header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年7月18日木曜日

2013年7月18日木曜日9:55
こんにちは。kaiiです。暑い毎日が続いています。皆さん体には気をつけて下さい。

気仙沼湾も夏の色になりました
【撮影日 平成25年7月2日】

平成23年12月に、気仙沼市田中前にある「気仙沼さかなの駅」の中に、気仙沼で活動している有志が地元密着のボランティア団体、一般社団法人「ボランティアステーションin気仙沼」を立ち上げました。代表の菊田忠衛さんに、震災から2年が過ぎた今、仮設住宅の住民の抱えている問題などについて菊田さんのお考えをうかがいました。


「ボランティアステーションin気仙沼」の事務所は、
「気仙沼さかなの駅」の中にあります。

菊田さんは気仙沼魚市場の西側の気仙沼市幸町で被災しご両親を亡くしました。
4日後に奥さんとは無事に再会し、その後避難所で仮設住宅への入居を待ちました。菊田さんは避難所での生活を通して、仮設住宅に入居しても自治会組織が必要なのではないか? と考えていました。
平成23年8月に、気仙沼市の中山間部に建てられた水梨子(みずなし)応急仮設住宅に入居してすぐに、地域の既存自治会の方たちにあいさつに伺いました。仮設住宅の中にも自治会を設立し、菊田さん自身が自治会長に就任しました。

菊田さんは、入居している皆さんがお互い初対面で、共同での生活に強く不安を持っていると感じました。自治会長として40世帯の住民の名前と顔を覚えるために一軒一軒回りました。始めは菊田さんだけの活動でしたが、少しずつ皆さんが声を掛け合うようになりました。声掛けするようになって、菊田さんも住民も、少しずつ仮設住宅での生活に落ち着きを感じるようになりました。

ボランティアさんのユニフォーム
地元の企業や地元の有志の人と仮設住宅の自治会長たちから、「気仙沼で困っている人の手助けをするためにも、ボランティアステーションがあるといいね」という意見があり、菊田さんも「ボランティアステーションin気仙沼」の立ち上げに参加しました。

ボランティアステーションを立ち上げると、まず仮設住宅代表者交流会を設立し、仮設住宅の住民が生活の中で抱えている問題の共有と対策などについて話し合う場所を作りました。ハードの問題だけではなくソフトの問題にも目を向けた話し合いの場です。当時は、お風呂の追い炊き機能の問題や仮設住宅の結露の問題、高齢者住宅のスロープの凍結の問題などが話し合いの場で出され、行政に相談に行ったりしました。1つ1つの住民の意見に真摯に向き合いました。

2013年の目標は
「横のつながりの強化」


震災から約2年4カ月が過ぎた今、菊田さんが感じている問題は住民同士の「温度差」だと言います。住民同士の「助け合う気持ち」がなくなってしまったと言います。
一見、緊急時から平時に戻ったように感じますが、被災者の多くは今も緊急時のままです。


担当者と事業が書き込まれたスケジュール表

菊田さんは「みんなが、困っている人を助けるのは当たり前のこと。お互いが助け合うことが大切だと思っています。残念なことですが、住民同士の助け合いの気持ちが少なくなりました」と話します。
「震災からの2年間、私たちは日本中、世界中のたくさんの人に支援していただきました。支援されることに慣れてしまいました。自分でできることもできなくなり、人任せになってしまうことも学んだ気もします。自立心をもたなければ先は見えてこないと考えています」

「しかし、一人暮らしだったり体が不自由だったりして困っている人を助けることは社会の中では当たり前のことです。自助、公助・共助が社会の中にあることが大切だと思います」と話しました。仮設住宅で生活する多くの方が、公営住宅の入居を待っています。今持っているお金を使ってしまいたくないと考えて切り詰めた生活をする人が少なくないとも言います。今だからこそ助け合える社会にならなければならないと菊田さんは考えています。

活動の記録の写真が壁いっぱいに貼られていました

これからの「ボランティアステーションin気仙沼」については、「まず目先のこと。長期展望なんて考えにくいです。一つ一つを困っている人の目線で考え、「災害公営住宅の入居までの間の便利屋的存在でいたい。私たちの役割は震災で傷ついた人の身体、心、経済などの苦痛を軽減し前を向いて歩むための見守りを続けることです」と話します。

ボランティアステーションin気仙沼の菊田忠衛さんの座右の銘は
「人は一人ではいきていけない 人と人の繋がりで生きていける」です
地域の中で公助、共助を進めるためにも、まず地域の中であいさつを交わすことから人の付き合いが広がっていけばいいと菊田さんは願っています。

菊田さんが自身の座右の銘「人は一人では生きていけない。人と人の繋がりで生きていける」と話してくれました。
この言葉の中には、人を大切にする菊田さんの強い思いを感じました。私たちはついつい一人で生きているような振る舞いが多いように思います。私たちは食べる一度の食事には最低で100人の人が関わっていると聞きます。人を思いやることをもう一度考えなければと思いました。菊田さんの話を聞きながら「ありがとう」の心の大切さを考えました。

(取材日 平成25年6月28日)