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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年10月22日火曜日

2013年10月22日火曜日13:52
こんにちは、Chocoです。
10月になり、石巻も朝晩は冷え込み、すっかり秋模様です。
そんな時期ですが、今回は、今年の夏に出会った素敵な夏祭りを紹介しようと思います。

多くの地域で夏祭りが開かれていた今夏、私がよくお邪魔している大橋団地でも、2回目となる「仮設大橋団地夏祭り」が開催されました。


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夏になると私の実家(岩手)の地域でも夏祭りが行われます。
それは、地元の町内会が主催していて、地元の子どもからお年寄りまで集まる温かなお祭りでした。
それは今でも夏になると当たり前のようにある行事です。
石巻の各地域でもお祭りがありました。
きっと、私の地域と同じように小規模だけれど、にぎわいのある時間を日常的に過ごしていたのだと思います。

震災後、その「日常」がなくなってしまいました。

「理屈抜きでみんなが一緒に楽めるような夏祭り」。
「話すだけでなく、歌を歌ったりすることで、心が通う夏祭り」。
山崎信哉自治会長は、夏祭りの想いをお話してくれました。

ここ大橋団地は、街中の大規模な仮設住宅です。
そのため、居住者は石巻市内の広範囲から集まりました。

仮設住宅には、家を失った人や仕事を失った人、大切な人を亡くした人と、状況が異なる人々が住んでいます。
避難所生活では、プライベートがない環境でも「朝起きれば周りに人がいる」という安心感を持つ人が多かったと言います。
そこから仮設住宅へ移り、近隣は知らない人同士、孤独を感じるという環境になりました。
そのため、外出せず引きこもりになってしまう人も多くいました。

それから1年が経った昨年の夏、初めて大橋団地で夏祭りが行われました。
「住民の融和、親睦、コミュニケーションを通わせる場を提供したい」という想いで自治会が運営を行い、手作りの夏祭りが始まりました。


今年は2度目の夏祭り。
私がお邪魔した時も団地の人たちが集まり、看板の飾り付けなど大忙しでした。

Tシャツのロゴをデザインした小出さん
今回は、夏祭りの実行委員会が自治会のオリジナルTシャツを作りました。
デザインしたのももちろん団地の自治会の方です。
出来たてを見せてくれました。
とっても可愛いロゴですよね。
大橋団地の夏祭りスタッフ限定Tシャツです!!
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会場は、大橋団地の敷地内で行われます。
普段は住民の駐車場スペースとして使われているところです。
ここを夏祭りの会場にするために、自治会長自らがお願いのお手紙を書き、2日前から1台ずつ車のワイパーに挟んで回ります。
夏祭りに使うことを説明し、「ご協力お願いします」と書かれている移動願いによって、当日、会場に使われる敷地には車は1台も停まっていませんでした。

「大橋団地は、とてもまとまりがあるのですね」
と、私は言いました。

住民がいろいろな地域から集まってできた団地には、さまざまな問題が起こります。
山崎会長は、何事にも「強制」をすることはありませんでした。
「いろんな価値観、生活習慣が違った中での生活だから、強制的にしてしまえば、絶対にまとまらない。何度も何度もお願いをしていくにつれて問題はなくなるんだ」

「ここの人は、協力的なんだ」
と、山崎会長は、うれしそうにお話してくれました。




子どもが遊べるように設けられたサッカー体験ブース

かき氷、わたあめ、焼きそば・・・夏祭りには欠かせない屋台がいっぱいでした。

地元の人々のカラオケ大会も行われました。
みなさん、歌が上手なんです!!

大橋団地の皆さんは、この日は外に出て、夏祭りを楽しんでいました。
そして、仮設住宅から新居へ移った人々も来てくれたそうです。
「案内を送ったんだよ。そうしたら、来てくれて・・・本当にうれしかった」
山崎会長は、新しくできた繋がりの強さをあらためて感じていました。

「仮設大橋団地 夏祭り
鎮魂と楽しさの融合を求めて!!」
自治会長 山崎 信哉さん


「焼きそばの味がおいしくなければならない・・・ではなく、食べれればそれでいい。みんなで一緒に食べることに意味がある」

2度目の夏祭りが終わりました。

地元の人々は、決して震災当時のことは忘れることはできません。
それでも前へ前へと進もうとお互い手を取り合って支え合っています。

仮設大橋団地には、1,000人以上の人々が今もなお支え合いながら生活をしています。

出身地も異なる中で、始まった夏祭り。
そこには、「仮設住宅」で共存して仲良く支え合って過ごそうという会長をはじめとする自治会の皆さんの住民への想いがありました。

そうして今夏、たくさんの場所で夏祭りが開かれ、たくさんの笑顔をみることができたのです。

そんな温かい和が、ここにあります。

(取材日 平成25年9月10日)