるお店は、店舗、製造機械が被害を受けました。食料に乏しかったため、地域住民の後押しもあり、3月後半には、店の一部を使ってできる範囲内で菓子やパンを作り販売を始めました。現在は、地域の人口減少に歯止めがきかず、苦戦しながらも少しずつ震災前の状況に戻りつつあるそうです。

今回出展したのは、ビターなチョコレートケーキです。
「ロールストーン」

実は、第2回いしのまき地域スイーツコンテストでグランプリを受賞したものです。
その後、全国各地から注文が増加し、地元からも愛される定番のお菓子になりました。
今回は、住吉公園にある「まきいし」をイメージし、形もゴツゴツと石を思わせるように仕上げてあります。

チョコが大好きな私、だから名前もChocoなのですが、商品を食べながら、チョコレートのことをお話してくれたのは、パティシエ(菓子職人)でもあり、ショコラティエ(チョコレート職人)でもある作り手、木村さんです。お客さんの気分に合ったチョコレートを選ぶことができるチョコレートのプロです。ケーキも濃厚で美味しかったです。
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10 高島屋製菓店「がんづき(白)・がんづき(黒)」
石巻市旭町にある店舗は、津波により製造機械類、冷凍冷蔵庫、店舗用冷蔵ケース等は全て使用不能となりました。店舗は手作業で洗浄、工場は専門業者に依頼して復旧し、震災から5カ月後には営業を再開することができました。

「がんづき(黒)」
「がんづき(白)」
原料は砂糖、粉、塩、水等天然物のみで作られています。クルミは会津の和ぐるみを使用しています。黒いがんづきは、玉砂糖を使用しています。
先代から引き継いだ製法を変えずに作り続けているため、昔ながらのなつかしい味です。
「先代が記録していた資料は全て津波でなくなりました。それでも先代が作り続けている想いをこれからも守り続けたい」

私が今まで食べていた「がんづき」とは全く違う食感でした。
今までの「がんづき」は、スポンジのようなふわふわ食感でしたが、石巻地域では、もちもちとしていて、まるでお餅のような食感でした。石巻での「がんづき」を食べると、その地の歴史を感じられますね。

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11 ひたかみ園「メキチョコ」
震災による直接的な被害はなかったものの、震災を受け、新たに働きたいと願う方々の想いに応えるために製造所を開設しました。そして、新たな商品作りにに向けて取り組みが始まりました。そして、そこで完成した商品などを販売するお店、
はじめの一歩千石町のコンテナショップ&カフェ 市Ichi」
町の小さなお菓子屋さん 輪RIN」
の2店舗を開店しました。

「メキチョコ」
メキシコとチョコレートが関係してあるお菓子です。
日本人として初めてチョコレートを味わったとされる支倉常長をイメージして作られました。当時、メキシコではホットチョコレートを飲むのが習慣とされていたため、支倉はそれを供されたという説を踏まえて、「メキチョコ」も温めて食べます。
ひたかみ園で収穫したじゃがいもを主原料にした生地でチョコレートクリームを包んだ1品です。餡頭と大福を合わせたような食感が特徴です。

じゃがいもとチョコレート?!!とても斬新なスイーツでした。
今回のテーマである「メキシコ」と伝統菓子の食感を合わさった1品、今まで食べたことのないスイーツですが、結構クセになる味でした。
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12 風月堂「サンファンバウンティスタ号の里・茶きん」
店舗は陸前山下駅にあります。
津波は、海からは約3km離れている店舗まで押し寄せてきました。
被災した店内の店舗内の冷蔵・冷凍ケース、包装機械・備品などを全て入れ替えて、営業を再開しました。店舗の改装など、修復作業を今も少しずつ行っています。
今回出展したのは2点です。

「サンファンバウンティスタ号の里」
西洋のお菓子で、チュイールと呼ばれ、日本風にいうと「瓦(かわら)」を意味します。
瓦を意味しますが、実際はとてもデリケートで薄く伸ばしてある焼き菓子です。
今年の広島市で開催された菓子全国博覧会で「厚生労働大臣賞」を受賞したお菓子です。


「茶きん」
石巻のかくれた伝統的和菓子の茶きんは、布で餡や金時餡を包んで取り出した品ですが、粉、水、砂糖で練り、薄く焼き、風呂敷に包む方法で伝えられているそうです。
通常、朝生と言われ、その日の朝作り、その日のうちに食べるのが一番おいしい食べ方です。

ごまのチュイールは、日本と西洋が融合した味でした。サクサクっと軽い口当たりがとてもおいしかったです。そして、茶きんも伝統的和菓子は現代の中でも愛される味、なぜかホッとできる味ですよね。石巻のかくれた伝統和菓子は、是非食べてほしいです!!

