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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2013年4月19日金曜日

2013年4月19日金曜日12:01
えみです。

桜の季節ですね。日差しも暖かく感じられるとワクワクした気分で出掛けたくなりますね。


先日、仙石線に乗り多賀城市まで行ってきました。
多賀城駅から丘の上を歩いて10分足らずで多賀城市市民活動サポートセンターです。

多賀城市市民活動サポートセンターでは震災以降、地域や社会のために活動している団体をゲストに招き、直接お話を伺う「復興いちから塾」を定期的に開催しています。


この日が5回目となる「復興いちから塾」のゲストは
一般社団法人ワカツク コーディネーター坂上英和さんです。



一般社団法人ワカツクは若者が地域や社会の困りごと解決するために一歩踏み出す応援をしています。震災以降の活動の様子を含めてお話を聞いてきました。

ゲストのお話の前に多賀城市市民活動サポートセンターの
スタッフ阿部さんよりNPOのミニ基礎講座がありました。






震災以降、より良い社会を目指し、自分にできることを見つけて復興活動に取り組んでいるNPOの活躍を耳にします。
しかしNPOとは、どういう意味なんだろう?どんな方が活動しているのだろう?私でもより良い社会に変えるお手伝いはできるのだろうか?という小さな疑問を持っている方も多くいるかと思います。

NPOミニ基礎講座では実際に震災以降、NPOを立ち上げた団体を例にとりながら参加者に分かりやすく説明してくださいました。

      
「復興いちから塾」の参加者5名が集まり、一人一人自己紹介をしながらの和気あいあいのムードでスタートしました。参加者の皆さんはゲストの坂上さんに時には質問をしながら興味深く耳を傾けていました。







坂上英和さんのお話の要点をご紹介しましょう。

一般社団法人ワカツク コーディネーター坂上英和さん

一般社団法人ワカツクは、大学生への長期実践型インターンシップの仲介や各種講座・研修の企画、サークルや学生団体・NPOと連携したイベントの企画・運営し、学生や若者が挑戦を続けるための環境づくりを目指している団体です。学生や若者が社会課題の解決に参画するためのプロジェクト支援やつながり・場づくりにも力を入れています。(一般社団法人ワカツク HPより転載)

ワカツクとは若創と書き、名前の通り若者に地域を創ってもらいたいというメッセージが込められています。そのためには学生や若者が挑戦を続けるための環境づくりが大切です。

私が、ワカツクの活動を始めたのは大学生時代にワカツクの前身「デュミナス」という会社に長期間のインターシップ(就労体験)の経験をしたことがきっかけとなりました。

インターシップでは社会的課題に取り組むリーダーの元で、単なる今で言うアルバイト的な簡単な業務ではなく経営、労務にたずさわりました。その体験から若者の育成を目的としたインターシップの重要性を感じました。

 当時「デュミナス」の代表に「仕事楽しいですか?」と尋ねたところ、「楽しいです。」と答えが返ってきました。本当に楽しそうに生き生きと仕事をしている姿をみて、ここなら仕事を通じて本当の意味でのやりがいが感じることができるだろうと卒業後そのまま入社しました。

これからの未来を背負っていくのは若者です。若者と地域をつなぐコーディネートをしながら地域社会の課題解決をめざした若者主体のプロジェクト支援が大事なのです。

震災以降、被災地のために何かお役に立ちたい。しかし何をどうしたらいいのか分からない。大学で復興ボランティアを立ち上げたのはいいが、被災者が望む支援活動を長期的に実現できない。もっと自分を変えて地域社会にとけ込み活動したい。

心に思っていても1人で実行することは大変難しいことだと思います。
自分たちの存在を見いだし活動を続けている若者、これからの生き方を考え始めた若者とたくさん出会いました。その若者に機会を与えバックアップすることにより被災地の復興の担い手になってほしいと思い日々活動しています。
(一般社団法人ワカツク コーディネーター坂上英和さんより)

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次に坂上さんは、「ワカツク」の活動内容について説明しました。


活動内容の紹介(ワカツクHP より 活動内容のご紹介 | 一般社団法人ワカツク
ワカツク(若創)インターン

震災復興が進む東北の様々な業種・業界で生み出される「社会を変えるプロジェクト」に学生が関わりながら劇的な成長を目指す長期実践型の教育プログラム(長期実践型インターン)をコーディネートしています。「自分のチカラで社会を変えたい!」、「本気で起業をしたい!」、そんな大学生が集まるプロジェクトが東北で動いています。詳細はこちらの記事を参照ください。
復興プロジェクトフェア
復興関連のプロジェクトを展開している団体様と、若創インターンやボランティアに興味のある学生を一堂に集め、マッチングを行う合同説明会・交流会を開催しています。
F+プロジェクト
F+プロジェクトは、一般消費者が寄付付きの商品を買うことで寄付につながる仕組みです。20116月に本プロジェクトはスタートしており、すでに多くの企業様より協賛を頂いています。
ワカツクは東北での寄付金提供先のマッチングをしています。寄付金は復興支援活動をしている団体の経費に充当いただけます。詳細はこちらの記事を参考ください。
東北1000プロジェクト
復興支援の活動情報を扱うポータルWEBサイトを現在製作中です。
被災地の復興に協力されている企業・団体様の広報活動を支援します。
サイトオープン後も、復興支援をしていくプロジェクトの情報発信を継続的にお手伝いしていきます。
広報活動をしたい団体様は是非お問い合わせ下さい。掲載料は無料です。
詳細はこちらの記事を参照ください。














