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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年5月21日火曜日

2013年5月21日火曜日10:40
皆さん、こんにちは。スーサンです。

前にお伝えしたように、名取市閖上(ゆりあげ)地区の「ゆりあげ港朝市」が5月4日、2年2カ月ぶりに元の場所で営業再開を果たしました(下記リンク先を参照)。

「ゆりあげ港朝市」が被災現地で営業再開 (名取市)
http://kokoropress.blogspot.jp/2013/05/blog-post_3001.html

この営業再開に合わせ、新たにランドマークとなる「カナダ-東北友好記念館『メイプル館』」(496㎡)がお披露目されました。

木の質感があふれる本格建物です
この施設は、一足早く朝から営業を始めていた朝市の店舗棟2棟(285㎡)とともに、「カナダ-東北復興プロジェクト」の一環として建設されました。

このプロジェクトは、カナダの連邦政府、ブリティッシュ・コロンビア州政府、アルバータ州政府、林産業界の団体であるカナダウッドグループが共同で行っています。東日本大震災の被災地に対しての支援活動であり、カナダ産木材を使用した公共施設の建設を推進し、復興を後押しするものです。

同プロジェクトの採択施設としては、今年1月に名取市図書館の敷地内に完成した、「どんぐり・アンみんなの図書室」(240㎡)に次ぐものとなりました。

カナダ輸入住宅の販売で全国展開しているセルコホーム(本社・仙台市)が、朝市の現地再建を強く望む「ゆりあげ港朝市協同組合」の意向を汲んで、このプロジェクトに名取市と名を連ね応募し、採択されたといいます。

この日初めて一般開放され、大勢の人でにぎわいました
メイプル館には、ツーバイフォー工法による朝市の店舗棟と違って、ポストアンドビーム工法と呼ばれるものが採用されています。緩やかな曲線を描く屋根が特徴で、カナダでは公共施設などで多く見ることができるといいます。

天井や梁(はり)にはヒノキの一種であるダグラスファーが、ウッドデッキや壁には杉に類するシダーが、床にはナラの木であるオークが、それぞれ使われています。いずれも、カナダ産材を代表する樹種とのことです。入館すると、心地よい木の香りが漂います。

メイプル館は現在のところ、カナダ文化を紹介する展示コーナーや、閖上地区で生じた震災の被害を伝えるギャラリー、平日も営業する飲食店などの構成でスタートしています。秋に予定される朝市のグランドオープンまでには、フードコートなども設置されるようです。

カナダ文化を紹介するスペースが設けられました
この日、午前11時過ぎにメイプル館のオープニングセレモニーが開かれ、友好の機運が一層高まりました。

ゆりあげ港朝市協同組合の櫻井広行理事長は、「天からの贈り物のような施設を提供していただきました。おかげで、この地に戻ることができました」と謝意を示しました。

カナダ大使館のポール・トッピル公使(商務担当)は、「末長く友好と経済交流のシンボルになるでしょう。朝市が地元経済に新しい活力を与えることを期待します」と語りました。

カナダ大使館商務担当のポール・トッピル公使
「木材によって、環境への影響を最低限に抑えることができます。東北地方の再建に少しでも貢献できたことを光栄に思います」

こう述べたのは、カナダウッドグループのポール・ニューマン代表です。

無償で設計・施工に当たったというセルコホーム。新本恭雄社長は次のように話しました。

「職人不足の中で、全国の支店から応援をもらい、完成にこぎつけることができて、ほっとしています。震災地の最前線に、このような優しく温もりのある建築ができたことを、非常に誇りに思います」

セルコホームの新本社長
セレモニーに続き、開館のテープカットと鏡割りが行われました。

一般公開された館内には多くの人があふれ、カナダ名産のメイプルシロップを使ったホットケーキが無料で振る舞われました。

関係者は満面の笑みでオープンを祝いました
海側にはウッドデッキがしつらえられています
海外からの復興支援を元にした施設が、商業施設のランドマークにとどまらず、復興を遂げる被災地のシンボルになってほしいと思いました。

(取材日 平成25年5月4日)