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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年9月12日木曜日

2013年9月12日木曜日20:57
こんにちは、Chocoです。
9月に入り、秋空に変わりつつある今日この頃です。
気温の変化が激しく、私は少々風邪を引いてしまいました。

今年の夏は、日本各地で災害が相次ぎました。
私の地元、岩手県でも豪雨により、土砂崩れが起きました。
「これが山津波だ」
と、岩手県雫石町で被災を受けた地元の人が言いました。
山の麓に自宅があったため、川は氾濫し、大木が家を目がけて押し寄せてくるのを目にしたそうです。



岩手県盛岡市内にある実家の近くも被害を受けました。

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東北の暴雨が起こる1週間前の7月末、
山口県と島根県にも豪雨が襲いました。
山口市では、1時間あたり143.0mmと山口県内で観測史上最大の雨を観測したそうです。

その被害を受け、動き出した人たちがいます。
石巻市立釜小学校(以下:釜小)の皆さんです。

釜小学校の福祉委員会の募金活動のお願い

午後の授業が終わった頃合いに釜小を訪ねると、校舎には子どもたちの声がにぎやかに響いていました。


「徳佐小学校への、募金をお願いします」

各クラスを回って募金を呼び掛けている子どもたちがいました。
募金活動をしているのは、釜小の福祉委員会の児童の皆さんです。

皆さんは、私が訪れた9月9日から約1週間、募金活動を実施しています。

今回は、その想いを福祉委員会の皆さんと校長先生に聞いてきました。

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平成24年1月。1体の木彫りの熊が釜小に届きました。
その木彫りの熊は、玄関に立って毎日皆を出迎えています。

校長先生が木彫りの熊を見せてくれました
贈ってくれたのは、山口県山口市立徳佐小学校(以下:徳佐小)です。

両校の交流は、東日本大震災を機に始まりました。
今までに手紙やたくさんの支援物資が釜小に届きました。
花の季節になると、徳佐小のPTA会長が100個もの花のプランターをトラックに積んで、自らハンドルを握り山口から石巻まで来てくれました。
昨年度の卒業式には、花の鉢が卒業生一人一人に贈られたそうです。

そういった、温かな交流が両校で続いてきました。

ところが今年の7月末、徳佐小のある山口市を豪雨が襲い、多くの人々が被害に遭ったのです。


それを耳にした釜小の皆さんは、夏休み明けから福祉委員会内で募金活動を計画し、9月9日から実施することにしました。

「震災の時から、支援を受けて、力をもらった。だから、今度は恩返しをしたいんだ」
福祉委員会の皆さんはそんな思いで募金活動を開始しました。
初日の今日はどうだったかと聞くと、
「たくさん集まった!!」
と、喜んで振り返っていました。

「お金の額ではなく、気持ちが大切なんだ」と校長先生もおっしゃいます。
本当に福祉委員会の皆さんは、一生懸命に活動していました。


今回のメッセージボードは、児童の皆さんの手作りです。
皆さんがそれぞれ描いたメッセージ、
そこには、「徳佐小学校、がんばって!!」と書かれていました。


校長先生からも徳佐小へのメッセージをいただきました。

「東日本大震災では、徳佐小の皆さんに大変ご支援をいただきましたが、
この度の大雨被害、心よりお見舞い申し上げます。
気持ちばかりですが、送らせていただきます」
石巻市立釜小学校  校長 土井正弘先生


釜小学校は、石巻市の中で一番児童数の多い学校だったそうです。
震災前は、660名の児童がいました。
その内の25名もの児童が津波の犠牲となりました。
現在は転校した児童も多く、全校児童は470名に減っています。。
その中の3分の1がスクールバスを使い学区外から通学しています。


校長先生に、児童の様子を伺いました。

「2年前に比べて、時間の経過とともに元気になっていますが、完璧に戻ることはできません。
子どもの負った傷は幾度となく、いきなり現れるのです。
地震が起こると、怯えたり、泣いたりする児童もいます。
避難訓練に参加できない児童もいます。
心のケアが終わるまではまだまだ時間が掛かるでしょう」

「そもそも、学校が心の傷そのものを癒すことはできないかもしれません。
その代わり、勉強や運動など、教育活動の中で何かに夢中にさせて、そのことに集中させることによって、一時的に心の傷を忘れさせることはできます。
それを続けることによって、頭や体、心が育ち、自分の傷を自分で癒す力が付くようになります。その”自分で癒す力”を育成することが学校での心のケアだと考えています」

と、校長先生は、児童が心に負った深い傷について話してくれました。


しかし、今回の募金活動で、子どもたちはとても一生懸命でした。
一人一人が、「恩返しをしたい」そんな気持ちで行っていました。

「助けられたことは当たり前ではない。
お世話になったら、感謝の気持ちを持ち、いつか恩返しをしたいという思いやりの心が大切だ。困った時はお互い様なのだから・・・」


震災後、被災地を支援するために多くの人々が手を差し伸べてくれました。

「そのおかげで、助かった」

「本当に感謝しきれない」

と、地元の人々は、よく私に語ってくれます。


「困っているから、助けたい」
その純粋な心が子どもたちの中に湧き上がり、今回の募金活動が始まりました。

2校の交流を通して、人として大切なことを教えてもらった気がします。

ぜひ、多くの気持ちが山口県の人々、そして徳佐小の皆さんに届けば良いなと思いました。
(取材日 平成25年9月9日)