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「ワカツクがコーディネートするインターシップは学生や企業側にとっても大きなメリットがあるのが特徴」と、坂上さんは続けます。


インターシップは通常だと期間も短いこともあり簡単なアルバイト業務的なことしか企業はいたしません。
しかしワカツクがコーディネートするインターシップは期間が半年もあり、企業の新事業へ参画しリーダーの元で主体的に自分の意見を言いながら若者が成長できる場があるのです。


ワカツクでは震災後、南三陸町や石巻市など被災地にも積極的に若者を送り出してインターシップを経験させています。そこでは実際に経営•労務にも関わりながら被災地の企業や商店が営業再開できるまでのバックオフィスを任せられます。
被災者の気持ちになり一生懸命支援を続けることにより、若者は成長しこれからの被災地にとって本当に大切な課題を見つけることができるのです。


          

仙台市は学生が全国で8番目に多い都市だと言われています。しかし残念ながら震災が起きてから宮城県の学生がボランティア活動をしている数が圧倒的に少ないのが現状です。概ね県外の学生がボランティア活動の中心となっています。

この原因として考えられるのは
 1.敷居が高い。
 2.どうしたらいいかわからない。
 3.一緒にする相手(仲間)がいない。

町を誰もが住みやすくおもしろくする若者らしいアイデアを持っている人はたくさんいるのだが、そのアイデアが発揮されないまま消滅していっています。そのままなんとなく社会人になっていく。とても残念なことです。
一般的に一歩踏み出すのは難しいことです。

日本人の特徴として「友達がいるならみんなでついていく」そういう状況をつくっていくのは余力のある人が引っ張っていかなくてはならないのかあと思っています。
まだまだ復興の入り口ですが、若者たちは復興に向けて「問題解決」のため頑張っています。ワカツクではその気持ちを大切にし見守っていきたいと思います。未来を背負う若者主体のプロジェクトの支援を続けることにより復興が加速することを願っています。学生が新しいことにチャレンジすることは自分自身の成長にもつながり、結果として東北全体が元気になることを信じています。


ワカツクは宮城県の学生を中心に実際に現場で活躍している企業に見学ツアーを企画したり、被災地でのボランティアの斡旋、勉強会の実施なども行っています。これらの活動やインターシップに参加することにより学生は積極的になり自分の意見をはっきり言えるようになるなど成長がみられコーディネートしている私もうれしく思います。
(一般社団法人ワカツク コーディネーター坂上英和さんより)




最後に坂上さんは今後のことを含め、自分自身のことについても触れました。

私は福島第一原発がある地域の福島県双葉郡出身です。
震災後自分の家族すら支援できていないのに、宮城県の復興支援をなぜしなくてはならないのか?自分は何をやっているのかなあと本当に辛い時期もありました。
その思いもあり今後は活動の幅を広げて地元福島県で関わる仕事を増やしていきたいと考えています。
自分の実家は福島第一原発10キロ圏内ではありますが、将来的には必ず住めるようになると信じています。そのためには今からでも少しずつ町づくりを進めていかなくてはなりません。
 しかし、7割が原発従事者であったのでその地域での将来設計には非常に不安があるのも事実です。新しいNPOの組織を立ち上げるのはできてもそこから続けていくのは大変なことです。
将来的に地元の福島県の復興がすすみ、住み良い町になるようにいいアイデアを考えなくてはならない。
 現在は仙台市内の大学院に通っていますが、将来的な復興のためにも学術的な立場で意見が言えて、復興計画が立てられるように勉強をしております。今後は大学院生という立場で良いアイデアを出していき住み良い、おもしろい町づくりを進めていきたいと思っています。

復興で若者が活動できる場を!

一般社団法人ワカツク コーディネーター坂上英和さん


取材を終えて

私はココロプレスの仕事を通じて数多くのNPOと出会いましたが、今日の一般社団法人ワカツクのビジョン、活動内容を聞き「これだ!」と思いました。

もちろん他からの支援がなくても自分自身で「問題解決」のために日々活動している方は多くいると思います。
しかし、日本人の特性として、気持ちはあるが1人ではできない。アイデアはあるけどそこから一歩踏み出せない。めんどくさいことには関わりたくない。と被災者への気持ちは十分にあってもなかなか行動に移せない人が大半だと思います。

これからの復興の担い手は若者です。被災地で本当に求めれている支援•問題解決を見つけられる若者が必要なのです。
次の課題を見出す若者の育成を目的としたインターシップは大変すばらしいと感じました。
新しい町づくりを進める中でこうした若者が活躍できる場が今後も増えてほしいと思います。
 これからの社会で必要なことはハード面だけではなくソフトの面からも地域のみんなが笑って過ごせるおもしろい楽しい町づくりを考える若者らしい新しいアイデアが必要なのではと取材をしてあらためて考えさせられました。


ワカツクHP

多賀城市市民活動サポートセンター

(取材日 平成25年3月26日)