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13 富士製菓舗「茶巾」
えくれーると隣接している富士製菓舗は、3mの高さの津波が工場内を突き抜けました。その後、復旧作業を進め、5カ月後には営業を再開し、学校給食のご飯の生産が再開されました。

今回出展したのは、石巻の伝統菓子です。
「茶巾」
昔から各家庭で小麦粉を水に敷いて、フライパンで焼き、その上にあんこを載せて包んで食べていたお菓子です。昭和20年くらいから菓子店で販売するようになったそうです。
作り手は70代のベテラン和菓子職人です。震災で廃業した菓子店で働いていた職人が、富士製菓舗で働くようになり、販売が始まりました。
「茶巾はこの地域の食文化でもあるから、伝統を守り続けたいと思っている」
地元の文化への想いがたくさん詰まった商品です。


「これを作っている職人は、毎日早朝に来て、まだ日が昇らないうちから茶巾を作り始めるんです」と、今回お店の代表で来ていた方が教えてくれました。
職人魂を感じますよね。
茶巾は、今回始めた食べました。素朴でどこかホッする味でした。
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14 平和堂「貝最中(白餡:ホタテ)・貝最中(小豆粒餡:ハマグリ)」
震災前、販売店は石巻市の街中、中央2丁目にありましたが、津波で1階の天井まで浸水し、全壊しました。現在は、工場の玄関を使い販売されています。
震災から半年後の9月に注文の多かった貝最中から生産を再開しました。
現在は、和菓子、クッキーなど10種類を生産、震災前の4分の1程度の生産量で、本格的な稼働の見通しはまだ立っていません。

「貝最中」
国産の小豆にこだわり豆から煮ています。
水産の町であることから最中の形はホタテの形とハマグリの形になっています。
昭和23年に創業している老舗で、この貝最中は、昭和20年代に作り始めた菓子です。石巻が水産の街であることから、貝を形取った最中を考えたそうです。
ちなみに貝最中は、全国菓子博覧会において過去に数回、大臣賞等を受賞している全国でも愛されている商品です。

和菓子と言えば、最中。普通の最中と形が違います。初めて見る貝の形の最中は、沿岸ならではでした。定番は丸い形ですが、こういうところにも職人の遊び心が見えます。古き良き和菓子だけれど、どこか可愛らしい素敵な最中でした。丁寧に煮詰めた餡は、とても上品な味わいでした。

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15 萬楽堂「黄金ごまゆうべし・プチかぼちゃ」
津波の被害で立町にあった店舗および工場は全壊し、解体されました。
震災後は、風月堂さんの工場を借りて営業再開し、プレハブの工場を立町に建設しました。販売店を8カ月後の12月に立町ふれあい商店街」に出店しました。
今回の出展は2品です。

「黄金ごまゆうべし」
昔からの味を引き継いだ、ごまたっぷりのゆうべしは、甘すぎず、柔らかいのが特徴です。全国菓子博覧会で何度か受賞し、今年は全菓博栄誉大賞を受賞しています。


「プチかぼちゃ」
メキシコをイメージして、トウモロコシやかぼちゃを使用しているマドレーヌです。

「昔からの味を守りながら、新しい取り組みにもチャレンジしていきたい」
と、作り手の高橋さんはお話してくれました。

ごまのゆうべしは、全国菓子博覧会でも何度も受賞しているもので、とてもシンプルな味わいでした。
「Simple is the best!!」という言葉がありますが、素朴な味がとてもホッとしました。
かぼちゃのマドレーヌも程よい甘さで、とてもおいしかったです。かぼちゃの種入りお菓子・・・大好きなんです。秋を感じさせてくれる商品でした。

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それぞれ、営業当初から愛されているお菓子、今回のテーマに合わせて作ったお菓子・・・
職人の思い入れがある商品が並びました。
私たちが普段口にしているお菓子を作る職人さんたちの想いをほんの少しですが、紹介しました。
ここには、お菓子で地元を盛り上げようと毎日厨房に立ちお菓子に息を吹き込んでいる人たちがいます。
「お菓子は別腹よね」って、喜んで食べている私たち、
そのお菓子にはお菓子職人の愛情が込められています。

「地区の人口減少に歯止めがきかず、苦戦する毎日が続いています」
出展者の方が漏らした声です。
これは、菓子職人だけでなく、多くの人たちが抱える問題の1つです。
多くの人々は「地元」から離れ、仮設住宅に移り住んで生活をしています。あるいは、他県へ引っ越す人たちもいます。
元住んでいた地区に戻ることができている人はごくわずかです。
半島の方へ行くと未だに移転先が決まらず苦戦している人々がまだまだたくさんいるのです。
人が離れていく地域の中にも地元に留まり、「復興させる!!」と活動している人がたくさんいます。
今回出会ったお菓子職人の皆さんも、食べてくれる人々が喜ぶ笑顔がみたいからという想いで工場に立っています。
そして、その姿から地元への愛を感じました。


人を幸せにしてくれるお仕事、お菓子職人。
これからも人々に笑顔を広げられるように、
石巻を盛り上げるために、おいしいお菓子を作り続けます!!!


石巻にいらした際は、海産物に寄ってから、
お菓子屋さんに立ち寄ってみてください。
長旅の疲れを癒してくれる愛情こもった石巻のスイーツがきっと見つかるはずです。


今回イベントの写真を提供してくださった宮城県東部地方振興事務所の内海章さん、
ありがとうございました。内海(uchi)さんのブログ→http://blog.goo.ne.jp/et-sinbk2

(平成25年10月10日)