header

宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

ヘッダー写真説明文

写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年6月12日水曜日

2013年6月12日水曜日10:11
こんにちはkaiiです。

「生きがいを見つけると人は笑顔に輝きが増します。自分が誰かのために役に立つことが高齢者にもうれしいんです」
と、NPO法人Tree Seedの代表理事齋藤琢磨さんは話しました。

NPO法人Tree Seedは、高齢者の支援を中心とした活動をしています。気仙沼市の中心部にある田中前地区で高齢者カフェ「Cafe Les Glands(カフェ・れ・ぐらん)」の運営や、中山間地域にある下八瀬(しもやっせ)地区の仮設住宅の支援と、トレーラーハウスの管理運営をしています。



齋藤さんは、東日本大震災の津波で行方不明になった友人の家族を、直後から仲間4人と一緒に探しました。
「町には、友人と同じように家族を探している人がたくさんいました」
と齋藤さんはその時を振り返ります。


その頃気仙沼では、NPO法人IVY(アイビー)という団体が被災家屋のガレキの撤去や泥上げ作業、炊き出しや物資の配布などに取り組んでいました。IVYは震災で仕事を失った被災地の人を雇用して日割りで賃金を支払い、その作業に当たってもらっていました。
齋藤さんは、この期間限定プロジェクト「cash for work」にIVY気仙沼のマネージャーとして参加しました。プロジェクトに参加したメンバーは最盛期には42人にもなりました。

1年間というプロジェクトの終了期限が近づくと、プロジェクトの参加者の中からは「このままで終わってはいけない」という声が上がりました。
そこで齋藤さんが中心となって平成24年4月から任意団体として活動を開始。同年7月NPO法人Tree Seedを立ち上げたのです。




団体名のTreeSeedは「木の種」という意味です。団体が地域に根強く生きる大木となり、そこから「希望」、「支援」、「復興」などの種を蒔いて、個々のスタッフが大きく育ち地域に根付いた大きな木を育てていく。そんな希望を持っています。
地域のために何かをしたい人に働く場を作ること、雇用を広げることが地域のため、地域の弱者支援に繋がる一番の近道だと考えています。



「カフェ・れ・ぐらん」は今年1月から準備を始めて、4月に気仙沼市田中前地区に開所しました。現在は、高齢者への配食サービスやカフェ、編み物や畑の作業などのプログラムを行っています。


齋藤さんは
「介護保険ではデイサービスが週1回しか利用できない人も、ここなら週に何回でも利用できます。利用者の中には栄養士の資格を持つ人がいます。利用者の能力や特技の活用でお弁当を作ると同時に生きがいを作っています」
「介護保険制度を使わないので収益にはなりませんが、利用者の笑顔の輝きが増すことがうれしいですし、若いスタッフが、高齢者のたくさんの人生経験や豊富な知識に触れることができることがメリットです。たくさんの人に来てほしいです」
と話します。


取材に伺った日は横浜からボランティアさんが来ていて、カフェに来た人たちと中華料理のお弁当作りをしていました。
「配食を受ける人の中に入れ歯の人は何人いるの?」
入れ歯の人にはおかずに炒りゴマを使わないなどの細かい配慮をするための確認がされていました。

「みんなで何かをすると楽しいですね」と参加していた女性たちは楽しそうでした。




齋藤さんに10年後の夢を聞いてみました。
「10年後はTree Seedの活動が終息して普通の仕事をしていると思います。20代から40代までの人がしたいことをして働ける場所と支援する人と支援をされる人が融合した関係をもてることが理想です。若い人たちには団体から独立してほしい。このことが達成されて団体の意味が消えます」




「思いっきり泣いて、思いっきり笑う」

齋藤さんの全力投球の姿勢を感じました。


(取材日 平成25年5月16日)