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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年7月5日金曜日

2013年7月5日金曜日10:06
こんにちは、Chocoです。
最近、若い世代の人たちが地元を盛り上げるために頑張っている話をよく耳にします。
その中の1つに、4月29日に石巻で行なわれたライブイベント「PARK ROCK ISHINOMAKI」があります。
PARK ROCK ISHINOMAKIイベントのブログ→http://kokoropress.blogspot.jp/2013/05/one-park.html

「被災地石巻で音楽を楽しむことでいろんな化学反応が起きるのではないか、そして震災を未来へ語り継ぐためにも少しでも多くの方に足を運んでもらいたい」
という想いでイベントの企画が始まりました。
企画・運営を行なったのは、地元の若者でした。
先日このココロプレスでも"Park Rock"を報告しましたが、今回はそこで実行委員長を務めた岡泰史さんにお話を聞いてきました。


岡さんの実家は、石巻市中里にあるお花屋さん、「はなき」です。岡さんは、震災前は東京のウェディング専門の花屋に勤務し、多くの幸せの門出を花を通して祝福を表現していました。

昨年2012年の7月に石巻に帰郷した岡さん。
石巻に帰って出会った仲間たちと音楽イベントを企画しました。
そしてそのイベントが、今年の4月29日に石巻市魚町で開催された「PARK ROCK ISHINOMAKI」です。
「人と人を繋げたい」
その想いが1つのイベントを作り上げました。

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「石巻と人を繋げたい」
石巻に足を運ぶはずではなかった人が石巻に来る。石巻を知る・・・。
それが、岡さんの一番の願いでした。


岡さんと初めてお会いしたのは、昨年の川開きの時です。
岡さんは石巻市中央にある創業150年続く「かめ七呉服店」で、浴衣を着ている人たちに生花で作った髪飾りを付けてくれていました。

そして、真っ黒に日焼けしていた私にも花を飾ってくれて、いつもの浴衣姿よりも華やかにしてくれました。




この日は、たくさんの人たちが浴衣を着て、生花の髪飾りをして街を歩いていました。

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2年前、震災の起こった2011年の川開きでも、同じ会場で岡さんはイベントを開催しました。
それは、「川開きウェディング」です。

震災の影響で結婚式を執り行えなくなったカップルのために、人前式という形の結婚式を提案し、新聞で希望者を募集をしました。
抽選で2組のカップルが選ばれ、実際に川開きの日に結婚式が行われました。
その中の1組は3月12日に挙式を控えていたのに、前日の震災で行うことができなかったそうです。
そんな2組のカップルが、震災から5カ月、結婚式を行うことができました。
通り掛かった人たちもカップルを祝福していました。

「祝福したい、祝福してもらう、祝福する」さまざまな想いが込められた結婚式。
震災後、まだまだ津波の爪痕が残る街の中、ポッと光る灯のような空間だったのだと思います。
そして、多くの人たちが2組の姿を見て、励みになり、心が少し明るくなる・・・そんな光景だったと思います。

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「川開きウェディング」の後、石巻のために何かをしたいという想いに賛同した友人と共に、同年11月に音楽イベント「Newold」を東京で開催しました。
(現在も2カ月に1度行なわれています)


そして、翌2012年の7月には東京から石巻への帰郷を決意したのです。

石巻に帰った岡さんがまず考えたことは、
「石巻に行っても何もできない。そんな私でも行ってもいいのだろうか」とためらっている人たちが、石巻に来るきっかけを作ること。
そのために4名の地元の人たちと実行委員会を立ち上げ、イベントを企画しました。
それが「PARK ROCK ISHINOMAKI」です。


実は、岡さんを始めとする実行委員会は、このイベントのために集まった人々なのです。
同郷でも、皆さんが出会ったのは震災後のことでした。
4名という決して多くはないメンバーで「音楽を通して人々と石巻を繋げたい」という強い想いで企画され、石巻に一つの音楽イベントが生まれたのです。



何よりも取り入れたかったのは、「バスツアー」です。


震災当時、東京にいた岡さんは、テレビの映像で被災状況を目にしました。
生まれ育った町に津波が襲い映像はその瞬間をとらえていました。
1週間後に石巻に戻ることができ、被災の状況を自分の目で見ました。
「実際に見た光景は想像を絶するものだった。映像では伝わらない空気感」
それを体感しました。


岡さんは言います。
「初めて被災地を見た人たちに感じ取ってもらいたい。そして忘れないでほしい。
その見た光景は頭の中に残り、10年後、20年後でも『石巻』という言葉が出たらその時のこと、触れた人たちのことを思い出すと思う。そのたくさんの繋がりが絆に繋がる

バスツアーは、とりわけ津波被害の大きかった旧北上川の河口近くの住宅地・石巻市南浜町や女川町などを回りました。
目で見るだけでなく耳でも状況が分かるようにと、被災地を知る人が付き被災状況を案内しました。
そして、たくさんの人が被災地の「今」を見ることができました。


被災地では修復作業が休みなく続いています。
建物も再建され、家も改築して元通りに戻っている場所もあります。
建物がなく、更地になっているところはとてもたくさんあります。

しかし、復旧が行き届いていないところもたくさんあります。

被災地と音楽を通して石巻と人が繋がりました。
そして今回、人々は音楽を楽しむだけでなく、
石巻の「今」をこの目で実際に見ることができたのです。


「繋→絆」
PARK ROCK ISHINOMAKI 岡さん



「こういうのがあったら良いなと思ったら、自分でやるべき」
そう岡さんは言います。
行動を起こす人がいるから、繋がる人たちがたくさんいます。
今回もたくさんの人々が石巻と、人々と繋がりました。

やろうと思ったことを実現した、岡さん。
そこには、人と人との繋がりの大切さがありました。


「PARK ROCK ISHINOMAKI」
来年も魚町のOneparkで開催されます。

次回も楽しみです。

(取材日 平成25年5月23日)